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生きる意味



暗闇を知ってからはじめて、それまでの自分が幸福だった事に気付きました。


うまくいかないと苦しむことが出来るのは、
希望を知っていたからでした。
美しいものを目指していたからでした。
欲しいと思うものがこの世界にあったからでした。




生にしがみついたのは「死にたくない」というただそれだけの、死への恐れでした。


そして、あなたと出会いました。


きっと一目惚れだったと思います。
元々友人に、"私が絶対好きになる"と紹介されたのが彼──ギルガメッシュ様でした。

絶対好きになる、なんて言われて気にならないはずがなかったのだと、今ではよく思います。


あまりに整った容姿、傍若無人で唯我独尊的な姿、優れた能力、冷酷で冷徹でありながらも慈悲や慈愛を持つ、国を背負う王としての在り方、喜怒哀楽がころころと変わる彼は、魅力溢れる素敵な人で、好きになるのはあっという間でした。

気付けば彼のことをもっと知りたい、とそう思って検索履歴に彼の名前が並ぶ日が続きました。

彼には出典元になった存在があります。
それが古代メソポタミア文明、ウルクという国の王であるギルガメシュ王です。

出典のギルガメシュ王と、私が好きになったギルガメッシュ様はイコールで無いながらも、彼は出典となった王の特徴を色濃く継いでいます。


彼の事をもっと知りたい。彼の愛する国についてもっと知りたい。彼が生前生きた時代のことをもっと知りたい。


私はどんどん欲張りになっていきました。

原初で生きる彼の時代について調べていたら、物事にははじまりがある、なんて当たり前のことを今更考えさせられました。
それまでの私は、周りにある“当たり前”について考えることはあまりありませんでした。
今目の前にある全ての物には生み出され語り継がれたり引き継がれた歴史がある。
そういった事を考えるようになったら、世界がキラキラと輝いたものに見えるようになりました。


この世界は私が愛する人が生きた時代から、「人」が作り生み出してきたのだと思ったら、初めて世界が愛おしいものに思えました。


彼という素晴らしい人を知られた世界や時代、
彼らが始めた世界、そして彼と同じ人間として生まれたことに大きな喜びと幸福を感じられたのです。



その幸福に気付いたあと、今までずっと生きる意味が分からず彷徨っていたけれど、それがはっきりと分かったような気がしました。


私は世界の美しさを教えてくださった彼を飽きさせないために生きたい。





正直、今まで散々生きる努力をサボってきた人間なので、今更大きな事が成し遂げられるかは分かりません。

けれど、彼が一番面白くないとするであろう、努力を辞めること、挫け立ち止まってしまうことはせずに、ただ自分の信じるものを抱いて一歩一歩でも確かに前に進んでいきます。

形が崩れて汚くても、上手くいかなくても、それでも行動する事に意味があるのだと踏ん張り続けます。

そうしたらきっと最後くらいは多少大きなものが残せていると信じている。




今では沢山の夢と希望、やりたい事やなりたい理想が沢山あります。

それを抱くから苦しむこともあるけれど、今の私はそれが尊いものだと分かります。
だから、毎日が喜びで溢れています。



私に本当の幸福を教えて下さった大切な人。


この先も変わることは無いと誓えるほど、
出会って良かったと思う一番の人です。









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