暖炉のある家の話

2021年10月3日 19:34

サイクリングをしている時、変な家を見かけました。
市街地で数か月前に建築された家なのですが、煙突があるのです。

デザインだけの煙突かなと思ったのですが、庭には山積みになった薪があります。
今どきの家で、暖炉があるのは相当珍しいし、大丈夫なのかなと思いました。

暖炉ですから、室内で薪を燃焼させる必要があります。
暖炉は暖かいイメージがありますが、暖かい以上に問題が多い暖房器具です。

部屋を温めるために薪が必要ですが、乾いた薪を常時準備する必要があります。
また、市街地では暖炉が進化しても煙が出るため、風下に煙が流れて、他人の家を汚すことになります。

自分の家が煙で汚れるのは自業自得ですが、ご近所さんを煙に巻き込むのは迷惑なだけです。
ご近所さんからクレームが来て、暖炉を使えたのは数日だけなんて事になるかも知れません。

室内で薪を燃やす必要があるので、換気が大事になります。
高気密高断熱の家とは相性が悪いです。

外気を積極的に取り入れる必要があるので、暖炉が燃えていない時は外気が入ってきます。
当然ながら冷たい外気なので、家全体が寒くなってしまいます。

今の時代、暖炉のように遠赤外線を出す暖房器具が沢山あります。
床暖房や温水式ルームヒーターなどです。

熱交換式の２４時間換気システムもあるので、室内は寒くなりにくい構造です。
暖かいのに室内の空気は新鮮な感覚、今どきの高気密高断熱住宅でなければ理解できません。

もしも、暖炉がオシャレなので欲しいと思っているのであれば、薪ストーブ型の電気ヒーターがあります。
薪が燃えているように見えて、中身は電気ヒーターですから、高気密高断熱住宅でも安心して使えます。

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