quasar式崩し Tips / beatmania IIDX

結論

quasar式は崩しのハブとして有用。
指の配置が共通している運指が複数あり、かつ構える際の角度に遊びを持たせられるため。

弱点である皿絡みと連皿を3:5半固定でいなしつつ、1048式/まつ〜式を併用することで皿側の鍵盤力を高めることが可能。

また、手が大きい場合は13人べちゃ/まつ〜式を採用することで親指に依存しない運用もできる。


quasar式

1鍵: 左薬
2鍵: 左中
3鍵: 左人
4鍵: 右人
5鍵: 右親
6鍵: 右中
7鍵: 右薬or右小
※1P視点

皿、遠すぎ

メリット:
指の配置に無理がないため (特に初心者には) とっつきやすい
他の多くの運指と配置が共通している (=崩しやすい)
13トリルに強い
(=低難易度の正規/鏡に強い)

デメリット;
12トリルを処理しにくい
皿絡みに弱い

崩しの起点

この運指は自然な形で指を配置できるため直感的であり、まだ運指の概念が定着していない時期は特に習得しやすい運指だと思います。
また、低難易度では隣接同時押しや隣接トリルが少なく、白鍵の同時押しやトリルが多いです。この運指は比較的13トリルや13同時押しが処理しやすく、初心者の頃に出会う譜面にはかなり有効であることもメリットと言えるでしょう。

一方、レベルが上がってきたり、ランダムを使いだすようになったりすると、この運指の弱点に直面します。それは皿絡みに対する致命的な欠陥12トリル、12同時押しの押しにくさです。特に昨今は皿絡みが苛烈な譜面が多数追加されていることも、この運指をメインで運用するにあたっての高い障壁となっています。

ただし、この運指はその配置が他の運指と重複している、すなわち崩しやすいという隠れた特徴があります。また、画面に垂直〜斜め45°まで自由に手の角度を調整できるため、他の運指の切り替えが無理なくできることもポイントです。

quasar式を捨てたくないという奇特な人は、以下に挙げる別の運指を組み込んでみてもいいかもしれません。別の運指に慣れたら最悪そっちをメインに出来ますし。

1048式

1鍵: 左親
2鍵: 左中
3鍵: 左人
4鍵: 右人
5鍵: 右親
6鍵: 右中
7鍵: 右薬or右小
※1P視点

い つ も の

メリット:
皿が近いため固定運指の中では皿絡みに強い
12トリルに強い

デメリット;
特徴的な指の配置をしているためややとっつきにくい
13トリルに弱い

相互補完

多分一番メジャーな運指ではないでしょうか。この運指とquasar式は1鍵が親指か薬指かという違いのみのため、かなりアクセスしやすい運指となります。

また、当運指はquasar式と比較すると12トリルを押しやすいため、高難易度やランダムオプションを使用してプレイをする際に特に活躍します。1048式単独では13トリルを押しにくいという弱点もありますが、それもquasar式でカバーできるため、互いの弱点を補完しあうことが可能です。

この運指に崩すコツとしては、
普段からquasar式を斜めに構えておく
quasar式よりも手首を身体から離す
の2点が挙げられます。

また、指の長さによっても変わると思いますが、薬指と親指を1鍵のどの辺りに配置するかも考えてみるとよいでしょう。(自分は基本的に薬指を1鍵の上端付近、親指を中心部ぐらいにしています)

12中べちゃ (まつ〜式)

1鍵: 左中 (第二関節付近)
2鍵: 左中
3鍵: 左人
4鍵: 右人
5鍵: 右親
6鍵: 右中
7鍵: 右薬or右小
※1P視点

明日人に教えたくなるトリビア
波ダッシュ「〜」と全角チルダ「~」は違う文字

メリット:
デニムに強い

デメリット;
皿を回しにくく、中指の関節の制御or手の傾きで1鍵と3鍵を管理するなど入力そのものが難しいため、常用するには厳しい

第三の矢

そもそも言及している記事が少ない上に「〜」が入っているという検索者泣かせの名を冠するマイナー運指です。検索でヒットするようにまつー式と併記しませんか?

自分もそこまで多用する運指ではないので解釈が浅いかもしれませんが、1鍵を処理する時は左手全体を左下に傾けつつ、手首を下げるようにして入力を行います。

正直この運指単独ではほとんど旨味はないのですが、quasar式/1048式を併用する際には、ノーツ間隔が短く両者を切り替える余裕がない場合の中継地点とすることができます。また、この運指は指の押し離しではなく傾きの制御で入力を行う特性上、連続した配置が続くデニム (とその乱配置) を手を傾けるだけで簡単に捌けるという特徴もありますこれにより、12の弱いquasar式、13の弱い1048式のフォローが可能です。

13人べちゃ

1鍵: 左人 (第二関節付近)
2鍵: 左中
3鍵: 左人
4鍵: 右人
5鍵: 右親
6鍵: 右中
7鍵: 右薬or右小
※1P視点

quasar式の次に覚えたので思い入れあり

メリット;
1048式/3:5半固定への切替の起点とできる

デメリット;
角度的に引き皿に弱い
手が大きくないと物理的に厳しい

vs物量+単発皿

一般的に皿+13のべちゃ押しといえば親指のイメージが強いと思うのですが、自分の場合は人差し指でべちゃ押しを行っています。左手全体を横にして押し皿をするイメージで入力をします。

この運指の特筆すべき点は1048式/3:5半固定へのアクセスの速さです。前者は先述したようにquasar式よりも手を身体から遠ざける構え方となるため、13人べちゃ直後の手の位置が近くなります。後者は押し皿入力後にそのまま回し続ける (小指の位置が時計の1〜2時付近になる) と、自然と3:5半固定の構えになります。

使えると便利

このようにquasar式と1048式の中間ぐらいに位置するため、高密度の鍵盤かつ低密度の皿が降ってくるような譜面 (黒ペンとか) の場合は、鍵盤耐性を落とすことなく捌き続けることができます。

一方、デメリットとして引き皿が手の角度的に難しいことが挙げられます。そのため、押し押しだと反応しない速度の連皿があり、かつ連皿時に密度が低下しない譜面はかなり難易度が高くなります。また、性質上手が大きくないと入力が難しいこともデメリットでしょう。

3:5半固定

1鍵: 左親
2鍵: 左人
3鍵: 左親・右親
4鍵: 右人
5鍵: 右親
6鍵: 右中
7鍵: 右薬or右小
※1P視点

左親3鍵が押せなくても採用価値は十分ある

メリット;
皿を回しやすい
皿側の手の負担が減るため精度を保ちやすい

デメリット;
物量譜面に弱い (特に135)

vs単発+連皿

今回取り上げている中だと1048式に次いでメジャーな運指だと思います。特性上、この運指単独では135の絡みが難しい (同時押しは不可能である) ため、物量譜面は崩さざるを得ない運指ではありますが、そもそも崩しがほぼ必須なquasar式をメインとしている場合はデメリットが実質なくなります。

この運指の特徴といえばやはりスクラッチの回しやすさでしょう。皿との距離が近く、鍵盤密度が低い連皿や皿絡みに対しては無類の強さを誇ります。また、鍵盤に充てている皿側の手の指の本数が減るため、残りの2本に制御のリソースを充てることができ、精度を保ちやすくなります

quasar式をベースにしている場合は、普段使わない親指を多用すること、人差し指の位置が違うことなどから、導入ハードルはやや高めです。quasar式→1048式→3:5半固定というステップで練習を重ねていくと感覚をつかみやすく、崩しにも慣れやすいかと思います。また、左親を3鍵に持っていけるレベルまで仕上げなくても、2鍵盤を右人で押せるように右手の出張力を高めるという選択肢を取ってもいいかもしれません。

参考例

まとめ

quasar式は崩しやすさが魅力の一つです。
この運指をベースに使える運指を拡張していくもよし、別の運指をメインとしてサブとして運用するもよし…
あなたに合った運指を見つけて楽しいビートマニアライフを!

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