ジェミニ杯のソリューション、デバフペースメーカー戦術について
どうも、れがと申します。
メタゲームが動きつつあるのと、このタイミングならさほど影響はないと判断できるので、ジェミニ杯オープンリーグにおけるソリューションであるデバフペースメーカー戦術について紹介、解説していきたいと思います。
デバフペースメーカー戦術とは?
チームメンバーに逃げエースと賢さパワー高めスピード低めの逃げデバフを採用して、自チームの逃げエースを引き上げつつ周りを妨害する戦術になります。
Discordのオープンリーグ研究窓である「B評価ウマ娘育成学会」にて15日朝に提唱された戦術です。
下画像は実際にジェミニ杯で走らせた逃げエースのマックイーンと逃げデバフのダスカです。
戦績とタイムの一部も添付します。
かなり安定した成績を残せている事と、レースタイムもかなりの高水準なタイムを叩き出せている事がわかるかと思います。
自分の採用するエースは急遽育成したものなので、レースタイムは3:14.4が精一杯ですが、同研究窓のメンバーでは3:13.9と異次元の領域に辿り着けた人もいらっしゃいます。
デバフペースメーカー戦術の優れている点として、従来の「デバフ(相手の妨害)」しか仕事が無かったメンバーに、「エースのペースメーカー」「垂れウマ爆弾」の2つの仕事も同時に行わせる事でチームとしてのポテンシャルを大きく引き上げる点が挙げられます。
デバフについては特に説明は必要無いかと思いますので、ここからは「エースのペースメイク」と「垂れウマ爆弾」について解説していきたいと思います。
エースのペースメイクについて
タウラス杯の頃から知られている逃げの仕様として、
「レースに逃げが1人しかいないとなかなか伸びない」
というものがありました。
この理由はゲームの仕様であるポジションキープ戦略が大きく関わってきます。
詳しくは、YouTubeにて砂井裏鍵氏が詳しく解説してくれていますので、そちらをご覧ください。
【ウマ娘】ぼっち逃げでは生き残れなくても、二人いれば戦える原因となる「ポジションキープシステム」を解説。ジェミニ杯で強い追込みを作れない人はパーマーヘリオス戦法でワンチャンスを掴め!
まぁ、ざっくりいうと、逃げは複数いると互いに競り合って前に前にと向かおうとするのでスピードが速くなりやすいという事です。
ゲームの仕様上、レース中盤まではレース速度にスピード値はほぼ関係してきません。
中盤の速度に関わってくるステータスはスピードにランダムに補正を加える賢さと、スピードアップモードや追い抜きモードによる速度アップを効率化するパワーの2つのステータスになります。
つまり、デバフ要員としてスキル発動率を高めるために賢さを盛る事で、同時に中盤までペースメーカー役として逃げエースを高い目標速度で引っ張りあげる事ができるということです。
賢さが高いため、基本的には先頭に立ってぐいぐい集団を引っ張っていく形になり、縦長のレース展開になります。
差しや追込が強力なラストスパートで抜こうとしても追いつけない圧倒的なセーフティリードを確保する事が可能です。
垂れウマ爆弾について
チームレースやストーリーレースなどで、差しや追込など後ろの方の脚質のウマ娘が本来はもっと前の方に出てきてもいいはずなのに後ろの方から抜け出せず、そのままゴールしてしまう。
そういう状況に遭遇してしまう事は誰しもが一度は経験してると思います。
前を走るウマ娘にブロックされると、後ろのウマ娘はいくらポテンシャルが高くても、強制的に前を走るウマ娘の速度に合わせたスピードとなってしまいます。
そうなってしまうと、レース展開において致命的な遅れが生じてしまい、抜け出せたとしても間に合わなくなってしまいます。
なので、がっつり仕上げたはずの愛バがよくわからないCランクのモブウマに負けてしまったりするわけです。
この現象を意図的に引き起こすのが垂れウマ爆弾戦術です。
スパート性能の低いウマ娘をわざと先行させてからスパート時に垂れさせて沈める事で、後ろから上がってきたエースを一緒に巻き込んで封殺します。
正直命中するかどうかは運ゲーなので、命中しない事も多いですが、仮に命中した場合は再起不能級のダメージを与える事が可能です。
先程も貼り付けたうちの逃げエースのマックですが、1つだけ明らかに遅いタイムが混じっているのが確認できるかと思います。
これは垂れウマ爆弾が運悪く直撃してしまった時のタイムになります。
実力を出しきれば14秒台で走りきれるポテンシャルを持っていたとしても、垂れウマが直撃してしまえば数秒単位でタイムが落ちます。
垂れウマが当たるかどうかは完全に運で、自分のエースにも当たる可能性もあるハイリスクハイリターンな戦術ではありますが、互角以上の相手と戦う場合にはかなり有効な戦術となります。
ここまで垂れウマ爆弾の理屈について書きましたが、具体的にはどうやって用意すればいいのでしょうか。
簡単です。
スピードとスタミナを極限まで削ればいいだけです。
上でも書きましたが、実は中盤まではステータスのスピード値がレース展開に関わってくる事はあまりありません。
そして、体力消費量が1番高くなるのは終盤のスパート時なので、スタミナをCぐらいまで削ったとしてもスパート前に体力が尽きてしまうという事はまず起きません。
なので、スピードとスタミナを引き下げる事で、中盤までは積極的に前を攻めつつ、終盤に入った途端急失速して最後尾に沈むという展開を作る事が可能です。
その過程で追い上げてきた他のウマ娘をブロックして仲間に引きずりこんでエースの勝ちをサポートします。
デバフペースメーカー役のステータス
ここまでこの戦術を構成する要素を解説してきました。
1つ1つは以前から知られている要素ですが、これらを組み合わせてしっかりと戦術として構築した人は少ないのではないでしょうか?
まだ完璧に詰められたわけではないですが、デバフペースメーカー役のステータスについて解説していきます。
ウマ娘はダイワスカーレットを起用しました。
逃げ適正があり、長距離B適正なのでスパート時のスピードにマイナス補正が加わります。
この戦術においては長距離適正が低い事が逆にメリットになります。
スピードを引き下げるとストーリーのクリアが難しくなりますが、ストーリーをクリアするためにスピードを上げてしまうと垂れウマ爆弾としての威力が下がってしまうジレンマを解消できます。
また、ダイワスカーレットの固有スキルは中盤に発動するため、エースと競り合いペースを引き上げてから、固有スキルが発動してエースが終盤に無事追い抜ける隙間を作ってくれます。
賢さはスキル発動率90%ラインのA+に設定しました。
パワーはB以上にできたら理想的でした。
最低限は用意できてるので良しとはしています。
スピードスタミナはゲームクリアギリギリのラインに近づけています。
具体的にはシニア有馬記念かURA1回戦で敗退して終了できるラインです。
それぐらいのラインが1番デバフスキルとステータスを両立しやすいラインだと感じます。
スキルはためらい系を優先しています。
ためらいで直接的にスピードを引き下げた方が効果が大きい事と、終盤に入ってすぐに発動する事が多いため、相対速度の差が小さくなり、ブロックの成功率と効果も大きくなる事が予想されるからです(トラック同士での追い抜きに時間がかかるのと同じ理屈)。
スタミナデバフは今回の戦術では優先度は低めです。
ただ、ペースアップによって逃げ先行の体力消費量を増やす事ができるので逃げや先行へのけん制や焦り、駆け引きやトリックは採用してもいいかと感じます。
オープンリーグにおいてオレンジスキルはデメリットでしかないと散々主張してる自分ですが、ここではちゃっかり集中力を取得してます。
逃げデバフ要員については序盤〜中盤に先頭争いを確実に演じてほしいので、出遅れをケアするために採用しています。
実際のレース展開
さて、色々と書いてきましたが、実際のレース展開を見てみましょう。
中盤はペースメーカーとエースが先頭争いを繰り広げるため、レース展開は大きく間延びした縦長の展開になります。
中盤も後ろの方にくるとポジションキープが解除され、先行勢が前に迫ってきます。
逃げ単騎の場合はここでだいたい追いつかれる地点です。
ここでダスカ固有が発動し、1人先行してエースが追い抜く隙間を作ります。
終盤区間に入り、スパートが開始します。
ダスカ固有はまだ残っているため、スパート開始直後は少しだけ粘ります。
この隙に逃げエースのマックを先に行かせます。
横をチラッと見て、マックを先に通してから徐に最後の仕事を始めるダスカがマジでプロフェッショナルって感じの風格してますね。
1番好きなシーンです。
ここからはダスカが一気に沈みます。
元々中距離ですら走りきれるか怪しいスタミナなので、スピードの低さと相まって中盤と同水準レベルの低速で走ります。
スパートを開始して前に出てきたウマ娘がガンガン突っ込んで雪だるま式にブロックの壁を作っていきます。
もうめちゃくちゃです。
ここまで団子を作ってしまうと、後ろにいるほぼ全てのウマ娘が巻き込まれます。
うちのゴルシもぶつかってますね。
ダメ押しの先行ためらい、差しためらいも炸裂して、ブロック継続時間をさらに増やします。
ここまで差が開くと挽回はほぼ不可能です。
1位はほぼ確定しました。
レース結果です。
恐ろしさを感じるレベルで後続との差がついているのがわかるかと思います。
エースは14秒台、それ以外は数秒レベルで差をつけるかなりエグいポテンシャルなのが分かるかと思います。
最後に
ここまで利点を語ってきましたが、もちろん欠点もあります。
相手の逃げエースにも有利に働いてしまったり、先行過多の環境だと威力がやや低くなります。
ただ、それを考慮しても革命的な威力を持った戦術である事は確かです。
メタゲームの一角にはこれからも食い込み続けるポテンシャルはあると考えています。
B評価ウマ娘育成学会のメンバーでこれをさらに1段階進めたアプローチを考案してくれているので、今後ルームマッチで有効性が検証された場合には、そのアプローチの公開も考えています(許可が取れたら)。
ではでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。
ジェミニ杯決勝、頑張っていきましょう!
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