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【シリーズ・復活祭】アニメキャラが解説する「四旬節」~「十字架の道行」編~

■はじめに

おっす!私はアニメ「ゆるキャン△」野外活動サークル、通称「野クル」の部長、大垣千明だ!

みんな、今日は月の最初の金曜日「初金(はつきん)」だけど、ちゃんと小斎と大斎を守ったか?

いやいや、あき、今は昔と違って、「金曜日は絶対断食!」ってわけでもないんやで。以前もこのnoteでも触れられてたけど、第二バチカン公会議以降は緩うなったんや。

あ、申し遅れました。うちはゆるキャン△の犬山あおいです。よろしゅうな~。

千明「そ、そうだったのか!私の頭の中がアップデートされていなかったわけだな・・・」

あおい「気にせんでええよ。まあ、ゆる~くいこうや。今日は、四旬節シリーズ第3弾、『十字架の道行(じゅうじかのみちゆき』について解説していくで~」

■「十字架の道行」とは

千明「カトリックの教会に行くと、写真のように、聖堂の両サイドの壁に、片側7枚ずつ、合計14枚の絵やレリーフが貼り付けられているんだ。これは、イエスが捕縛され、裁判にかけられ、十字架につけられ、お墓に葬られるまでの、聖書の一連の経緯を14の場面に分けたものなんだ。」

あおい「これはカトリック教会ならどの教会にも必ずあるものなんや。教会によっていろんなデザインがあって面白いんやで。」

あおい「こんな感じのもあるんや。」

千明「そして、それぞれの絵の前で、イエスの受難を思い起こして祈るのが十字架の道行という、いわば信心業なんだ。いつやってもいいものなんだが、教会では四旬節中の毎週金曜日にやる。私の経験上、午前中にやることが多いぞ。」

千明「14の場面にはそれぞれタイトルがついているぞ。」

第一留 イエス、死刑を宣告される

第二留 イエス、十字架をになう

第三留 イエス、初めて倒れる

第四留 イエス、母マリアに出会う 

第五留 イエス、クレネのシモンの助けを受ける

第六留 イエス、ベロニカより布を受け取る

第七留 イエス、再び倒れる

第八留 イエス、エルサレムの婦人を慰める

第九留 イエス、三度倒れる

第十留 イエス、衣をはがされる

第十一留 イエス、十字架につけられる

第十二留 イエス、十字架上で息をひきとる

第十三留 イエス、十字架から降ろされる

第十四留 イエス、墓に葬られる

千明「第14留に向けて盛り上がっていく感じだな。私は特に第8留が好きだな。あれはマジで神回だ。」

あおい「1クールアニメみたいに言うのやめーや。」

あおい「それぞれの留には決まった祈りがあるんや。第1留を例にとってみるで。」

先唱: キリストよ、あなたは尊い十字架によって世界を救ってくださいました。
一同: 私たちは、あなたに賛美と感謝をささげます。
先唱: イエスの死刑を求めて叫ぶ人たちは、群衆心理に動かされ、他の人の叫びに引きずられて、同じように叫びます。群衆の叫び声によって良心の静かな声がかき消されたために、イエスは死刑に処せられました。
(沈黙)
先唱: 主よ、私たちは何度も、真理よりも評判を、正義よりも自己の名声を選び取ってしまいました。悪に負けないように、私たちの良心の声を強めてください。
一同: あなたのいつくしみ深いまなざしが私たちの魂にしみとおり、命への道を見失うことがないように、お助けください。
先唱: 私たちのために傷つけられた主イエス・キリスト、
一同: 私たちを憐れんでください。
先唱: イエスと共に苦しんだ、悲しみの聖母マリア、
一同: 私たちのために祈ってください。

あおい「こんな感じや。もちろん内容は全世界共通やで。イエスの受難を思い起こし、自分たちの罪深さを認識する、めっちゃええ黙想、信心業やろ。」

千明「だよなぁ。黙想って大事なことだし、祈りの文も美しいし。次の野クルの活動は十字架の道行にするか!」

あおい「それあんま野外活動関係ないやろ・・・」

■実は14で終わりじゃない

千明「だがな犬子、十字架の道行は14留で終わりじゃない!実は幻の15留が存在する!」

14留の後、一同は聖堂正面の祭壇を向いて、イエスの復活を讃えるんだ!」

第十五留 イエス、復活する
先唱: キリストよ、あなたは尊い十字架によって世界を救ってくださいました。
一同: 私たちは、あなたに賛美と感謝をささげます。
先唱: イエスは、墓の中にとどまることはあり得ませんでした。墓はからになりました。御父はイエスを「陰府に捨ておかれず、その体は朽ち果てることが」(詩16)ありませんでした。イエスは復活し、神の心の内に、変容された私たちの体のために、場所を用意してくださいました。
(沈黙)
先唱: 主よ、あなたの復活がもたらす希望は、私たちの喜びとなり、これを世界に惜しみなく伝えるように、お助けください。
一同: 私たちをあなたの復活の証人とならせてください。
先唱: 私たちのために傷つけられた主イエス・キリスト、
一同: 私たちを憐れんでください。
先唱: イエスと共に苦しんだ、悲しみの聖母マリア、
一同: 私たちのために祈ってください。

あおい「な、なんやってー!」

あおい「・・・って知っとるわ。あき、まさかうちが知らんと思うてたん?」

千明「げ!勘違いしちった♪」

あおい「・・・ごまかすのやめーや。せやけどこの場合、祭壇のイエス像は、磔刑の像より、復活の像の方が相応しいんやない?イグナチオ教会のやつみたいな。」

千明「言われてみればそうだが・・・まあ、大事なのは気の持ちようってことじゃないか?」

あおい「どっちのイエス像でも、祈る気持ちが大事ってことやねえ。」

■おわりに

千明「今日は『十字架の道行』について解説してみた。十字架の道行の祈りやそれぞれの場面の解説については、検索してみると色々出てくるから、詳しくは調べてみてくれ!

どんな様子なのかはyoutubeにも結構動画が上がってるぞ。

https://www.youtube.com/watch?v=1q0E6GEM6fE

有名なサンパウロの動画を上げておくな。」

千明「それじゃ今回はこの辺で。また次回・・・」

あおい「ちょーっと待ちいやあき!実はな、十字架の道行にはホンマの幻の第16留があるんや!」

千明「おい、マジか犬子!」

あおい「せやで。なんと、復活した後、弟子達と一緒にご飯食べて、しかもそのご飯があまりにも美味すぎてイエス様が昇天してまうって話なんや。」

千明「なにっ!そんなコミカルな場面があったなんて・・・また一から勉強し直さないといけないじゃねーか!」

あおい「嘘やで~」


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