理論で学ぶウマ娘〜ライブラ杯京都3000m育成用資料集(上級者向け)(10/5更新)
どうも、れがと申します。
ライブラ杯に向けて見切り発車気味に電卓叩いて色々とデータを集めたので正式に決定した今のタイミングで公開しようと思います。
主に賢さとパワーの観点からシミュレータやスタミナ計算ツールでは判断しにくい要素の理論値をメインに集めました。
目標ステータスの設定やスキルの選定に役立つと思うのでぜひぜひ活用していただけたら幸いです。
1:賢さについて
賢さの数値は以前ジェミニ杯の時に計算、考察したように、以下の要素に関わってきます。
1、スキルの発動率
2、道中のランダム速度補正
3、下り坂加速モード判定の成功率
4、ポジションキープ移行判定の成功率
5、掛かり率
主にレースのランダムな部分に大きく関わってくるステータスです。
次の項目から各種要素について書いていきます。
1-1:スキルの発動率について
今回、この項目が大きく関わるのは主に金回復の発動率になります。
長距離レースではステータスのみでレースを走りきれる体力を確保するのはほぼ不可能なので、どうしても金回復スキルを採用する必要があります。
なので、金回復の発動率をしっかりと計算、把握した上でステータス設定をする事は勝率に直結します。
スキル単体の発動率はもちろん、複数採用した時のスキルの発動率も考慮しなければ思った様には愛バは走ってくれません。
このあたりを数値化していきます。
・単体でのスキル発動率
単体での発動率は広く知られているように上のグラフのように推移していきます。
特に抑えておきたい発動率ラインとして、
発動率[%] 賢さ
70% 300
75% 350
80% 450
85% 600
90% 900
の5つが挙げられます。
注意すべきなのは、発動率85%ラインより上は賢さを上げてもスキル発動率は大して上昇が見込めないという点です。
特に賢さをカンストの1200まで持っていってもスキル発動率は92.5%までしか担保されません。
スキル発動率の観点から見るならコスパの良い賢さ値は350〜600のあたりになります。
単体でのスキル発動率はシンプルで直感的にわかりやすいのですが、複数のスキルの発動率となるとだんだんと判りづらくなっていきます。
長距離レースでは2〜4個の金回復スキルを採用するパターンが多くなるので、それぞれの確率をこれから出していきます。
上で書いた表の左右を入れ替えて5つの賢さ値事の発動率を出していきます。
・2個のスキルが全て発動する確率
賢さ 発動率
300 49%
350 56%
450 64%
600 72%
900 81%
2個のスキルを採用して、その全てが発動する確率は上の通りとなります。
発動率が大きく下がっているのがわかるかと思います。
レースを走る上で重要なのが、複数のスキルが全て発動しないと走りきれない体力設定なのか、複数のうちの1つが不発しても走りきれる体力設定なのかです。
チャンミの5戦を基準に考えた時、2個とも発動する事が前提でステータスを設定すると、賢さを900ラインまで持っていっても5戦に1戦は体力が足りなくなって走りきれない計算となります。
・2個のスキルのうち、どちらか1つ以上が発動する確率
賢さ 発動率
300 91%
350 93%
450 96%
600 98%
900 99%
発動率が大幅に向上しているのがわかるかと思います。
1個分の余裕を確保する事で安定性は大幅に向上します。
・3個のスキルが全て発動する確率
賢さ 発動率
300 34%
350 42%
450 51%
600 61%
900 73%
論外ですね。
金回復3個発動前提でステータス設定をしてる人は正直センスがないと言わざるを得ないです。
・3個のスキルのうち、どれか2つ以上が発動する確率
賢さ 発動率
300 78%
350 84%
450 90%
600 94%
900 97%
・4個のスキルのうち、どれか3つ以上が発動する確率
賢さ 発動率
300 65%
350 74%
450 82%
600 89%
900 95%
2/3以上発動率と3/4以上発動率はいずれもだいぶ安定しています。
スキル発動率≒最大スパート率の観点から見るなら、
グレードリーグは、金回復は3個か4個を採用して、1つを余裕分としてステータスを確保、
オープンリーグは、金回復1個でステータス構築するか、もしくは金回復2個か3個を採用して1つを余裕としてステータスを確保するのが安定でしょう。
1-2:道中のランダム速度補正について
レース序盤〜中盤にかけての速度は、脚質毎の基準速度+賢さ依存乱数によるランダム速度補正(基準速度×乱数/100)+ポジションキープ要素で設定されます。
3000mの基準速度ですが、
19.0[m/s]×脚質係数で計算されます。
脚質係数は、
序盤:逃げ(1.0)、先行(0.978)、差し(0.938)、追込(0.931)
中盤:逃げ(0.98)、先行(0.991)、差し(0.998)、追込(1.0)
となります。
ランダム速度補正の乱数ですが、
下限=上限-0.65[%]
上限=(賢さ値/5500)×log10(賢さ値×0.1)[%]
の範囲内でランダムに設定されます。
以下の表は各賢さ値毎の乱数の振れ幅と実際の基準速度の補正量です。
序盤は逃げ、中盤は追込を基準として、他脚質については上の脚質係数を掛けてもらうとそれぞれの補正量が求められます。
※10/1追記:基準速度補正量を%表記のまま計算しちゃってたので修正してます。
賢さ 乱数振れ幅[%] 3000mでの基準速度補正量[m/s]
300 0.081〜-0.569 0.015〜-0.108
350 0.098〜-0.552 0.019〜-0.105
400 0.117〜-0.533 0.022〜-0.101
450 0.135〜-0.515 0.026〜-0.098
500 0.154〜-0.496 0.029〜-0.094
550 0.174〜-0.476 0.033〜-0.090
600 0.194〜-0.456 0.037〜-0.087
700 0.235〜-0.415 0.045〜-0.079
800 0.277〜-0.373 0.053〜-0.071
900 0.320〜-0.330 0.061〜-0.062
1000 0.364〜-0.286 0.069〜-0.054
1100 0.408〜-0.242 0.078〜-0.046
1200 0.454〜-0.196 0.086〜-0.037
となります。
補正量の平均値は、
賢さ 補正量平均値[m/s]
300 -0.046
350 -0.043
400 -0.040
450 -0.036
500 -0.032
550 -0.029
600 -0.025
700 -0.017
800 -0.009
900 -0.001
1000 0.007
1100 0.016
1200 0.025
となります。
賢さが100上がる度、概ね0.008m/sずつ平均速度が上がっていく形になります。
ランダム速度補正は1レースで24回抽選が行われますが、長距離レースでは1回の抽選結果の影響が大きくなるため、賢さ値は高ければ高いほどレースでは有利になります。
ただ、注意してほしいのは、対戦相手と比較した場合には、近い賢さ値の差ではそこまで大きな相対差は生じづらいという点です。
例えば賢さ400のウマと賢さ800のウマを比較した場合では、0.022〜-0.071[m/s]の範囲の結果は重複しています。
これは0.093/0.124≒75%の結果は同じ賢さのウマと抽選を比較した場合と同じような結果になる事を示しています。
25%の差は6回の抽選で明確な差が生じる事を示しているため、レースではポジションが結構変わってくる事を示唆しています。
一方で賢さ400と賢さ500のウマを比較した場合ですが、
0.022〜-0.094[m/s]の範囲の結果が重複しているので、0.114/0.124≒92%の結果は同じ賢さのウマと抽選を比較した場合と同じような結果になると思われるため(回数的には2回程度の抽選で差が出る)、そこまで大きな相対差は生まれにくいです。
まぁ、乱数の引きがなんだかんだで1番大事だよって事です。
賢さが高いと比較的有利になりやすいけど、ちょっとの差なら自身の運でいくらでもカバーできます。
1-3:下り坂加速モードについて
さぁ、やってきました!
賢さ値の多寡がレースにめちゃくちゃ大きく関わってくる下り坂加速モードの項目の時間です!
下り坂を走る際には、1秒毎に「賢さ×0.04[%]」の確率で下り坂加速モードの移行判定及び終了判定が行われ、成功すると下り坂加速モードの補正分目標速度が上昇します。
下り坂加速モードは20%の確率で終了します。
下り坂加速モードの効果量は、
0.3+|tan(下り坂角度)×100|/10.0[m/s]
となっており、今回のレース条件では、約0.52m/sの速度補正がかかります。
※なお、下り坂角度については、JRAのコース断面図の画像に定規を当てて実測し、基準となる高低や距離との比から計算して求めているため、数%程度の誤差があると思われます。
あくまで概算値であるという事を念頭においてください。
この0.52m/sの補正量はめちゃくちゃ大きく、移行判定に成功すれば2〜3秒程度は効果が続くため、金スキルと同等クラスの威力を発揮します。
以下の表は下り坂加速モード移行判定の成功率です。
賢さ 下り坂加速モード移行判定成功確率[%]
300 12
400 16
500 20
600 24
800 32
1000 40
1200 48
見ての通り、賢さを100上げても4%しか成功率は上昇しません。
ただ、金スキルをタダ打ちできるという圧倒的なリターンが待っているため、少しでも賢さを盛って成功率を上乗せした方が勝ちには直結しやすいです。
ちなみに継続時間の確率ですが、
継続時間[秒] 確率[%]
1 20.0
2 16.0
3 12.8
4 10.2
5 8.2
6 6.6
7 5.2
となっています。
今回の下り坂の長さは160m弱となっているため、概ね6〜8秒程度で走りきるので7秒までの確率しか出していないです。
期待値は約2.5秒となり、上に書いた通り概ね2〜3秒程度は続く計算です。
ちなみに下り坂加速モードは速度が上昇する上、その間の体力消費が0.4倍に抑えられるという超絶お得仕様になっているのも全力で狙いにいく理由の1つです。
1-4:ポジションキープ判定の成功率について(10/5更新)
まず前提となるポジションキープについて解説します。
レース区間は24のセクションに分解されており、そのうち最初の10のセクションではポジションキープによる速度補正がかかります。
逃げの脚質では、ポジションキープなし、スピードアップモード、追い抜きモードの3つのモードが存在しており、
ポジションキープなし:1.0倍
スピードアップモード:1.04倍
追い抜きモード:1.05倍
の速度補正がそれぞれかかります。
逃げ以外の脚質では、ポジションキープなし、ペースアップモード、ペースダウンモードの3つのモードが存在します。
ポジションキープなし:1.0倍
ペースアップモード:1.04倍
ペースダウンモード:0.915倍
の速度補正がそれぞれかかります。
スピードアップモードと追い抜きモードの移行確率は、
20×log10(賢さ値×0.1)[%]
となっており、この移行判定に成功するか、掛かり状態になるとスピードアップモードまたは追い抜きモードに移行します。
移行判定が起きる条件ですが、
1位で後ろとの差が4.5m以内に収まっている場合はスピードアップモード
2位以下の場合は追い抜きモード
とそれぞれなっています。
ペースアップモードの移行確率は、
15×log10(賢さ値×0.1)[%]
となっており、この移行判定に成功するか、掛かり状態になるとペースアップモードに移行します。
移行判定が起きる条件ですが、
脚質が最も逃げ寄りのウマ娘の内での先頭との差が以下の式の時、上限以上なら移行判定が行われます(ちなみに移行判定には成否に関わらず2秒のクールタイムが存在します)。
係数=0.0008×(コース距離[m]-1000)+1.0
先行 → 下限=3.0[m]、上限=5.0×係数[m]
差し → 下限=6.5×係数[m]、上限=7.0×係数[m]
追込 → 下限=7.5×係数[m]、上限=8.0×係数[m]
なお、脚質が最も逃げ寄りのウマ娘の内での先頭との差が上の式の下限値以下の時には判定を介さず即座にペースダウンモードに移行します(いわゆる逆噴射)。
ただ、速度スキルの効果時間中はペースダウンモードへの移行は行われません。
各モードの終了判定は、1つのセクションが終了する時か、以下の条件を満たす時に行われて通常のポジションキープなしの状態に移行します。
・スピードアップモードの終了条件
順位が1つ下のウマ娘との距離が4.5m以上となった場合に終了します。
・追い抜きモードの終了条件
自身の掛かりのみ考慮した同脚質内で2位以下、あるいは掛かりを考慮しない場合の同脚質のウマ娘が1人以下の場合は継続します。
掛かりを考慮しない場合の同脚質のうち2位のウマ娘と10mの差をつけた場合に終了します。
・ペースアップモードの終了条件
脚質が最も逃げ寄りのウマ娘の内での先頭のウマ娘との距離が先述した上限~下限の間のランダムな距離にまで縮まった場合に終了します。
・ペースダウンモードの終了条件
速度アップスキルを発動するか、脚質が最も逃げ寄りのウマ娘の内での先頭を走るウマ娘との距離が先述した上限~下限の間のランダムな距離にまで開いた場合に終了します。
ポジションキープの移行判定の成功率は以下の表の通りです。
スピードアップモード、追い抜きモードの成功確率の数値になるので、ペースアップモードの成功確率については、「下の表の数値×0.75」で求められます。
賢さ スピードアップ、追い抜きモード移行判定成功確率(%)
300 29.5
350 30.9
400 32.0
450 33.1
500 34.0
600 35.6
700 36.9
800 38.1
900 39.1
1000 40.0
1100 40.8
1200 41.6
そこまで大きな差は無い事がわかります。
賢さ400と賢さ800を比較した時には5%ほどの差が生じますが、賢さが下がると同時に掛かり率もアップするため、速度面では大きな差はあまり生まれないと考えていいでしょう。
賢さが低くなると後述する掛かりも起きやすくなるため、なおのこと差は小さくなります。
※10/5更新
1次資料が更新されていたので併せて更新しています。
参照するのが単純な1位ではなく、「脚質が最も逃げ寄りのウマ娘の内での先頭」となっています。
つまり、現状話題の逃げウララによるかき回し戦術については、ウララの順位に関わらず全ての後方脚質がペースダウンモードの対象となることになります。
1-5:掛かりについて(10/5追記)
読んでいるみなさん大丈夫ですか?
自分はこの記事を一気に執筆しているのでだんだんバテてきました…
ここからは掛かりについてです。
掛かりはレースの開始時に以下の確率で抽選が行われ、成功した場合は、セクション2〜9の間(ポジションキープ区間内)でランダムに掛かる区間が選ばれます。
掛かり率=(6.5/log10(0.1×賢さ+1.0))^2[%]
各賢さ値と掛かり率の関係は以下の表の通りです。
賢さ値 掛かり率[%]
300 19.0
400 16.2
500 14.5
600 13.3
700 12.3
800 11.6
900 11.0
1000 10.5
1100 10.1
1200 9.7
掛かった場合には、
・体力消費量が1.6倍になる
・掛かった期間の脚質が変化する
・変化先の脚質の速度アップのポジションキープモードに移行する(スピードアップモード、ペースアップモード)
の効果が現れます。
詳しい内容は、
逃げ:スピードアップモードに移行
先行:逃げに脚質が変化してスピードアップモードに移行
差し:75%の確率で逃げに脚質が変化してスピードアップモードに移行、25%の確率で先行に脚質が変化してペースアップモードに移行
・追込 → 70%の確率で逃げに脚質が変化してスピードアップモードに移行、20%の確率で先行に脚質が変化、10%の確率で差しに脚質が変化してそれぞれペースアップモードに移行
です。
そして、掛かり状態の終了判定抽選は3秒おきに行われ、12秒経つと強制的に掛かり状態は終了します。
各抽選では、賢さの値に関わらず55%の確率で掛かり状態を終了します。
ただし、「逃げ駆け引き」などのデバフを受けた場合、その時点から5秒間掛かり状態が継続し、この5秒が経った時点で掛かり状態は終了します。
そして、「逃げ駆け引き」などを複数回受けた場合は、残り掛かり時間はその都度再び5秒に設定されます。
掛かり状態は速度的に見ればプラスですが、体力消費量が大幅に増えるため、後半の失速が起きやすくなります。
安定したレース運びの観点から見た場合でも賢さは高い方がいいでしょう。
※10/5追記
掛かりの体力消費とかもどれくらい削れるのかあると便利だと思ったので追記します。
デバフ育成する時の参考になれば。
まず、レース中の体力消費についてですが、
1秒あたりの体力消費量 = 20.0×(現在速度[m/s]-基準速度[m/s]+12.0)²/144.0×ウマ状態係数×バ場状態係数
ウマ状態係数: 掛かり=1.6、ポジションキープペースダウン=0.6、その他=1.0 (下り坂加速モード時各0.4倍)
バ場状態係数: 1.00 ~ 1.02
となります。
3000mでの基準速度は19.0m/sとなり、
基準速度で走った時の1秒あたりの体力消費量は、乱数による速度補正を無視した場合、概ね20程度となります。
掛かった時の速度ですが、ポジションキープ変更による補正で、
19×1.04〜1.05=19.76〜19.95±α(ランダム補正分)m/s
となります。
よって、掛かった時の体力消費量は、バ場状態係数を1.00、ポジションキープによる速度補正をスピードアップモードとペースアップモードの1.04倍として、乱数の影響を無視すると、
掛かった時の1秒あたりの体力消費量(概算値)≒20.0×(19.76-19.0+12.0)²/144×1.6≒36.2
となります。
速度上昇分も考慮すると、通常時の約1.8倍の体力消費となっていることがわかります。
通常時と比較した場合、1秒あたり16.2の体力が余分に消費される計算です。
では、ここから掛かり秒数毎の追加体力消費を出していきます。
上で書いた通り、掛かり時間は3の倍数秒発生するため、その確率と併せて表にすると、
掛かり秒数(掛かり全体のなかでの発生確率)毎の追加体力消費
3秒(55%):48.6
6秒(25%):97.2
9秒(11%):145.8
12秒(5%):194.4
となります。
ライブラ杯条件における初期体力はスタミナが1000の時には約3800ほどあります。
1番短い3秒の掛かりの場合でも、約1.3%の体力を余分に削られる計算です。
これは、掛かってしまうと白回復1発分に近い体力を消耗するということになります。
ちなみに焦り、けん制などの白スタミナデバフの効果量は最大体力の1%(約38の体力を削る)となるため、それよりも多い計算です。
そして、駆け引き系のデバフは上で書いた通り、掛かり時間の残数を5秒に変更する効果があります。
表にすると、以下のようになります。
駆け引き発動時の追加体力消費
掛かり後即発動(掛かり時間合計5秒):81
掛かってから1秒後に発動(掛かり時間合計6秒):97.2
掛かってから2秒後に発動(掛かり時間合計7秒):113.4
掛かってから3秒後に発動(掛かり時間合計8秒):129.6
掛かってから4秒後に発動(掛かり時間合計9秒):145.8
掛かってから5秒後に発動(掛かり時間合計10秒): 162
掛かってから6秒後に発動(掛かり時間合計11秒):178.2
駆け引きが発動した場合、最低でも2.1%の体力を削ることができるわけです。
八方にらみなどの金スタミナデバフは3%の体力(約114)を削りますが、駆け引き系のデバフはそれに準ずる威力があります。
上振れた場合は最強と言っても過言ではないでしょう。
新規キャラで追加されたヴァンパイアライスシャワーは、掛かった時に発動する金スタミナデバフの見惚れるトリックを持っています。
見惚れるトリックと駆け引きが一緒に発動した場合には、最低でも114+81=195(5.1%)の体力を削るため、マエストロなどの金回復(5.5%の体力回復)をほぼ完全に打ち消す事ができます。
これまで不安定という理由で敬遠されてきた駆け引き系デバフですが、確実に1人を沈めるという観点から見るとかなり有効であると思われます。
オープンリーグにおいては、駆け引き型のデバフライスも有力な選択肢の1つと考えていいでしょう。
2:パワーや一部スキルについて
賢さについて7000字以上書いてきた訳ですが、ここからはパワーと一部スキルについて書いていきます。
教科書書いてる人ってほんとすごいね…
マジで脳みそポン菓子になりそう…
今回パワーが大きく試合運びに関わってくるのはレース開始時と中盤に存在する登り坂になります。
それとみんな大好き地固めと今回のダークホース登山家について書いていきます。
パワーについては、前回のヴァルゴ杯ほどの影響はありません。
下り坂加速モードがいい感じに打ち消してるからです。
なのでさっくりと解説していきます。
2-1:登り坂について
今回の条件ではレース開始直後と中盤に登り坂が存在します。
レース開始直後の登り坂については、正直勾配がよくわからなかったので割愛します。
中盤の登り坂について(こちらは下り坂同様非常にアナログな方法で計測しました)書いていきますので、感覚で補完してください。
登り坂では加速度が通常の2/3に減少する他、パワー値を参照してその分速度が減少します。
登り坂速度減少値=|tan(登り坂角度)×100|×200/パワー値[m/s]
となります。
以下の表は今回の条件での概算値となります。
パワー 登り坂速度減少値[m/s]
500 0.68
550 0.68
600 0.63
650 0.58
700 0.54
750 0.50
800 0.47
900 0.42
1000 0.38
1100 0.34
1200 0.31
下り坂加速モードと比べると減少値は少ないものの、確定で下がる分影響はそれなりに大きいです。
オープンリーグではパワーの数値が、概ね500〜800の間で分散すると思われるので、概ね弱めの金スキル程度の差が生まれます。
グレードリーグについては差が大きいですが、元々の数値も高いのでオープンリーグと同じような差で収まるかとは思います。
今回のレース場補正にもかかってくる部分なので、パワーもなるべくなら多めに欲しいところです。
2-2:地固めと登山家について
みんな大好きウマ娘最強スキルの1角、地固めの時間です!
とはいえ結論から言うと今回はグレードリーグしか地固めは必要ないのです。
なんならグレードリーグでも代替は存在します。
その話をこれからしていきます。
以下の画像は同ステータスのウマのシミュレータで走らせた時の画像です。
ほんとは計算したかったのですが、色々とわからない部分も多く、計算ができなかったのでざっくりとした比較になります。
何もなし
地固めあり
地固めありの方が確かに急加速には成功していますが、登り坂の速度ロスが地味に響いており、あまり距離を稼げていない事がわかります。
実際にレースを走らせてみても、地固めありのウマは確かに最初に抜け出すものの、その後の諸々のポジショニングで先頭は簡単に入れ替わりました。
如何に長距離のランダム速度補正の効果が大きいかがわかります。
オープンリーグでは賢さとパワーにリソースを割いた方が概ねリターンが大きくなると思われます。
グレードリーグの方は取っておいて損はありません。
(苦行頑張ってね!)
とはいえ先にも述べた様に地固めには今回代替手段が存在します。
それが登山家です。
今回のレース条件ではスタート直後に登り坂が存在します。
それはつまり、登山家がめちゃくちゃ輝くという事です(同時に貴重な金回復スキルの1つであるじゃじゃウマ娘が鋼の意志や火事場のバ鹿力にすら劣る産廃と成り果てた事も同時に意味します)。
以下の画像は先程と同様のステータスのウマのシミュレート画像です。
地固めあり
登山家あり
結果がほぼ同じである事がわかります。
今回の登山家はかなり効力が高いです。
グレードでは余裕があるなら獲得しておいた方がいいスキル筆頭クラスとなるでしょう。
ちなみにオープンでは地固めと同様で賢さとパワーを可能な限り叩きたいので必要ありません。
下り坂加速モードを信じましょう。
さらに言うと地固めと登山家を両方取得するとこのようになります。
さすがにここまできたら他の速度スキルと併せて先頭の優位は揺らがないでしょう。
グレードリーグ参加者のみんな!苦行頑張ってね!!
まぁ、アンスキが今回は大して強くないのでそこまでやる価値があるのかは疑問ですが。
3:コース補正について(10/5追記)
コース補正については書かないのって質問があったので、こっちにもサクッと書いておきます。
今回のライブラ杯条件である京都 芝 3000mではパワーと賢さの数値を参照してスピード値に補正がかかります。
1つのステータスにつき、
〜301で2.5%、301〜600で5%、601〜900で7.5%、901〜で10%
の補正がかかります。
2つのステータスの補正量を合計して、最大で20%の補正がかかる計算です。
1つだけのステータス参照と違って、複数ステータスの参照の場合は、1つのステータスの影響が少なくなってしまう事には気をつける必要があります。
例えば、
パワー800、賢さ500:7.5%+5%=12.5%の補正
パワー901、賢さ400:10%+5%=15%の補正
パワー901、賢さ650:10%+7.5%=17.5%の補正
という感じで補正がかかります。
パワーと賢さを両方とも901以上にしないと20%の補正は受けられません。
賢さってほんと大事だよって事です。
4:終わりに
とりあえずはパッと思いついた事を色々と認めました。
気づけば9500字を超えていてびっくりです。
他にも考えた方がいい事が見つかったら随時ここに追記していきたいと思います。
正直今回のライブラ杯に限らず、汎用的に使える教科書みたいになってるので、数字を入れ替えつつ色々と役立てて頂ければ幸いです。
ではでは、ライブラ杯頑張っていきましょう!
(これからオープンリーグ用攻略記事も書くのめちゃくちゃきっつい…)
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