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VPS Avengerの超初心者的使い方 ④ 超簡単なワブルベースの作り方

こんにちは、初心者ボカロPのレーシーです。


皆さんワブルベース好きですか?好きですよね。好きだよね?


私ももちろん大好きです。

かっこいいワブルベースを作ってみたい欲はずっとあって、でもなかなか難しい。
ですがAvengerにはワブルベースを簡単に作れる素敵な機能が搭載されているので、簡単な作り方を書いておこうと思います。

○そもそもワブルベースってどうやって作るの?

ワブルベースはフィルターを動かして作るものなんかもあるんですが、やはり一番はウェーブテーブルシンセの、波形読み出し位置を動かして作るものでしょう。

波形そのものが断続的に変わるので非常に動きのある音が作れます。

ですが単純に読み出し位置にLFOをかけるだけではうまくカッコよくならないことが多いんですよね。

複数のモジュレーションソースを組み合わせたり、ホイールを使ってLFOのレートを人力でコントロールしなきゃいけないのかなと思ったり、、

しかしそこはAvengerです。

Avengerの一番の強みは、多機能でありながらも「みんなきっとこういう音が作りたいよね?」みたいな専用パラメータが搭載されているところだと思います。


○実際に作って見る

先ずはウェーブテーブルのオシレーターからいい感じそうな名前の波形を呼び出してみます。

OSC1からwavetableを選んで、好みのサウンドのテーブルを探そう

今回はデフォルトのwavetable Hard収録されている、Little Dubby3という波形を読み込んでみました。


この時点で音を鳴らすと既に波形が動いているのがAvengerの特徴でもあるのですが、其の秘密は中央下段のEditor欄にあります。


一番下の波形が左から右に動いている

ここがウェーブテーブル用のパラメーターをになっています。

他のウェーブテーブルシンセによくある3D表示はありませんが、テーブルを読み出す際音を出すだけでこのテーブルはどんな変化をするのかなというのが耳でわかります。

こういう作りになっているので3D表示を省いたのかもしれません。

一番下の波形が出ているところで開始地点と終了地点が分かるようになっており、上のグラフで読み出し位置がどう動くかを描きます。

基本は右側のINDEXとNum waveつまみで大まかな読み出し位置を決めて、グラフと下のノブで動きをつけていきます。

適当にいじってると波形とグラフがどんどん動くのでなんとなくわかると思います。


プリセットも沢山あるので、ここから好きなパターンを選んだり、それをベースにいじったりするのも良さそうです。


とりあえず簡単にひとつ、プリセットをベースにいい感じのパターンを組んでみました。


右上のフォルダマークからプリセットにアクセスできる


このままでも十分かっこいいのですが、折角なのでもうちょっと作り込んでみます。

フィルターでLPFをえらんで真ん中くらいまで音を削ります。

その後一番右のENVを右に振り切ると、すぐ下にあるフィルターエンベロープでフィルターが開いていく動きをコントロールできます。

サスティンを最大にして、アタックを徐々に伸ばしていくと鍵盤を抑えたら徐々にフィルターが開いていくような動きが作れます。

フィルターエンベロープが使えるようになると音の幅が一気に広がる。これを機に覚えてみよう


かなりそれっぽいですが、ちょっと寂しいのでもう一つオシレーターを増やしてみます。


SineShaperという、サイン波にフィルターを掛けてったような動きをする波形を選んでみました。

少しだけデチューンさせてる

ちょっとだけ変調を掛けてギラつくような音にして、さっきのハードな音に合うようにしました。

音の傾向を全く変えて、全く違う動きをさせるのも楽しそうです。

トランスポーズノブを使って、1つ目のオシレーターを1オクターブ下。2つ目のオシレーターを1オクターブ上にしてみます。



折角なので2つ目の音のフィルターも動かしてみます。

2つ目のフィルターを追加して、今度はHPFを選びます。

ハイパスなので先程とは逆の動きをさせてみました。
開ききってるところから閉じていくことで、1つ目の音が低い音から徐々に出てきて、2つ目の音が高い音から徐々に出てくるようになります。



最後にサウンドをハードにするためにFXを掛けていきます。

こういったハードなサウンドのキモはコンプな気がします。

個人的にAvengerのFXラックは非常に見にくくて好きではないんですが、今回はAvengerの記事なのでここで掛けていきましょう。

ディストーションで飽和させて、コンプでバリバリに潰していきます。

↓出来上がったサウンドがこちら↓



うーん!いいですね!

他のシンセだとこのテーブルの動きは複雑なオートメーションを書かないとできないはずです。もしくはLFOのレートをモジュレーションホイールなどにアサインして手動で動かすか。

それがこんなに簡単にできてしまいました。

今回はプリセットの動きをそのまま使いましたが、ここだけもっと派手に動かしたいなとか思っても非常に簡単にエディットできます。



Avengerは非常に評価の高いシンセですが、エクスパンションが高価なことと、ファクトリープリセットのサウンドが良くも悪くも普通(FXカテゴリーや、サンプラー系は楽しいサウンドが多いですが)なので、プリセットサウンドを選ぶだけなら正直コスパが悪いとしか言えません。

やはりこいつは自分で音を作ってなんぼのシンセだなと感じました。

特にワブルベースは他のシンセで技術が必要な部分をシンセが補ってくれるので非常にありがたいです。


これからも色々音を作って、記事をアップしていこうと思います。



今回はここまで!


ではまた


LLSY music


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