汚れた手をそこで拭かない
*ネタバレあります
芦沢央さんの「汚れた手をそこで拭かない」を読みました
この本は5つの短編からなっています。ホラーかなって一瞬思ったけど、違くてよかった。
ハシゴを踏み外して死んでしまったおじいちゃんの話「ただ、運が悪かっただけ」
プールの水を栓をし忘れて、水道代がバカ高くなった小学校教師の話「埋め合わせ」
隣のおじいちゃんが夏にクーラーをつけ忘れて熱中症で死んでしまったお話「忘却」
主人公の映画監督が自分の映画のために出演者を殺してしまったお話「お蔵入り」
元恋人に会っていることを夫に隠そうとするお話「ミモザ」
面白かった
ミステリというか最後にああーそうなるんだって感じ
この、「汚れた手をそこで拭かない」っていう題名の意味は、みんなこの短編集の主人公は間違いを起こして、なんとか隠そうとする
「汚れた手」っていうのは主人公がおこした間違い
主人公は間違いを素直に白状せず、なんとか隠そうとする
正しいとこで拭くっていうのは、罪を正直に告白すること
違うとこ、間違ったとこで、主人公は罪を拭おうとするっていうこだから「そこで手を拭かないで」かなーって思った
一話目の「ただ、運が悪かっただけ」は、おじいちゃんがただ腐ってたハシゴを踏み外して死んだ、ただの事故かと思ったけど、本当は娘はハシゴが腐ってたのを気づいてわざと、おじいちゃんにのぼらせた
2話目の「埋め合わせ」はプールの栓を閉め忘れた教師が、その莫大な水道代を誤魔化すために、学校中の蛇口を開けて、子供の悪戯に見せかける。が、他の先生にバレる。
3話目の「忘却」が隣のおじいちゃんがエアコンが使えなく孤独死したのだが、主人公は隣の電気代の電気止めるよって紙が間違えて入ってた。でも、主人公は隣のおじいちゃんにそれを渡すのを忘れてしまう。だから、おじいちゃんはエアコンが使えなくて死んだのではないかと悩む。が、実は隣のおじいちゃんに盗電されていた
4話目の「お蔵入り」は自分が撮った映画は最高の出来で、これ以上チャンスはないだろうって頑張った撮った映画の出演者が大麻をやっていて、映画が公開中止になる危機に。怒った主人公はその出演者を殺してしまう。
5話目の「ミモザ」は9年前に別れた恋人が自分に会いに来た。主人公は結婚していて、夫もいる。だが、まだ、恋人に未練が少しあり会ってしまう。夫、世間に不倫がバレないようにする。でも、結局バレる。
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