『論文答案の自己添削』について
このあいだ、4Sの中村先生がホストになり、令和2司法試験に合格して現在は、受験生指導されている夏目蓮さんhttps://note.com/natsume_831/をゲストに迎え2022年4月12日にTwitterスペースで「論文答案の自己添削、どうすりゃいいの?」が公開されました。
わたしは、答案を書いて合格者の方に見てもらって添削をしてもらっていますが、「添削後、同じ問題を繰り返しやってもうまく書けない」という悩みがあり、解決のヒントがないかを探して視聴してみました。
↓↓↓こちらで聴くことができますよ!
3時間30分超なので、試験直前のこんな時期に(!?)全て聴いていられない受験生が多いでしょうけれど、有益な情報が満載だったので、メモにまとめてみました。
なぜ、自己添削なの?
夏目蓮さんhttps://note.com/natsume_831/は、予備校などで実施されている論文答練や模試の添削の質が低くて、こうした予備校添削者のコメントを鵜呑みにしていると合格が遠のくし、高い金額もったいないよ、みたいなことをつぶやかれてます。
これ以前にも、いろいろ問題ある添削者コメントが、話題になっていたんです。
せっかく高い受講費用払っているのに、こんな添削コメントしか返ってこないのでは。。。金返せっ!て言いたいくらいですよ(怒)。
こうした司法試験業界にうずまく「添削者の質低いのに答練費用高い問題」を解決すべく、「自己添削」できるようになろう!って中村先生や夏目先生が立ち上がってくれたのですね。
自己添削の効果(メリット)
自分で添削することにより費用がかからない。
自分の実力を着実に上げていくことができる。
自分の書いた答案をベースに合格答案に近づけていくので、合格への最短ルートになる(はず)。
自己添削の難点(デメリット)
答案を書いていない人は、添削する答案がない。
解説や参考答案、優秀答案の記述を理解できていない場合には自己添削のレベルに達していない。
解説や参考答案例を「合格答案」のイメージにして完璧にしようとすると莫大な時間を浪費してしまう。
自己添削の方法
答案を書いた後、すぐは添削しない。一晩置いてから客観的に添削すること。
参考答案や優秀答案と見比べて、何を落として何を余計に書いてしまったか確認すること。
「添削」は文字通り「削」る方向で検討すること。「加える」方向での添削は「添付」。本試験で、どうしたって不足する時間のことを考えれば、必要最小の記述を意識したほうがよい。
一気に完璧にするような修正を目指して添削しない。一つの修正箇所を発見し、次同じ問題にあたるときは1点多く取る、でよい。その積み重ねで合格ラインに達するように繰り返す。
自己添削関連のさまざまな工夫
理由づけすら書かない条文と結論だけの骨組みだけの答案を作成してみてみてもよい。上記の、添「削」した完成答案がイメージできる。
答案構成だけして、それを自己添削してみてもよい。時間が絶対的に不足している受験生にお勧め。
答案をアドバイザーや実力者などの上級者に添削してもらえる環境にある受験生は、提出する前に自己添削をして、そこで見つけた自分なりの改善点をぶつけてみた方がよい。
3.と同じで、自己添削前と後の答案2通を提出してみてもらえるとさらによい。
時間管理の痕跡も答案に書き記し、目安として、自己添削の内容に含める。
自己添削Q&A
Q.書き始めて間もない受験生です。
A.基礎講座レベルを脱却していることを前提とします。まずは、六法と問題のみで答案を最後まで時間内に書いて見ましょう。書けないのならば、関連する条文などを指摘して、問題文の事情をあてはめるだけの答案でもよいです。自己添削では、指摘できていなかった条文や、条文番号が誤っていないことなどの発見を自分でします。
なお、条文が指摘できないということは、法(条文)の体系(配置)が定着していないことと関係が深いので、短答問題の過去問演習などを通じて法の体系化を意識して、これらに精通するになってください。
条文番号を聞かれたら大体何の制度のことが書かれているのか言えるようになることです。逆に制度のことを聞かれたら、大体の条文番号が引けるようになるレベルになることです。Q.条文の指摘はできます。次のステップは。
A.目的をもって添削します。例えば、定義や趣旨、あるいはいわゆるPターン化された論証などで十分に書けなかった、再現制度が悪かったなどを修正して精度を上げていきましょう。答案構成が解説や答案例、優秀答案と異なっていると自己添削では限界があるのですが。
A.ここで時間を浪費しないことが大事です。後回しにする、実力のある方に見せてアドバイス頂くなどしましょう。
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