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心と心がリンクする「感覚」について【蓮ノ空感想文】

蓮ノ空とのこれまでの日々を想って、大切にしたい「感覚」があります。

活動記録、 With&MEETS、Fes×LIVEと、蓮ノ空とこの日々を歩む中で色々な出来事がありました。そういう時間を過ごしているうちに、画面越しの距離が、気付いたら自分の想いは画面を飛び越えて、全力で応援する熱い気持ちに変わって、それが自分の心にじんわりと染み込んできて。

何となく自分の中でバーチャルな距離って越えられないと冷静に線を引いてしまうようなものだと思っていたんですけど、いつの間にかそんな画面越しの距離をあっさり越えてしまっていた。気が付いたら、どんなに離れていたっていつも心はどこかで繋がっている感覚が自分の中に芽生えていたんです。

僕にとってそれが「心と心がリンクする感覚」だと思っています。そして、そんな「リンク」が繰り返し起こることで、これまで聴いてきた曲も、キャラクターの見え方も、活動記録の中で芽生える自分の気持ちもガラリと変わる。それが今日に至るまで、僕が蓮ノ空と過ごしてきた中で大事にしたい「感覚」です。

きっとそういう「感覚」は、昨年6月に初めてFes×LIVEのアーカイブを再生したあの瞬間にはもう始まっていたのだと思いますが、それを自覚するようになった大切なきっかけがあります。それが活動記録15話「夢を信じる物語」です。

15話と言えば、ラブライブ!の決勝に進んだスクールアイドルクラブが初めての敗北を味わって、そこから立ち上がっていくエピソードです。花帆ちゃんから始まって、瑠璃乃、慈、さやか、綴理とそれぞれが敗北から感じた悔しさ、今の自分に足りていないに向き合い、スクールアイドルとしての「私らしさ」を問いかけていく。そこにはこれまでの自分がやってきたことを振り返って、それでもと敗北を受け入れ前へと進んでいく「軌跡」を信じようとする姿がありました。

ですが、そんな中で唯一、自分の想いを心の奥底に隠して、自分の「軌跡」を信じられなかったのが梢でした。自分がスクールアイドルとして魅せられるのは努力している姿だけと、後輩に意気揚々と語っていた彼女がです。


活動記録 第2話『ダメダメ→世界一!?』より

そんな強烈な自己否定を1人のファンとして見せつけられた活動記録15話パート7話を初めて受け取った時に、メチャクチャに泣きました。先ほど書いたように、活動記録の中で好きだった「自分には努力することだけが魅せられる」と話していたかつての自分の想いを否定しているその展開がただ苦しかったんですよね。

僕(僕ら)はこれまでの軌跡の中で、彼女が誰よりも努力してきた姿を知っているのが余計にツラくって。活動記録、毎月のFes×LIVE、With&MEETSと、彼女たちが日々を全力で駆け抜けていた姿を誰よりも見ているはずで、乙宗梢にとって、そういう日々で頑張る姿こそ自分がスクールアイドルとして届けられる魅力だと思っていたのに、彼女自身、たった一度の敗北で否定してしまう。


活動記録 第15話『夢を信じる物語』より

加えて、ここで初めて彼女の幼少期が明らかになったのもかなり心に来るものがありました。


活動記録 第15話『夢を信じる物語』より

画面の向こう側で活躍するスクールアイドルに憧れて、それを始めたいと決意した瞬間があったのに、肝心の彼女は自分自身にとって大切な初心すらも否定してしまう。それは、これまでの時間が全て無駄だったとも言える強い否定です。

そう、梢の自己否定は、敗退に至る2年だけでなく、自分がこうありたいと願い始めたその瞬間から大切に紡いできたこの「軌跡」を自分で壊そうとしているように感じ取れる言葉だったからこそ、物語を受け取った瞬間の衝撃にただ涙が止まらなかったのだと思っています。

そして、そんなことを感じた日々から少し時間が経って、冒頭に書いた「リンクする」感覚を言葉にした上で改めて活動記録15話パート7と向き合った時にもう1つだけ涙の理由があることに気が付きました。その理由を支えているのが、僕にとって、乙宗梢は「共感」型の推しであるということ。言葉を継ぎ足すならそれは、僕はいつの間にか「乙宗梢」というスクールアイドルの中に自分を見ている、自己投影しているということです。

これは、自分で言葉にするのはちょっと勇気が必要なんですが、僕も彼女に似ているなと感じる一面を持っていると思っています。その一面は、心の中に「こうでなくてはいけない」と自分を律するまた別の「自分」が住んでいる感覚です。それは、とっても厄介に感じていて、自分の心の中にいるはずなのに全然自分に対して都合が良くなくて。時に、「自分」は自分を成長させてくれる「理想」でもあるし、時に自分を苦しませる「縛り」でもあって、それが何かある度に繰り返しています。

思春期ならまだしも、もうそこそこ良い大人になるのに、今だにこの「自分」とは上手く付き合えていることもあれば、時に飲まれそうになってしまう。さらに厄介なのが、こうして言葉にはできているのに、いざその瞬間になるとハマって抜け出せなくなって、自分ではよく分からなくなるということです。常にそんな感じで綱引き状態を続けています。

あくまでこれは僕の感覚、視点であるのですが、そんなような自分の一面を梢と比較した時に似ているなと感じています。そして、そんな「自分」との綱引き状態を乙宗梢の中に見ているような気がしています。

その上で、15話パート7を振り返った時に、彼女があんな風に自分を否定した中には、そういう別の「自分」の存在があったからじゃないかなと思うんですよね。

ラブライブ優勝という目標に向けて頑張ってきたけど、それでも結果が出せなかった今、「あなたには何もなかったじゃないか」という「自分」に飲まれそうになっている。きっとスクールアイドルを志したあの瞬間から、今日まで努力してきた中で、彼女はそういう「私」との綱引きを続け、何度も勝ったり負けたりを繰り返してきた。そして、ついにそれに負けそうになっていたのがあのパート7での涙だと思います。

そんな梢の気持ちを想像しつつ、自分の気持ちを寄り添わせてみると、もうどうしても画面越しで画面越しで起こっていること、他人事のようには思えない自分がいるんです。ただ、物語に感動して、辛いとか悲しいとかじゃなくて、それはもはや自分のことのように苦しい。だからこそ、彼女が自己否定をしたその心の痛みが分かったのだと思います。そして、そんな感覚が芽生えていることに気付いたから、僕は彼女に自己投影していると思ったんですよね。

そして、そういう彼女の「弱さ」を知った上で、あたしがいますからって手を差し伸べてくれる花帆ちゃんの姿が眩しくって、温かくて、優しくって、涙が溢れてきて。


活動記録 第15話『夢を信じる物語』より

これまでの蓮ノ空の活動を通じて、梢にとって花帆ちゃんがどれだけ大きな存在だったのかは分かっていたけれど、その感覚を自分のことのように受け止められたのも、今の自分にしかない感覚だと思っています。

改めて振り返ってみて、そういう大切な感覚、「心」と「心」がリンクする感覚を活動記録15話で学びました。そして、その繋がりの先で、さらに好きなった曲があって、それが『Refletion in the mirror』です。

15話をめぐる自分の気持ちを踏まえてみると、歌詞に対する解像度も、そこから思い浮かべる情景も全然違って見えています。冒頭で、

僕にとってそれを蓮ノ空というグループに置き換えるなら、「心と心がリンクする」感覚だと思っています。そしてそんな「リンク」が繰り返し起こることで、これまで何気なく触れてきた楽曲も、キャラクターの見え方も、活動記録の中で芽生える自分の気持ちもガラリと変わる。それが今日に至るまで、僕が蓮ノ空と過ごしてきた中で大事にしたい感覚です。

とサラッと書きましたが、その「感覚」を知ったのがこの『Refletion in the mirror』なんです。

スリーズブーケを好きになってから、その気持ちと連動して好きな曲ではあるが、今となってはパート7の中で涙を流した梢の気持ちも、そこで苦しくなって、涙を流した自分の想いも蘇ってくる。その「感覚」は特別です。

間違い探しじゃないのに 間違いばかり探してしまう
自問自答 出口のない迷路だね
×をつける私に ○をつけた君のせいかな
”ありのままで” 今はそう思える(I'll just be myself)

スリーズブーケ『Relection in the mirror』作詞 ケリー

ねえ聞こえる?鏡よ鏡さん
今の私たちには あなたはいらない
答えなら ちゃんと見つけたよ
こんなにも 全ては美しい

スリーズブーケ『Relection in the mirror』作詞 ケリー

ついつい自分に対して×を付けたくなってしまっていた梢が、花帆ちゃんとの出会いで変わったように、いつか僕もそういう「自分」に◯を付けられる日が来るのかもしれない。そして、その先で、そういう「自分」も素直に受け止められる日が来るのかもしれない。

そう、今の僕にとって『Reflection in the mirror』は、スリーズブーケの2人を繋ぐ楽曲であり、僕とスリーズブーケを繋ぐし、蓮ノ空を応援したいという自分の気持ちも繋ぐし、僕自身の根っこの部分にある「自分らしさ」というものを繋ぐ楽曲でもあるんです。そんな色々な繋がりの交差の中で、大好きだと思えているのがこの『Reflection in the mirror』です。

その瞬間から、蓮ノ空を、そして、乙宗梢というスクールアイドルを純粋に好きだから応援したい以外の理由が見つかりました。それを言葉にするのはちょっと気恥ずかしいけれど、蓮ノ空が起こす「奇跡」と「軌跡」の中に自分の「弱さ」と向き合う「強さ」を感じ取りたいんです。そして、そういう「弱さ」を受け止めた上で、それでも強く未来に進もうとするスクールアイドルの「軌跡」が僕は大好きなんですよね。そして、この日常に戻った時に、少しだけ力強い一歩を踏み出したいんです。

彼女たちの物語に心惹かれる自分と出会って、心の中で戦い続けてきた「自分」との向き合い方を教えてもらったような気がしています。蓮ノ空とだから掴めたこの「感覚」をいつまでも大切にしたいです。

花咲くまであと1日-Blooming With YOU-

あとがき

今回のブログはさらいんさん(@nanoha1007)と共同で企画させていただいた蓮ノ空2ndライブのカウントダウン企画「Blooming with YOU」のため、そして、蓮ノ空への想いを形にしたいために執筆しました。

今回のブログをもって10日間に渡るカウントダウン企画は全て終了となります!この10日間を通じて発信したそれぞれの花咲いた想いが伝わる企画になっていましたら幸いです。

改めまして、ありがとうございました!

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