『Essentialism』 Greg McKeown

読了したので。

本屋の話題/人気コーナーで何度も見かけたことがあるが、どんな内容なのかがずっとわからないまま、気が付いたら出版された2014年から5年も経った。5年経ったいまでも、本屋でよく見かけるような気がするし、本を読み終わったあとに、著者について少し調べたら、アメリカで今でもこの本の内容をベースにキーノートを行っているようだ。

自分のメンタルノートのために、著者本人が本のエッセンスについて語る動画を載せておく。

スキルもパッションも向上心も持っている人と、自分自身のブレイクスルーの間にある障害物はなにかといった疑問を持ち、CEOを含む500人以上のビジネスパーソンをインタビューして、Essentialismについてまとめたという。

自分なりに本のキーメッセージをまとめると、本人にとって意味のある人生を送るために、それぞれのゴールを達成するのに重要な(エッセンシャルな)ことにフォーカスできるように、日々意図的に選択をしないといけない。

重要なことにフォーカスできたから成功し、成功したためいろんなチャンスが与えられ、そこで重要なことにフォーカスできなくなるケースが多く、成功こそ成功の妨げになるというパラドックスを著者が指摘した。

本のかなりはじめの部分で提示れた絵がとてもわかりやすくて、印象に残った。


画像1

仮に同じ量のエネルギーを使うとして、左の図のようにたくさんの活動に力を入れる場合、たくさんの方向でそれぞれ数mmしか前進できないが、右の図のように限られた活動に力に入れる場合、著しい進歩が得られる。

右の図のような、do less and betterというessentialistの考え方を体現するための3つのステップはこちら:

1. Explore and Evaluate(自分にとって意味のあるゴールを達成するために、どの活動、どの取組がもっとも貢献度が高いのか、エッセンシャルなものを決められるように、あり得る可能性について調べて評価をする。それを行うために必要な時間とスペースを意図的に作り出さないといけない。)
2. Eliminate(1で決めた活動/取組以外のものは切り捨てる)
3. Execute(1で決めた活動/取組をプレッシャーなく自然に実行できるように、予め良き習慣※をルーチン化しておく)
※50%バッファ、Slow hikerの特定と戦略的配置、今ここで一番重要なことにフォーカス

あとはほかに印象に残った部分をメモしておく。

プライオリティは、1400年代に「最初のもの」「一番前のもの」を意味する言葉として英語に入り、その後500年間ずっと単数形で存在していた。1900に入ってからはじめて複数形で使われるようになった。たしかに、「一番」なのに複数存在するのは矛盾しているにもかかわらず、現在は違和感なく複数形で使われている(プライオリティリストとか)。

トレードオフを意識して今取るべき行動を選択すべきである。次のミーティングまであと5分しかない、会議室に移動するために最長で5分かかる可能がある状態なのに、もうひとつメールチェックすることを選択すると、ミーティングに遅れることは当然である。言葉にするとバカみたいなシチュエーションだが、実際自分も日々無意識のうち、トレードオフを無視して行動している場合がある。

まずは時間を見付けて自分のessential intentを言語化したい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?