「めぐりの歌」(下書き)
一、
巡りめぐりて不死鳥となり
巡りめぐりて少女となる
巡りは等しくみなを攫って
巡りは鳥をも人をも攫って
巡りは等しくみなを攫って
巡りは恋をも哀をも攫って
巡りはどこへ行くのだろうか
巡りとどこに行くのだろうか
花枯れ山の向こうにも
葉流れ川の行方にも
あの不死鳥はいるだろう
あの少女とともにいるだろう
二、
巡りめぐりて私となりて
巡りめぐりてあなたとなる
巡りはいずこから生まれ
巡りはいずこで死ぬのだろう
来る日も生まれるあのお日様でも
来る日も眠るあのお月様にも
巡りは絶えず生まれるだろう
巡りは絶えず死ぬだろう
それらの巡りは音色となって
日常という音を奏でるだろう