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サジタリウス杯におけるオープンリーグ用A+育成指針

どうも、れがと申します。
どうせ年末は有馬だろうと踏んで動いてたのが当たったので今回は早めに出してみました。

去年の有馬とはなんやかんやで結構環境が変わっているのでそのあたりも踏まえて考えるのも面白いかもしれません。

1:基本方針

今回の条件は、
中山 芝 2500m 右 内 冬 曇り 稍重
となっています。
コース補正はスタミナと根性です。
JRAのコース図はこんな感じです。

コースについてはだいたい去年の見解とほぼ同じです。
急坂と長い下りの影響でパワーと賢さの重要度が高いのでコース補正と合わせてステータスの要求水準が高くなります。

逃げ(加速スキルとして先手地固め継承勝ち鬨アンスキあり)
パワー             タイム差[s](最終距離差[m])
  750               0.105(-2.50)
  800               0.053(-1.26)
  850               0(2:03.403)
  900              -0.036(+0.86)
  950              -0.075(+1.79)

差し(加速スキルとしてノンストあり)
パワー             タイム差[s](最終距離差[m])
  750               0.099(-2.42)
  800               0.052(-1.27)
  850               0(2:02.607)
  900              -0.039(+0.96)
  950              -0.085(+2.08)
1200 1100 850 605 850長距離S右冬◎を基準としてパワー値を変動させた時のタイム差と距離差
逃げ(同上)
  賢さ            タイム差[s](最終距離差[m])
  750             +0.050(-1.19)
  800             +0.020(-0.48)
  850               0(2:03.240)
  900              -0.039(+0.93)
  950              -0.083(+1.98)

差し(同上)
  賢さ            タイム差[s](最終距離差[m])
  750             +0.061(-1.49)
  800             +0.042(-1.03)
  850               0(2:02.354)
  900              -0.001(+0.02)
  950              -0.036(+0.88)
1200 1100 850 605 850長距離S右冬◎を基準として賢さ値を変動させた時のタイム差と距離差(エミュ試行回数500回)

上表を見るとわかるようにややパワーの方が与える影響は大きくなっていますが、逃げは気持ち賢さを盛る事の利益が大きくなっています

これはおそらく逃げの中盤速度の低さに起因するものと思われます。
去年の時点では後方脚質の方が下り坂を活かせると考えてましたが、やっぱりちゃんと計算するのは大事ですね。
あと差しの賢さ+50はたぶん計算結果が下振れてる可能性が高いです。


で、上を踏まえた目標ステータスとしては、
1200(+緑◎1〜2個) 1050(緑や回復込み) 850〜950 610 800〜900
ぐらいに落ち着くと思われます。

ん?スコーピオ条件と大して要求ステが変わらない?これが下り坂の力だよ。

コース補正の兼ね合いと下り坂が長めなのでスタミナデバフの価値も大幅に減衰しています
コース補正17.5%ラインであるスタミナ901、根性601ラインを達成するだけで気持ち足りなさげぐらいには確保できるので、そこに金回復を加える程度でデバッファー1人程度なら余裕で対処できるでしょう。
安定して歩かせるためには2人以上のデバッファーが必要ですが、ワントップエースは構造上かなり不安定になるのでチャンミでの運用はおすすめできません

大人しく3エースが無難だと思っています。

1-1:去年との相違点について

去年とほぼ同条件のチャンミとなったわけですが、実際の環境は大きく様変わりするものと思われます。

去年の同条件を振り返ってみると、B制限という事もありパワー賢さをそこまで高く盛れなかったため逃げが圧倒的に不遇な環境でした。
また、差しも追込の劣化といった状況だったので先行と追込の環境でした。

しかし、A+制限に変わりパワー賢さを盛れるようになった事、素のスピード値が上がった事で逃げと後方脚質とのスパート性能差が緩和された事、そして何よりキタサンブラックとかいう大正義長距離バが登場した事により、中山2500mは逃げが牛耳る環境へと変貌しました

また、中山2500mはスタート位置が直線でもコーナーでもない謎区間なため、直線スキルによるPD解除テクニックが使えない(使用可能なのはウマ好みのみ)という点も逃げ優位な状況を後押ししています。

そして後方脚質についても、差しが無我夢中を手に入れたことにより追込との力関係が逆転しています。

これまで差しには追込の直線一気や迫る影にあたる強い専用加速が無く、スパート性能でも劣るため、差しの強みである中盤でのポジショニング性能だけではどうしても追込との差をカバーしきれなかったため追込の劣化となっていました。
ところが無我夢中の実装により差しのスパート性能が大幅に向上したため、長距離においては差しの方が総合面では優位に立てるようになったのです。
追込は単体性能としてはまだわずかに差しより上ですが、ペースアップモードの威力と入るためのハードルがやや高いため実際のレースでは概ね差し優位に推移するはずと考えられます。

ちなみに先行や追込も汎用加速であるノンストはありますが、それぞれ1つ前を走る脚質が先に強力な最速加速を叩きこんでしまうため、中盤性能をかなり強めに設定しなければ戦い辛くなってしまっています。

これらの要因により、去年活躍できなかった逃げと差しが今年の主役になるという面白い状況となっています

ちなみに大逃げもなんか知らんけどめっちゃ強いです。過去一レベルでさいつよです。
おそらくポジキ区間の終わりにスピードアップモードを引き当てることで下り坂に滑らかに接続して後続の逃げが追いつき辛い状況を作り出す事ができてるんかなってよくわからんなりに考えてはいます。
継承勝ち鬨+アンスキが十分すぎる高火力なのもあって、普通に勝ちに絡められる性能となっています。
細かなメタ予想はおすすめウマのところで書こうとは思っていますが、今環境を考察する上でかなり重要な立ち位置となると現段階では考えています。

2:おすすめウマ娘とチーム構成

2-1:おすすめウマ娘

いつもの雑ピックアップ

今回は逃げの評価が高めとなっています。
単体性能ではキタちゃんが文句なしの最強です。
環境が後ろよりであれば固有も2位から発動できるので結構安定した立ち回りが期待できると思います。

しかし、逃げ多めの環境になってしまうとどうしても中盤固有組に良いポジションを奪われやすくなるため厳しい戦いを強いられるでしょう。

今回のダークホースは大逃げです。
これまでは大逃げといえば逃げのアシストや妨害がメインで、よっぽどポジキなど乱数の引きが良くなければ勝ちに絡めない不遇な戦術でした。
ただ、今回についてはポジキの利益が大きくなりやすい長距離かつ絶妙な下り坂の位置、逃げの加速が強いなどの要因でなんか知らんけど妙に強いです。
例えば東京2400とかだと大逃げは微妙なので、ほんとコース条件の兼ね合いがかなり大きくなってるのかな、と思われます。
逃げとどちらが勝つかというと、ポジキ区間の終盤がだいたいターニングポイントになっているように感じます。
ポジキ区間の終わり側で上手くスピードアップモードを引けてると大逃げが勝つパターンが多いのかなと試走してみて思いました。
大逃げを育成する際は気持ち賢さを多めに持っておくといいのかも知れません。

ちなみに大逃げミラーで運良く位置取り争いが不発するとポジキがブン回るので恐ろしくバ群が伸びてゲームが壊れます
そう言った意味でも大逃げが増えてきそうな状況ならあえて危険回避を採用して外に飛ばすのもありなのかもしれません。

差しについては中盤固有組が圧倒的に優位です。
逃げが強い=バ群が縦長になりがちなので、中盤固有で前にどんどん出して無我夢中を叩きこむ必要が出てきます。
理想加速は4位から無我夢中+垂れウマorノンストあたりですが、大逃げがいなければ無我夢中のみでも普通に勝ちに行けるはずです。

彼方やアナボについては弱くないのですが、大逃げで縦長になってる時に6位あたりで加速を出しても負けなのでは問題が付き纏っているため、個人的な評価はやや低めです。

ただ、逃げ過多の状況が予想される時や自身が後ろよりの構成の時には採用を検討してもいいのかもしれません。

差しウマで1番総合性能が高いのはマチタンです。
固有回復+速度なのでデバフにある程度耐性を持たせつつ中盤性能も確保できるかなりお得なウマです。
ただ、固有発動には順位条件があり、6位まで上がる必要があるため、後方脚質を1人しか採用しないのであればおすすめできません

無難に強いのは通常タマモクロスです。
中盤固有+尻尾の滝登りが控えめに言ってもかなりエグい性能をしてるのでグイグイ前に上がっていきます。

フルアーマーフクキタルはポテンシャル自体は最高レベルに高いです。
固有1が容易に達成できるほか、自前で右回りも持っているため、サポートデッキの柔軟度も高いです。
ただ、固有がやや発動しにくいので何かしらの工夫は必要にはなってきます。

その他ブライトやカフェなど差しの選択肢は多いです。
好きなウマを使いましょう。

追込は以前よりは戦いにくくなっていますが、圧倒的に差しに劣るわけではないので、選択肢として悪いわけではないです。
ただ、どうしてもポジショニング面で不利を被る事が多くなるはずなので、中盤速度を多めに採用するなどしてケアをする必要はあります

先行は…うん…
愛着ある子がいるなら使うのも無くはないかなって思います。
逃げと差しに挟まれてめちゃくちゃ中途半端な立ち位置な上、強い加速があるわけでも無く、回復固有もそこまで環境的に強くはないのでおすすめはしません

ちなみにみんな大好きチャンミの申し子クリオグリくんですが、今回はそんなに強くはないです。
ミラクルランの有効トリガーがなく(スリセは遅くて他はランダム)、2段目の加速にもやや微妙でランダム接続を狙うしかないですし、強みの回復もこの条件だと腐りがちです。
グレードならまだ中盤速度を多く盛り込めるのでデバフ耐性を確保する意味でも選択肢としてはありなのですが、オープンだと回復スキルに枠を圧迫されるため厳しい戦いを強いられると思われます。
あと、地味に回復3種確保がきついです。
労力には見合わないと思っています。

2-2:チーム構成について

今回のチーム構成で現段階でのおすすめは、
大逃げ 逃げ 差し
または
逃げ 逃げ 差し
逃げ 差し 差し

の構成です。

1番のおすすめは大逃げ逃げ差しの構成です。
この場合、逃げには中盤速度固有のウマ(チョコボン、水マルなど)を採用します

この構成の1番の利点は相手のキタちゃんに対するメタとなることです。

地味に過去のチャンミでキタちゃんの採用率は高いです。
元々の所持率が高いのもあってだと思いますが、今条件では最強格の固有威力というのも相まって採用率はかなり高くなると思われます。

キタちゃんの固有の発動条件は2位以上であるため、大逃げと中盤固有持ちの逃げを出すことで相手のキタちゃんを固有発動圏内から締め出す事ができるのがこの構成のポイントです。

中盤固有持ちを採用する事で大逃げエースのポジキが下振れた時も先頭を奪いやすくなりますし、チョコボンならポジキ区間内で固有を出す事で大逃げエースのポジキ補助もできるので、その点でも優秀な構成だと思っています

一方でキタちゃんを活躍させたいのであれば逃げ逃げ差しの構成にするといいでしょう。
キタちゃんなら2位からでもエグい加速をキメることができるので、もし先頭を取れなかったとしても勝ちの目を残せます(先頭がキタちゃんならお察し案件)。

また、マチタンを活躍させたいのであれば差しを2にするのもありです。
というか後ろをある程度厚くしないと固有が安定しなくて詰みやすくなります

今回の条件はデバフが効果を発揮しにくい環境にあるため、上でも書いたようにデバッファーの採用はおすすめできません。
やるならほんとガチガチの2デバフにする必要がありますが、野試合以外では安定しないので事故率が高くなります。

おまけ:エミュで異なる脚質を性能比較する際に使える補正タイムについて

メインコンテンツの時間だー!

みなさんレースエミュレーターは使ってますか?使ってますよね?

そんなみんな大好きレースエミュレーターですが、逃げと先行と差し追込のどれが強いのかみたいな異なる脚質の性能比較には実は使えません
エミュはあくまで「単体で走った時」の性能をシミュレートするものだからです

なのでエミュのタイムは実際のレースのタイムと若干違いますし、速度変化の挙動もほんのり異なります。

でも、どうせなら逃げと先行のどっちが強いかわかるようになりたい
そう思って色々考えた結果、
・逃げ:ポジキの獲得利益の数値化、位置取り効果量の追加
・先行以下:最序盤のPD影響の数値化
を行えば実際のレースに近いタイムを出せるのではないか
と思い至りました。

もちろんポジキの特殊モードは乱数が絡むので期待値という形にはなってしまいます。
先行以下のポジキについてはランダム要素が多すぎてちゃんと求める事を断念し、中盤で結構いい感じに回った時の数値の期待値を求める事でそれっぽい数字を出してみました。
逃げの得られる利益から先行の得られる利益(っぽいやつ)を差し引く事でレース中に実際に逃げが叩き出すであろうアドバンテージの概算値を出してみたのです。

なので、基本的には逃げの受けるであろう利益がやや少なめになっているはずではあるのですが、それでもエミュの結果をそのまま参照するよりかはよっぽどそれっぽい数値となり、チャンミにおいてどの脚質が強いのかを考察する程度の用途なら十分実用に耐え得る精度になったのかな、と思っています。

前置きはこのぐらいでいいとして、実際の運用例を見てみましょう。
例えば、今回のサジタリウス条件の各脚質事の補正タイムはこのようになります(パワー賢さ850、根性605、コース補正17.5%、右冬◎と距離Sに最低限の加速スキルを持っている状態)。

・逃げ:-0.5s(位置取りのタイム貢献は約0.08s、体力消費追加69.4)
・先行:+0.36s
・差し:+0.4〜0.43s
・追込:+0.4s
中山芝2500m用エミュ脚質補正タイム

この補正タイムをエミュで出した平均タイムに加える事でレース時の挙動に近づける事ができます
グレードの方は先行以下の数値を1.1〜1.2倍し、逃げの数値は位置取りの効果量に気持ち色をつけて適用してもらえるとそれっぽくなるのかな、と思います。

では実際にどんな感じなのか見てみましょう。

このチョコボンのエミュでの最大スパート時平均タイムは2:02.891です。
逃げの補正タイムは-0.5sなので、このチョコボンの補正後のタイムは2:02.391となります

このタマのエミュでの最大スパート時平均タイムは2:02.055です。
差しの補正タイムは+0.40sなので、このタマの補正後のタイムは2:02.455となります

上の2人を比べた場合、逃げのチョコボンの方がタイムは速くなります
今回の条件では先行以下の脚質が速度スキルによる序盤PD解除がほぼできない以上、タイム差をひっくり返す手段に乏しい事を考えると、この2人ならチョコボンの方が有力なのかな、というように結論づけられます

実際走らせてみてもチョコボンの方が先着回数が多く、このタマは追い比べを一方的に出すか、中盤でかなりぶん回らなければ勝ちきれないような印象を受けています

ちなみに別パターンの例として、前回のスコーピオ杯の条件での逃げと先行で比べてみましょう
前回条件では逃げの補正タイムは、-0.440s、先行の補正タイムは+0.267sとなります。

エミュ平均タイムは1:46.656
エミュ平均タイムは1:45.892

上の2人に対してスコーピオ杯条件の補正タイムを適用すると、ウンスは1:46.216、クリオグリは1:46.159となります
クリオグリの方がタイムが速い上、スコーピオ杯条件では最序盤に直線スキルによるPD解除も可能になっているため、この2人だとクリオグリがかなり優位に立てるだろうと読み取れます

実際のスコーピオ杯でも逃げと先行なら先行の方がずっと優位だった事はみなさんの記憶にも新しいと思います。

このように、このエミュ補正タイムを適用する事で、どの脚質が強くなるのか、異なる脚質のウマのどちらをチームに起用すべきなのかといった事を試走させる事なくエミュ上である程度完結させられます
マジで便利な概念です。

実際、サジタリウス杯の条件が発表される頃にはこの条件が逃げと差しの勝負になるであろう事はほぼ間違いないと予測することができていました。
大逃げだけはマジで予想外でしたが…

各レース距離についてこの補正タイムを算出しなければいけないため、ちょっと面倒ではありますが、運用自体はかなり簡単なので、みなさんもぜひぜひ活用してみてください

タキオンちゃんもおすすめ!

3:終わりに

そんなわけで最後にちょっとだけ脱線しましたが、サジタリウス杯についてはだいたいこんな感じになります。

とりあえず逃げか差し使っときゃ大丈夫!差しにはウマ好み忘れんなよ!
って感じなのでみんなウマ好み因子周回を頑張りましょう私は諦めました

去年とほぼ同条件ながら、実際の環境は大きく変わると思われるのでなかなか面白い条件だな、と感じます。
1年間の成果を発揮するいい機会だと思いますのでみなさん頑張っていきましょう!

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