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2023年12月の記事一覧

CEDEC2023講演 まとめ ~ イヤホンの頭内定位を解消する独自技術 AudiiSion EP とは

まえがきCEDEC2023 でコナミさんと共同講演した 「音場を広げる!~Amazing Bombermanのインタラクティブに変化する2Dサウンド制作事例~」 そこでご紹介した、イヤホンの狭い音場(頭内定位)を解消する独自の頭外定位信号処理技術 AudiiSion EP のまとめです。 HRTF とは・HRTF(音源~耳の伝達関数)は特性が複雑で個人差も大きく未解決要素も ・イヤホンでは HRTF が掛からないので狭い音場(頭内定位)に ・個人化 HRTF は手

MATLAB Flipbook Mini Hack に参加して ~ 2000文字でアニメーション

まえがきMATLAB Flipbook Mini Hack とは、2000文字以内の MATLAB コードで見た目綺麗なアニメーションを作りましょうというコンテストです。 応募期間は 11/6~12/3 の 4週間。 一旦提出すると、削除以外の編集はできません。 変更したい場合は、新たに Remix として出します。 他の人の Remix も OK です。 提出一件につき、一つのお気に入りに投票ができます。 最終的な Top10 に $50 のアマゾンギフトカー

音量やデータを滑らかに変化させる ~ 積分器で簡単に

まえがきVST 等、オーディオの内部処理で音量を変えたりする場合、急に大きく変えると波形が不連続となり、「プチッ」というノイズが出ることがあります。 そのため、音量を滑らかに変化させる必要があります。 (振幅が小さいところで切り替わると気にならず、テストでは気付かないことがあるので注意が必要です) ランプ関数JUCE のチュートリアルでは、前の Gain と比べて違ってたら、その間を applyGainRamp() によってフレーム内で滑らかに変化させる例が載っています

VST プラグインのプロトタイピングから検証までを MATLAB で ~ MATLAB の VST 生成機能を使う ~ データインスペクターでログ比較

まえがきみなさんは信号処理系のプラグインを作る場合、プロトタイピングや検証はどうされてますか? 私は、JUCE や Wwise でプラグインを作る前に、まずは効果を MATLAB/Simulink で確認し、MATLAB で VST 化してリアルタイム検証を行っています。 今年の ADC でも、「最初に MATLAB で作ってから JUCE にする」って言ってた方がいましたね。 "super helpful" と。(--)(__) Musical sound codin

トゥルーピーク ~ デジタルデータのサンプル間は直線ではない~デジタルの誤解を解く

まえがきオーディオ系のお話です。 この記事は Kindle 電子書籍 「MATLAB で簡単オーディオ プラグイン開発 : エフェクター・プラグインが数分~で作れる!(VST/AU)」 の「サンプリング(標本化)定理」と「トゥルーピーク」の項を抜粋して再編集したものです。 サンプリング(標本化)定理サンプリング周波数を Fs とすると、「最高周波数(広義には信号帯域)が Fs/2 未満の信号であれば、サンプリング周波数 Fs 以上の標本化によって情報の消失なしに離散化で

MATLAB のグラフをクリックでデータ表示 ~ マウスクリックキャプチャーとデータヒント機能を使う

まえがきMATLAB でグラフをクリックして、そのデータをスクリプト内で使いたいこととかがあるかと思います。 MATLAB でクリック座標を所得する方法は複数あり、目的によって適切な方法を取る必要があります。 今回はその方法を整理してみます。 データヒント機能と datatip 関数データヒント機能 MATLAB のグラフには、データヒント機能があります。 データ点にカーソルを近づけるとデータが表示され、クリックすると表示が固定します。 複数固定、個別または全削