われら滅亡地球学クラブ
*ネタバレあります
向井湘吾さんの「われら滅亡地球学クラブ」を読みました
内容は「デルタ」という惑星が地球に衝突することが、世界政府から発表され、あと地球は110日で滅んでしまうことが全国民に知れ渡った。
世界では暴動が起きたりして荒れ放題
いきなり自分達が後110日で死んでしまうことを知らされた高校生の、玉華、碧、刹那の3人は地球が滅んでしまう前にやりたいことを見つけるクラブ「滅亡地球学クラブ」を結成
一つの山小屋を使って巨大なピンホールカメラを作ったり、蛍がたくさんいる綺麗な景色を見に行ったり、自分達が楽しいと思えるものをどんどんしていきます
そこで、自分達が死ぬまでに何をしたいか、どういう生き方をしたいか、最後の死に方はどうするかを考えていくっていう話です
演劇部の最後が一番好きかも
死ぬからっていって特別なことはしなく、今まで部活で自分達が必死に練習してきた劇を仲間たちと死ぬ前に発表するっていう
あと、玉華が両親に無理やりシェルターに連れ出された時、滅亡地球学クラブ3人でキケンな目に遭いながら、知力、体力を尽くして、必死に玉華を助けようとするのがいい
特に、刹那が「私はこの日のために物理学を勉強してきたんだ」っていうとこは激アツ
ラストも実は地球は滅亡しなくて、みんな仲良く生き残れましたエンドじゃなくて、ちゃんと地球は滅亡して、みんなそれぞれのやりたいこと、なりたい自分を見つけて死んでいくのがいい
110日って半端だよね、明日地球が滅亡するわけじゃないから、無茶はできないし、かといって三ヶ月だったらやりたいことに長く時間をかけれるわけじゃないし
三ヶ月じゃ無理だけど、僕だったら死ぬまでに自分が読んで面白いと思える小説を書き残したい
哲学好きの正義君が言っていたホッブズの「リヴァイアサン」
政治国家ができる前の人間は自然状態
国家が崩壊すると、法律や警察がなくなるので、何が正しくて何が違法とかはなくなる。つまり、人間は自分の身は自分で守らなくちゃいけない自然状態になる
リヴァイアサンってそういうこと書いてあるんだね
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