K-3 iii Monochrome matt editionと②
K-3III MONOを出かける都度にきちんと持ち出している。フルサイズではひと苦労だったが、やはりAPS-Cは小さい。重さ的にもライカM typ 262と100gほどの違いだろうか? 軽いはずのQ2モノクロームだって、下駄を履かせているため決して軽くはない。
OVFを覗いて取るのは、もちろん失敗や意図しない仕上がりになることもあるだろうけれど、モノクローム専用一眼レフを見ている世界と出来上がる写真の差こそが、写真表現の魅力でもあるのではないか?と思い始める。思っように撮れることもあれば、全く意図しない野暮な写真が出来上がっていたりする。完成が予想できてしまうEVFでは、過程が消えてしまい、意外性という妙味が味わえないのだ。
〈高感度は良いのか?〉
概ね、デジカメはカラーよりもモノクロのほうがノイズは目立ちにくい。ノイズが出ても粒状性だと捉えてしまえば気にならない。多少、エッジが出て、解像感と高くなるくらいだ。粒状性を上乗せする人もいるくらいなのだから。
ペンタックスの現行レンズラインナップにはf1.0やf1.2などのレンズは皆無で、FAリミテッドでもf1.8程度。DAリミテッドだとf2.4なんてことになる。必然、感度が高めになってしまう。夜間の公園などでISO12800に上げたとしても、スナップ写真程度なら満足できる。K-5IIs、K-3ii、K-1iiと使ってきたが、それらと比べると、圧倒的に高感度ノイズは少ない。
ここまで暗いとAFのほうが心許ないし、ファインダーの明るさをブースト出来ないOVFでは、そもそもピント合わせができない。目で撮るカメラとしては十分な高感度耐性だろう。
つまり、モノクロームと言えども、フルサイズと比べるとAPS-Cでは高感度のノイズレスと言うわけではなく、それなりに出はする。K-3III で撮影できる範囲内であれば、さほど困ることはないくらい。バンディングノイズがでなければ十分だ。
カラーフィルターをなくして、高感度ノイズが減るのであれば、APAS-Cでは無謀かもしれない4000万画素センサーに挑戦してほしかった。カラーでは不満足な高感度耐性もモノクロームならきっと満足行くに違いない。