見出し画像

ロベルト・スアレス、パドレスと契約延長!

 おはようございます。Twitterをチェックしたら驚きの情報が入りましたね。

 選手オプションを行使せずFAとなっていたロベルト・スアレス投手ですが、FA交渉解禁となりすぐに再契約。契約規模は5年46Mにものぼりました。3シーズン後(2025年オフ)にオプトアウトの行使権利が付与されているようです。年ごとにいくら払われるか、細かい契約内容はまだ判明していないのですが、年平均9.2Mでとりあえず計算すると、27.6Mにオプトアウトした場合のバイアウト金額がスアレスに保証されているという事になるでしょうか。

この契約の意味は?
 5年46M、決して軽くはありません。リリーバーに5年もの契約を与え、金額もトップレベルのクローザーには及ばないが高い。パドレスGMのAJプレラーの高い期待を表すと共に、彼が好むリスクある編成だとも言えます。
 この契約を後押しした要因がニック・マルティネスの退団にあると思えます。

 マルティネスは先発として5番手レベル、しかしリリーバーとしてなら1.0fWARに届くかという活躍…、という事で契約規模の予想に困るのですが、私は今後3年19.5Mが(選手オプションを行使し続ければ)保証されるのもあって、残留すると思っていました。しかし彼は退団。空いたセットアッパーの座をスアレスと再契約という形で埋めにかかりました。
 もう一つの意味として、今後数年のクローザーの確保です。来年はジョシュ・ヘイダーが務めるでしょう。しかし、その後の目処は全く立っていません。パドレスのマイナーから通年クローザーを任せられるポテンシャルを有する投手は今のところ見出せず、また近年のFA市場は高レベルのリリーバーも高騰しています。先日話題になったエドウィン・ディアス(NYM/5年102M)、リアム・ヘンドリクス(CHW/3年54M+オプション18M)、ライセル・イグレシアス(LAA→ATL/4年58M)と、あくまでトップレベルにこだわればですが、マイナー組織からの補充等で安価に済ませられなかった場合のクローザーの確保は容易ではありません。私はヘイダーとの契約延長を試みる事もあるのではないかと思ったのですが、それが不調に終わった場合や、例え成功しても4年64Mクラスになると思われます。それと比べれば安価にまとまったと思われます。来季限りでヘイダーは他球団に移籍したとしても、スアレスにクローザーを任せる事ができます。

今後の活躍は?


fangraphsより、スアレスの月別データ

 前半戦こそMLBへの対応や故障などで不安定さも見られたスアレスですが、故障を癒えてからは本領発揮となります。特に勝負どころの9月はヒットを打つ事も難しくなるほど投げる球に勢いがありました。WC獲得から、NLCS進出まで彼抜きで語る事はできないでしょう。このレベルのピッチングを今後も期待したいところです。
 もちろん、ピッチャー特にリリーバーに故障は付き物です。ポメランツは2019年オフに大きな期待を背負って4年34Mの契約を得て入団しましたが、その後は度重なる故障に見舞われました。現在は3年間で47登板に止まっており、期待外れというしかない現状です。ここまでひどくなるのは考えたくありませんが、5年もの期間は悪い時期もあるという気構えが必要となるでしょう。


 スアレスのリリーバーとしてのポテンシャルは凄まじいものがある、そう見込んで獲得を喜んだ日から早一年が経とうとしています。この一年でそれをMLBで示せ、パドレスのフロントに大きな契約を出しせしめた事は嬉しい事です。リスクは承知です。しかし、スアレスがパドレスで更なる活躍をする、そう思うと不安よりはるかに期待に胸が膨らみます。今年も開幕したストーブリーグ、まずはパドレスが大きな一歩を踏み出しました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?