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パロマピカソからみるレザー

画家のパヴロピカソの娘であるパロマピカソのキャリアは、パリの衣装デザイナーから始まります。

フリーマーケットで購入した石から作ったアクセサリーが評価されたことから、ジュエリーのデザインを探求し、1980年代には、ティファニーでジュエリーデザインを行ったり、化粧品やバス製品等の女性向けのブランドを展開していた実業家です。

2010年に、ティファニー就任30周年記念コレクションを行ったのは記憶に新しいですが、革製品のデザインは現在中古で取り扱いされているものだけとなってしまっているようです。

白黒にこだわった結婚式を行ったり、赤いリップがトレードマークだったり、強い女性を思わせるデザインが、彼女のモチーフです。

そんな彼女のデザインしたバッグは、黒や赤が基調となっています。金属鞣しの柔らかい革で、柔らかいフォルムは強い色と反した女性らしさが表現されています。トレードマークになっているクロスの金属ロゴも光沢のある金とても女性らしい印象です。

商品を検索してみて、驚くことは、品質が落ちていないものが数多く残されているということです。金属鞣し革は手がかからず長持ちするものだなぁと感心します。

ジュエリーに携わる人の"一生使い続けられる"という想定の長さを思い知らされます。

また、私個人としては画家である父の影響も大きいのではないかと思います。父の生み出したものが、父亡き後も世界中の人の心を動かし続けていく。それを誰よりも身をもって感じてきたはずです。

良くも悪くも彼女の人生は彼の名前なしには語れない。そこに誠実に向き合い続ける彼女の作品は、"強い女性"の象徴であり続けて欲しい。




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