アスペクト辞典８　海王星と冥王星

海王星と冥王星

1979年から1999年まで、冥王星の楕円軌道が海王星の軌道の内側にはいっていた関係で、海王星と冥王星の見かけの角速度もほぼ同じだった期間がつづいていました。オーブを5度位まで広げると1945年から1998年ぐらいまでセクスタイルが続いています。

そして、冥王星は1989年9月に近日点を通過しており、ここをピークとして、変性意識状態を経験する人が多くいたかもしれません。精神世界ブームといって良い時代。欧米でも日本でもカルトが問題になり、個人的にチャネリング体験をする人がルシエルを始め多くいました。バシャールなどがブームになったのもこの頃です。

しかも、冥王星と海王星のサイン移動がほぼ同時におこります。これによって、世代ごとにスピリチュアリティーに対するちがった意識が目覚めるともいえるでしょう。

このアスペクトが内惑星とのコンビネーションを形成するときに個性的な才能となって現れます。

特徴は個人よりも世代特徴として幅広く見ていきます。

セクスタイル

年代は冥王星のサインが変わった年で区切っています。
実質的に冥王星世代論とほぼ同じ年代域になります。
期間が10年以上に渡るので代表人物は割愛します。

海王星は無意識の憧れを、冥王星は世代的な体験をしめしています。

1943～56　海王星天秤　冥王星獅子　LOVE & PEACE 世代団塊の世代　全共闘世代　しらけ世代

天秤座の海王星は平和主義への夢。獅子座の冥王星はアートに対する強いこだわりを示しています。

僕の持論ですが、14才の文化体験がその世代の世界観を決定づけます。
つまり、何に刺激されて中二病になるかですね。1943年なら1957年、1956年生まれなら1970年で14才。1957年から1970年に何がはやっていたか。
プレスリー、チャック・ベリー、ビートルズの時代ですね。獅子座冥王星的な激しい破壊と創造の時代。冥王星が獅子座の時代は、第二次世界大戦と冷戦の時代で、人類は世界戦争がいつ再びおこるかわからないという恐怖の中にいました。その恐怖を背景にして、強い破壊衝動を文化的に消化しようとする音楽がはやっていました。

つづく、70年代には、トランジットの冥王星が天秤座にあったことに刺激されて、天秤座の海王星が強調されているように感じます。少年が大人になるにかけての落ち着きどころがみえてきます。また、ジョンとヨーコに代表される天秤座的な平等なカップルに多くの人が憧れた世代です。すばらしいカップルデュオが目立ちます。

ヒデとロザンナ
「愛の奇跡」

紙ふうせん[10]（後藤悦治郎、平山泰代）
「冬が来る前に」

ダ・カーポ[14]（久保田広子、榊原まさとし）
「結婚するって本当ですか？」

チェリッシュ[16]（松崎好孝、松崎悦子（旧姓：松井））
「てんとう虫のサンバ」

トワ・エ・モワ[17]（芥川澄夫、白鳥英美子）
「誰もいない海」

これらの歌を歌っていたのがちょうど、43年生まれから57年生まれの世代でもあるわけです。どんな世代だったの？と言葉にするよりも、歌謡曲を聞くと実感できます。恋愛がこの上なく美しく、絶対的な輝きを放っていた時代だったのだと。

天秤座海王星世代は、これらのカップルデュオグループの曲がテーマしている「愛の奇跡」＝二人が一つの存在として溶け合う。ということを象徴しています。まさに天秤座は愛と平和のサインなのです。

歌謡曲は海王星寄りの文化。ロックは冥王星よりの文化です。2つの惑星が同時に次のサインに移動していくのが20世紀文化のトレンドを作っていると考えられるわけです。

57~70年　海王星蠍座　冥王星乙女座　20世紀少年世代　バブル世代　新人類