色男に憧れる、北川悦吏子脚本「ウチの娘は、彼氏が出来ない!」

豊川悦司演じる風雅さんの色男ぶりに憧れる「ウチの娘は、彼氏が出来ない!」最終回が今日に迫る中、このドラマの面白さを綴っておきたく記事にします。

【ドラマ公式】Twitter記事

登場人物がカッコよくて気持ちいい

浜辺美波:水無瀬空
 今をときめく若手女優の筆頭かと思います。映画「君の膵臓をたべたい」以来のはまり役ではないでしょうか。役どころがオタクで奥手という設定ですが、意思の強さがあり真っ直ぐな性格と見ていて気持ちいい。母親役の菅野美穂さんをかあちゃんと呼ぶところが好き!このあたりは流石北川悦吏子さん脚本です。ちなみに父親役の豊川悦司さんはとうちゃんと呼ぶのも好き。

菅野美穂:水無瀬碧
 すっかりベテラン女優の域に入っていますが、とても可愛い母親役を演じていてやっぱり菅野美穂さんはすごいと思います。このドラマの主人公は?と言われれば間違いなく菅野美穂さんではないかと。最初は浜辺美波さんメインの話かと思いましたが、父親役の豊川悦司さんが登場してからの主役は菅野美穂さんです!前回の豊川悦司さんと対峙するシーンの迫真の演技は涙なくして観られないです!

豊川悦司:一ノ瀬風雅
 第7話から登場の豊川悦司さんですが、それを機にいきなり物語が展開し始めます。かあちゃんの過去にフォーカスすることで横に展開していたストーリーが縦に展開して行きます。風雅はかつて役者で色男だったという役柄で今は流木を集めながら空の写真を撮るというさすらいの自由人。自由人の設定に相応しくセリフに懐の深さがあってカッコいい。これも北川悦吏子さんの脚本の魅力です。なんといってもモテ男を演じさせたら豊川悦司さんの右に出る人なし。憧れます!

岡田健史:入野光
 浜辺美波さんの大学の同級生役。同じ漫画好きで意気投合するも片思いのまま空を支えていく難しい役どころ。岡田健史さんはMIU404での若手エリート刑事役が記憶に新しく、硬派から軟派役まで演じるところは流石です。それにしても北川悦吏子さんの脚本が優しいのでストレスなく見守ることができます。

沢村一樹:ゴンちゃん
 菅野美穂さんの幼馴染み役でずっと好きではあるものの幼馴染みだけに照れくさくて言えない役どころ。でも空と碧を近くで優しく見守るドラマの中では大切なキーマンで、空や碧のセリフを引き出すための重要な役どころだと思います。光にも漱石(碧の編集者)にも渉先生(空の彼氏)にも優しく接し彼らの本音を引き出す役どころになっています。

中村雅俊:
 ゴンちゃんの父親役。ここにベテランの俳優を置くところは流石のキャスティング。ちょっと沢村一樹さんの父親としては若すぎる感じがしないでもないですが、ここでもいい男でモテるという設定にするあたりは北川悦吏子さんです。とにかくこのドラマはいい男がいっぱい登場するので、男性視聴者にも優しい脚本になっています!

北川悦吏子さんの脚本が優しい

最近のドラマというかよく見受けられる展開が、例えば空がかあちゃんが実の母親でないと知って光に不安な気持ちを話すシーンで、よくあるうんざりなパターンとしてはその瞬間を彼氏が偶然見てしまい誤解するといったような面倒くさい展開がありますが、北川悦吏子さんの脚本では一切そんな展開はありません。空の気持ち、光の気持ちに丁寧にフォーカスしてストーリーが展開していきます。一つ一つのセリフに脚本家の思いが込められていてシーン毎に感情移入がしやすく観ていて気持ちいいです!

第9話で豊川悦司さんと菅野美穂さんの対峙シーンのセリフが特に好き!

碧:「私たち親友になったんです。鈴さんと私、同じ傷を負った二人。あなたって人を忘れられない二人だったんです。そりゃあなたはひどい男で、他にも女がいっぱいいて、周りから見たらクズでカスかも知れないけど…」
風雅「クズでカスですね…」
碧:「それを上回る魅力があって、恋って元々そういうところあるし、なんでこんな人好きになっちゃうんだろうみたいな、だから私も鈴さんも…、あなんたに恋したことを否定したくはなかったんです。だから鈴さんは空を産んだんだと思う。」
風雅「…」
碧:「私は…、鈴さんには言わなかったけど…思ってました。」
碧:「なんで鈴さんにはあなたの子供が出来て…、私にはあなたの子供が出来なかったんだろうって…」
碧:「…悔しかったです(涙)」
風雅「…」
碧:「それくらい、あなたのことが好きでした!」
風雅「…」
碧:「勿論、もう昔の話だけど、、、昔の話なのに、涙が出るって不思議ですね…」
風雅「…」
碧:「でも、、なんで…?」「なんであなたがそばにいてあげなかったんですか?」「なんであなたが鈴さんのそばにいてあげなかったんですか?!」「女が一人で子どもを産むってどれだけ心細いことかあなたにわかりますか?」「しかも病気抱えて!」
碧:風雅につかみかかる
碧:「風雅さんん!」「(嗚咽)殴っていいですか?」
風雅「はい」
碧:思いっきりビンタ「鈴さんの代わりです…」

またセリフ起こししてしまった…。好きなシーンはこうやってセリフを文字にすることでよりハマってしまいますw
しかし菅野美穂さんの熱演が凄かった!スゴい女優だと再認識できました。

やっぱりドラマは脚本が命。そして北川悦吏子さん脚本の「ウチの娘は、彼氏が出来ない!」は今クールの一番のドラマです。最終回でどう着地させるのか期待です。



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