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私の好きな本

私の好きな本を紹介させていただきます。
出会いと別れが繰り返される人生において、信頼できる仲間がいるというのはとても大切な事だと思います。登場人物たちの、旅の中で少しずつ築かれる仲間としての信頼関係がとても眩しく、最高でしたのでぜひ読むことをオススメします。


仲間との絆、まさにギルドの礎!

この本は、真島ヒロ著『FAIRY TAIL ZERO』(講談社、2015年)というコミックです。同じく真島ヒロ著の連載作品、『FAIRY TAIL』のスピンオフとして描かれたものです。

この本では、魔導士ギルド「妖精の尻尾」の創設秘話が語られています。粗筋を紹介します。天狼島に親友のゼーラと2人で暮らしている少女メイビス。彼女の夢は妖精に会うこと。そんな彼女の元に、天狼島の象徴である天狼玉を狙うトレジャーハンターが訪れます。しかし当時盛んに行われていた魔導士ギルド同士の抗争の最中、天狼玉は奪われてしまっていた。天狼玉を取り戻すという利害関係一致した彼女たちは、一時の協力関係を結び、天狼玉を探す旅に出ます。

私がこの本の中で最も素敵だと思った言葉は、

「妖精に尻尾はあるのかないのかそもそも妖精はいるのか?故に永遠の謎永遠の冒険」

真島ヒロ,『FAIRY TAIL  ZERO』,講談社,2015,250ページ

です。この言葉は、メイビスが創設した魔導士ギルド「妖精の尻尾」の名前の由来となった言葉です。私たちは妖精と聞くと架空の、現実には存在しないものとして捉えてしまいます。しかし、彼女はそれを永遠の謎、冒険であると言いました。叶えられるかわからない夢を楽しみ、信じる彼女のように私もなりたいと思いこの言葉を選びました。

私はこの物語から仲間との絆の大切さを感じましたが、この本では決して順調にはいかない旅路の描写もされます。この本を読めばさらに、別れの悲しみと、それを乗り越えて前に進む決意や、敗走の悔しさ、挽回への努力といった事への共感も感じ取れるはずです。連載コミックのスピンオフ作品ではありますが、この本1冊であっても十分に楽しめる構成となっております。ぜひ、一度手に取って読んでみていただきたいです。

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