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Super Junior-Mの花美男チョウミはなぜ中国で汚名にまみれたのか。

SJ雑談スレで聞かれたので、ちらっと書いたけど。日本ELFにはあまり知られてないチョウミの汚名やスキャンダルについてまとめようと思う。
あらためて読み返すと上手にまとまってなかったので画像つきで書いて行く。わずか16歳の時にはMTV新人歌唱コンテストで優勝。あの中国で一番歌の上手い少年に選ばれるほどの歌の才能を示し、美しい顔と声で人気者だったチョウミ。彼が今までどんなことをやらかして、忘れ去られてしまったのか。そしてあんなに仲良しの兄弟だったハンギョンと、なぜ絶交になってしまったのか。失言王チョウミの歴史は、2008年のデビュー当時まで遡る。

①『僕は王力宏の代わりに歌った』と嘘松(2008)

王力宏という台湾出身の人気歌手がいる。

いーあるふぁんくらぶで歌われてる人。

チョウミは2008年、インタビューに答えて「僕は2005年に王力宏のために、舞台袖で代わりに歌った。王力宏は口パクで歌っているふりをした」と語った。王力宏は炎上し、職業倫理と名声を疑われた。しかし王力宏には賢いファンがついていた。彼らはもちろん王力宏を信じていたし、歌の才能にあふれた彼に、代わりの声などいらないと知っていた。王力宏のファンは、チョウミの語った2005年には彼が北京でコンサートをしていないことを突き止めた。

代わりに動画が発掘された。それはファンミーティングが撮影されたもので、画質は荒いが、顔はよく見えた。王力宏は観客から一人の、背の高い少年を選んで舞台に上げ、一緒に歌った。それはまぎれもなく素人時代のチョウミだった。つまり代わりに歌った、なんて大嘘で。彼は『幸運なファン』に過ぎなかった。中傷にも耐えて愛する歌手の冤罪を晴らしたファンたちを、多くのELFは「必死すぎる。そんなに守りたいのか」と嘲笑した。しかも「チョウミはうっかり、間違ったことを言ってしまっただけだ」とチョウミをかばった。『常識のある』ELFたちはチョウミに代わり、迷惑をかけた王力宏とそのファンに深く謝罪した。恩をすぐバレる仇で返したチョウミは、大炎上した。

当時の記事。

②【悲報】チョウミさん、五輪マークを知らない。(2008)

2008年。中国は北京五輪でお祭りムードだった。メンバーのハンギョンが聖火ランナーに選ばれたのもあり、SJ-Mの知名度もうなぎ上りだった。チョウミはよりによって、そんな大切な年に小学生でも知っている五輪マークを逆さに書いてしまい「なんて馬鹿なんだ」「祖国を馬鹿にするのか」と炎上した。ちなみにほかのメンバーは、みんな正しく書いていた。

③ハッピーハッピーハッピー♫(2009年)

日本でも有名な事件。中国では『ハッピーゲート』と呼ばれている。アジア太平洋映画祭の授賞式にゲストで出た時、チョウミは「地震は楽しくて、遊んでるみたいだった」と笑顔ではしゃいだ。しかし何十万の死者を出した台湾の地震で、中国人がはしゃぐなど許されない。よりによってハンギョンがこの二日後に逃げ出し、訴訟を起こしたことで『チョウミの発言をかばうためではないか?』という説が出た。チョウミはソロパートがかき消されるほどの『韓庚コール』を受け、辛い思いをしたが。この発言を覚えている中国ネチズンは同情しなかった。
この炎上を韓国の事務所は無視。マネージャーすら電話を切るというヒッチコックの映画のような手に出たので、中国ネチズンは属国の分際で中国を舐める事務所とチョウミへの怒りにかられた。チョウミは燃えてからなんと『九日後』に謝罪。あまりに遅すぎる文字数も少ない薄い謝罪を、中国ネチズンは「(チッうっせーよ)反省してまーす」という意味だと受けとった。

俳優の李亦峰は優しいと思われていたが。この時ばかりは怒りを露わにした。同じ中国人にも彼は容赦しなかった。『チョウミを殴りたい』『精神薄弱者』(方言で。日本語に訳すとクソバカ的な意味)と激しく怒った。李亦峰をここまで怒らせるという初の快挙を、チョウミは成し遂げたのだ。

④韓国の医者はすばらしい!ホルホル。それに比べて中国は…(2010)

チョウミは喉が悪かった。しかし北京の医者はさじを投げた。韓国の医者は彼の美声を治した。それでおしまいにすればいいのに、チョウミは中国の患者に同情し、中国の医療水準の低さを批判した。しかし中国人は、中国人の医者を信頼してかかるしかないのだ。たまたまヤブ医者に当たっただけで、商品価値があるうちは治療費を潤沢に使えるアイドルが、こんなことを軽々しく言うべきではない。まるで中国へのアンチ感情を扇動するかのような投稿は、怒りを呼んだ。

⑤ハンギョンのアンチと化す(2011)

ハンギョンとチョウミは、SJ-Mのころはとても仲がいいと思われていた。彼らは兄弟のようで。ハンギョンは遠慮なく中国語でずばずばとツッコみ、チョウミも笑いながら返す。二人のやりとりは漫才のようだった。

この笑顔も嘘だったのだろうか。

しかし2011年の正月。チョウミは突然微博にこんな投稿をした。『さっさと消えうせろ、恥知らずめ。ハンギョンを見ていると気分が悪くなる。田舎者め』
なぜこんな鋭い言葉が飛び出したか。それは一人のELFの投稿だった。彼女は長沙のイベントで、SJ-Mに会った。その時メンバーがみんな挨拶をしたのに、チョウミだけ挨拶をせず態度が悪かったことを微博に投稿した。運が悪いことにこのELFはハンギョン担で。それを知ったチョウミはこの暴言をぶつけた。

煽り耐性ゼロのチョウミは、さらに信じられない行動に出る。なんとビビったのか、この投稿をたった三秒で削除。『ハッキングされた』『恐かった』と投稿した。人間がたった三秒でハッキングに気付けるはずはない。当然、短い間に中国ネチズンはスクリーンショットを撮っていたので、暴言と弁解、二つの投稿がどちらも携帯電話からであることを突き止めた。つまりはチョウミの意思だった。単に自分を嫌っているファンをスルーすることもできず、あまつさえ彼女が好きなハンギョンを攻撃することで憂さ晴らししたということだ。このことに全くハンギョンは関係ないのに。

ハンギョンが彼をよく世話していたこと。彼の精神に大きな打撃を与えたのがSJ-Mのリーダーとしてのあまりの忙しさであったことを覚えていたハンギョンのファンたちは怒り、チョウミに『周三秒』『周盗号(ハッカーの意)』とあだ名をつけた。ハンギョンは多くのデマで中傷されているが、全て黙って耐えてきた。反論すればさらに燃えることを知っているから、汚名にまみれてやり過ごすのが一番いい方法だ。しかしこの時は微博で悲しみを表明し『今年はこんな誇大広告(嘘で作った宣伝というようなニュアンス)がなくなってほしい』と言った。チョウミはこの後(嘘を本当にするためか)2013年まで微博を休止した。

これからすぐ、本物の『ハッカー』が現れた。チョウミの暴言を受けた愉快犯と思われる。歌詞を公開するサーバーをハッキングし、ハンギョンのソロ曲の歌詞に『田舎者』をつけまくるという嫌がらせを行った。

⑥ハンギョンへのラブコール(2013)

2013年、チョウミは本を出版した。その時に集まった記者たちに『ハンギョンと話せていない』と語った。彼はさらにおかしな行動に出る。なんと記者たちにハンギョンの電話番号を尋ねたのだ。知っていたとして勝手に教えられるものではないだろうに……。とはいえチョウミは笑顔で、まるで⑤のことを記憶喪失になったかのようだった。

ハンギョンは「周りにSuperJunior時代からのスタッフがいる。またメンバーも知っているから、電話は簡単にできるはずだ」と回答。つまりチョウミは宣伝のためにハンギョンの名前を引っぱり出したことになる。「⑤をしておいて、どの面下げて利用するんだ」とファンは怒り、チョウミはまた炎上してしまった。

⑦ミーミ、あなた疲れてるのよ(2014)

2014年。韓国のバラエティ番組『非首脑会談』に出演したチョウミ。彼の舌はまたもや彼の意思を無視して想像の翼を羽ばたかせてしまった。なんと自分が大学生のころ、チョウミの母親は謎の悪人に睡眠スプレーをかけられ、1000万ウォンの金を奪われたと言う。チョウミは中国の治安の悪さを語り、みんなにもっと気を付けるようにと警告した。そばにいた张玉安(韓国で活動する中国人タレント)は、祖国への侮辱を見過ごせず『多くの中国人がこの番組を見ているんだ』と小声で注意した。しかし難聴系アイドルチョウミには遠回りな注意は通じず。笑顔でカメラに向けてハートマークを作り『愛してるよ中国!』と煽りにしか見えないコメントをした。

すぐに検証班が出動した。チョウミが大学生ということは、この事件は2005〜2006年の渡韓前だ。しかしそのころの銀行は、引き出せる額が最大で5000元。つまり1000万ウォン(5万8000元)もの金を持ち歩くのは、銀行を襲いでもしない限り不可能だ。

チョウミは、無一文になった母は、お金を借りて電車に乗って帰ったと語った。しかし、当時チョウミがいたのは珠海の大学だ。珠海に鉄道の駅ができたのは、2010年のことである。チョウミの母親はいったいどうやって、存在しない電車に乗ったのか?そして、人に金を引き出させる催眠術をかけられるスプレーなどこの世のどこにある?チョウミは武侠小説の読みすぎだ。彼はこの事件で嘘松のレジェンドとなった。


チョウミはTwitterに泣いている顔文字を投稿。韓国ネチズンは彼が中国人に苛められていると思い彼を慰めたが、これも火に油を注いだ。これでチョウミは『精神的韓国人』でおり『非国民』にされてしまったのだ。

さすがに反省したチョウミは、九日と空けずすぐに謝罪した。言葉で誤解を招いたと謝り、自分が中国を中傷するフェイクニュースを嬉々として話したことを謝らなかった。このことで、中国ネチズンは怒り、チョウミは炎上した。(ちなみに中国の警察の微博アカウントからも、名指しで叱られてしまった)
チョウミは微博で『私は祖国を愛している。中国人であることを誇りに思う。中傷しないでほしい』と投稿したが、中国人の怒りはおさまらなかった。『素面で酔ってるのか?韓国から帰ってくるな』『精神性のほかにIQも足りないんだな』などの辛辣なコメントが中国語であふれた。チョウミの少ないファンも流石に庇えなかった。チョウミはすぐにコメントを閉じなければいけなかった。

⑧ハンギョンとの和解チャンス(2015)

2015年。チョウミは中国で『星星的密室2』というバラエティ番組に出演することになった。なんとこの番組にはハンギョンも出演する。脱退してから初めての共演機会だった。これまでのやらかしがあったので、ELFは二人の和解を(虫のいい話だ)期待した。だが放送が始まると、二人は不自然なほど同じ画角におらず。まるで共演していなかった。中国ネチズンは『⑤と⑥があるのになぜ共演させるんだ?』『韓庚にしてみればトラウマを与える相手だ。当然のことだ』『まず謝れ。許すかどうかはそれからだ』などとコメントした。かくして二人の五年ぶりの共演と、兄弟愛の復活は潰えた。

⑨ハンギョンとの和解チャンス(二年ぶり二回目)(2017)

2017年。チョウミとハンギョンは再び共演の機会が巡った。時尚cosmoのイベントで同じ会場にいたのだ。ELFは期待した。ハンギョンはスーツ姿で登場し『最も美しい人』賞を受賞。話題の人となった。

しかし二人は会わなかった。会場は広いからしかたない、とELFは思いこもうとしたが。翌々年にはヒチョルと笑顔で抱き合っていた。つまりハンギョンがチョウミを恐がり、会わないように逃げたのだ。決定打を見せられたELFたちの期待は潰えた。

⑩まさかの熟女好き!?(2019)

美人女優、ロザムンド・クワンが台湾の資産家と離婚した後、彼女とチョウミには熱愛の噂が出た(ビクトリアはどうした?)一緒にヨットを楽しんだり、パーティーをしたり。仲睦まじい様子は親子のようでもあり、恋人同士のようにも見えた。問題は三つ。一つ目は、ロザムンドは24歳も年上の熟女であること。二つ目は婚姻中から仲睦まじかったため、不倫の可能性があること。そして三つ目は相手がチョウミであることだ。結局この熱愛報道はロザムンド自身が否定し終息したが。それまでにチョウミは⑨までの黒歴史を全て蒸し返され、また叩かれてしまった。

⑪韓国でホワイトデーを祝い叩かれる(2019)

ホワイトデーは日本起源では?というツッコミは置いておいて。チョウミはただ、韓国でホワイトデーを祝っただけで叩かれてしまった。もはや辻ちゃんといい勝負だ。これは愉快犯の可能性も高いが……。

⑬【悲報】チョウミさん、愛国ソングを歌い炎上(2020)

2020年。CCTVは建国記念日に番組を放送したが。プログラムに書かれた名前と歌う曲名に、中国ネチズンは不満を露わにした。チョウミは『我的中国心』という有名愛国ソングを歌ったが、海外で祖国の印象を悪くすることばかりのチョウミが、愛国アピールをすることに中国ネチズンは怒り、また叩かれてしまった。チョウミのアピールはこれに始まったことではなく、記念日や節目には必ず中国人としてのコメントをする。彼自身、まずいと思うのだろう。真偽は不明(私の中国語力では)だが、チョウミは韓国人メンバーたちの訛りを真似して話すのが不快だ、という声もある。ヘンリーが同じことをすれば微笑ましいと言うだろうに。韓国に媚びがちな過去の行動は、たしかにELFを一瞬喜ばせたが。限韓令以降は手のひらを返され、さらに今までの発言のせいで中国人からの好感度も低いという、双方から『向こうへ帰れ』と言われる逆大岡越前という地獄のような状態になっている。

⑬ペンのスマホを叩き飛ばす衝撃映像(2021)

2021年。一つの映像が流出した。とあるイベントで、黄色い声を上げながら車から降りた男性スターを撮影するファンの女性。しかし一人の男がずかずかと歩みより、スマホを乱暴に叩き飛ばしたのだ。初めはこの俳優は誰だ?と中国ネチズンたちは不思議に思った。しかし動画の中で名前を呼ばれており、すぐにチョウミだと明らかになった。

たしかに勝手に撮影するのもよくない。韓国人と違って中国人はファンとしての礼儀を弁えている方だ。(ハンギョンも、韓国ペンはマナーが悪く、日本と中国は良かったと語っている)しかし初めは口で言うのが普通だ。こんな大柄な男がいきなり、黙ってスマホを叩き飛ばすのは恐怖だろう。器物損壊などの罪に問われる可能性もある。チョウミはまたもや煽り耐性の低さを露呈してしまった。

ハンギョンへの侮辱と二人がお互いへ向ける感情の考察

かつての二人。

ハンギョンからチョウミへ向ける感情は、おそらく兄弟の一人として。同じ中国人メンバーとしての愛情だったと思われる。only13のうちの一人だった彼とSJ-Mのみのメンバーであるチョウミは、ELFからの愛も全く違った。彼はリーダーとしてチョウミを愛し、労わった。ほかのメンバーと同じように世話をした。
しかしその後の態度を見る限り、ハンギョンは訴訟後も遠くから抱いていたチョウミへの愛情を、恐怖や悲しみへ変化させたとみられる。
チョウミは、訴訟からハンギョンへの感情が変わったようだ。元々の親愛が、SMエンタと仲のよい彼の中で嫌悪感に変わったと思われる。もちろんSJ-Mのころから仲が悪かった。全て演技だったと考えることもできるが。ELFとしては希望を持ちたいだろう。その後も形だけとはいえ、ハンギョンとの共演が叶っているということは、チョウミは仲直りを希望している可能性が高い。頭が冷えた今は昔の親愛が返ってきているのかもしれない。電話番号を衆人環視の中、記者たちに聞いてしまうのも。考えの浅い彼ならではとよい方に考えることはできる。
だが時間が解決するとは思えない。めったに感情を出さないハンギョンが、悲しみを表明する時。それはSuper Juniorに関する時だ。イトゥクが「ハンギョンと電話していない」と言った時も。過去について語る時も。彼はチョウミに深い悲しみと失望を向け、カメラのない所でも会いたがらなかった。二人がまた仲のよい兄弟になれる日は、夢のまた夢と言わざるをえない。

【追記】
リョウクの結婚式で再会していたが、中国人たちは喜びと共に「リョウクはなぜこの二人を呼んだのか?」「二人が和解していないのなら、話題作りにしか思えない」と戸惑いの声を上げた。ハンギョンのペンからも可哀想だという声があった。いずれにせよハンギョンにとって居心地の悪い数時間だったことは想像に難くない。リョウクもかなり気を使って席順を考えたろう。

ヘンリーが二人をつないでくれる未来もあるだろうか?

チョウミとは対照的に、ヘンリーはずっとハンギョンへの愛情と共感を示してきた。キュヒョンが「獣でも餌をくれる人の手を噛まない」と発言した時も、正面から反論したのはヘンリーだった。チョウミが微博で騒いでいるのを尻目にヘンリーはハンギョンと相互になり、プライベートでも親密な関係を築いてきた。もしかしたら。ハンギョンとチョウミがまた向き合う時が来たとして。このおもちマンネは黙って見ているだけとは思えない。彼はきっとよい役割を果たしてくれるだろう。謝罪の後にあるのが永遠の絶交だとしても、奇跡が起きてまた兄弟になれるとしても。

ELFはまだ覚えている。15人の中で一人だけ英語名のないチョウミに、ハンギョンが仲間外れにならないように、と「MIMI(ミーミ)」と名付けたことを。きっとチョウミもまだ覚えているはずだ。

チョウミは黒歴史が多すぎるが、彼の素晴らしい歌声はまだ生きている。いつか時間が解決して、彼の歌が再評価される時も来るだろう。チョウミの精神性は成長し、彼は故郷をPRする短編映像に出たり。中国人としてのアイデンティティを表明したりと、この黒歴史を反省し、前に進もうとしている。まだ中国人たちの怒りは氷解せず、彼はあいかわらず「あの人は今」だが。チョウミがいつか輝くことを切に願う。

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