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あの宙の向こうには

辛いことがあると、てくてくと遠回りして夜景が見えるタワーに昇る。
窓側の席に座って、ぼーっと夜景を眺める。

そこはかなり遅い時間まで開放されているスペースで、カップルがいたり、おじいちゃんがいたり。
人が途絶えない公共のスペース。

引っ越してきた頃は、こんなスペースがあるなんて知らなかった。
何かの拍子に
「最上階は無料で入れるスペースがあるんですよ。見晴らしがいいんです」
と聞き、試しに昇ってみたのだと思う。

叶わない戀をしているとき、仕事がしんどいとき、そんな時に昇って
外の景色を見る。

そこから高い建物は見えない。
運がいいと星がひとつ、ふたつ見えるが、広がるのは無数の住宅街とその明かりだ。

でもその無数の明かりを見ているだけで、不思議な気持ちになる。

知らない人たちがここで、知らない暮らしを送っている。
近くで、あるいは少し遠くで、時々はすれ違ったり、あるいはすれ違うこともないような状態で。

その無数の明かりを見ていると、
ひとりじゃないんだ
とも思えるし、

大丈夫、明日も生きていける。
そんな強ささえ貰える。

宇宙の広さ、ちっぽけな自分を感じることができる。

宇宙の大きさ、広さ、自分の小ささを感じることで、
明日も生きていく勇気が湧いてくるなんて、逆説的で不思議なことだけれど。

そんな風でいいんだと思う。
ちっぽけな自分でいい。
自分ができることがたくさんあって、影響力が大きかったら、
わたしみたいなあがり症の人はきっと、肩に力が入りすぎて上手に生きることなんて、できないから。

今日もありがとう。

キラキラ輝く星の瞬く音を想像しながら、おやすみなさい。

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