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成人式

今日は仕事で成人式の裏方として参加した。
色とりどりの着物をきて色とりどりの髪をした集団がわらわらと会場に入ってくる。昨今自分の周りではあまり聞かなくなったウェーイが飛び交う。
あそこの男はスーツの上着にきた革ジャンを脱ぎながら楽しく雑談している…
ん?
スーツの上に革ジャン…?目立ちたいだけのやつもいるもんだ。いや、確実に3人は着てるな。今流行ってるんですか?スーツon革ジャン。誰かお兄さんにおしえて

流行っていると言えば、女性の首元についてるあのフワフワ、いつから付けるのがデフォになったんでしょうね。あのすごくバブリーなフワフワは一見和服とミスマッチ過ぎると感じるが、慣れというものは怖い。今ではないと物足りなさすら感じるものだ。バブリー世代からの伝統になりつつあるかもしや。

こうやっていらん事ブツブツ考えたりして、新しいものを受け付けなくなった者を人は老害と呼ぶ。
何事にも肯定から入るべきですよね。インターネッツ老害になる所だった。あーこわこわ危ない。新しいものに自分が覚える嫌悪感にまた嫌悪感を感じてしまう負のスパイラルを繰り返しながらぼーっと成人たちを見ていた。

そんなこんなで式も終わり、20歳の若人達は外に出て、各々の中学の学友で集まり、またウェーイしていた。6時に居酒屋でーとか、中学時代の恋人とはその後どうなったとか、極寒の中外で話していた。外、5℃だよ?
果てには祝い酒?の日本酒一升瓶を半分ほどイッキするパリピまでいた。お前、パリピすぎだろ。。
自分は成人おめでとうの横断幕を片付けるため、正月早々に引いた風邪で鼻をズビズビいわせながら、パーティーたちに渋々話しかける。「あの〜、これ片付けたいんですけど、写真とかもう大丈夫でしょうか?」パーティー達は少し面倒くさそうに「あ、ウィッス、イッスヨハイ」とだけ言ってくれました。
なんだか5歳しか歳が違わないのに、住む世界が全く違うような気がした。ありがとうございますと言って、また鼻をズビズビしながら片付けを続けた。
コンギョのない噂によると鼻水というのは脳みその一部が液状になって出るものらしい。今日この日出た俺の鼻水は、自分の脳みそにあった過去の陽キャパリピの片鱗と、若気のイキリの成分が全て流れ出てしまった気がした。
でもこのシャバシャバの鼻水は、お前にはそんな時代なかっただろという脳からの嘲笑でもあったとも思う。

さて、溶けた脳みそは、薬局で買った栄養ドリンクの、なんだかよく分からないカタカナ成分で補填するとしよう。ピリドキシン塩酸塩が20mgだって。すごいや。

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