安田記念コース論

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鳴尾記念コース論

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安田記念(東京・芝・1600m)

コースデータ

・左回り
・スタートから3コーナーまで 約542m
・最終直線 525.9m
・高低差 2.7m
・最終直線坂 2.0m

特徴

・スタート地点は2コーナーと向こう正面の合流地点手前で、緩い下りの途中
・スタート後約250mほどは緩い下り、3コーナー手前に高低差1.5mの急坂
・向こう正面の急坂を上った後は短い平坦の後、3コーナー途中まで下り
・3コーナー途中から緩い上りに切り替わり、4コーナーから最終直線途中まで上り続ける
・残り400m手前から高低差2.0mの坂
・坂を上った後は約300m平坦

このコースを使用するOP以上の競争

G1
NHKマイルカップ(3歳)
ヴィクトリアマイル(4上・牝)
安田記念(3上)

G2
富士S(3上)

G3
東京新聞杯(4上)
クイーンS(3歳・牝)
サウジアラビアRC(2歳)
アルテミスS(2歳・牝)

L
キャピタルS(3上)

コース考察

 NHKマイルカップと開催コースが同一のため省略。気になる方は是非リンク先から見てみてください。
 なお、安田記念はCコースでの開催です。


過去の安田記念ラップ推移

 不良馬場となり終盤がものすごくタフになった14年(1着ジャスタウェイ)を除くと、遅くても中盤は12秒ジャストくらいで推移する、比較的流れるレースになっている。
 とはいえ東京芝1600mというコースそのものがワンターンで3コーナーまでも長く流れる方が自然な形状をしている上、レースレベルが極めて高いということもあり、この推移に不自然さはなく寧ろスローな推移の方が考えづらい。

 実際スローで(中盤に12秒台で)推移した年は上記の14年を除けば16年と22年の2例しかなく、他は一番ペースが緩む区間でも11秒台半ばでの推移。
 逆に極端に速くなった年もなく、前半3Fはほぼ34秒台での推移と考えて間違いない。

 近年はこの序盤の時計によって上がり最速が1秒程度変動しており、前3Fが34.5以上となった19,21,22年は上がり最速が32秒台で、勝ち馬も21年ダノンキングリーこそ33.1(2位)と33秒台であったものの、19年インディチャンプ・22年ソングラインは共に上がり5位で32.9を記録している。
 このことから、テン3Fが少しでも甘くなると途端に上がり勝負の面が強くなるといえるだろう。

 逆に前3Fが速くなった17,18,20年は上がり最速こそ33秒台だが、全て上がり最速を使った馬が勝利している。
 前の展開が忙しくなりそうなら、位置取り能力以上に終盤の脚の速さを重要視したい。

 なお、馬券的には案外荒れるレースで、過去10年で単勝1桁オッズが勝ったのは4年に留まる上、30倍以上の馬でも2勝1連対3複勝圏、極めつけは14年に三浦皇成騎手騎乗の16番人気148.4倍グランプリボスがジャスタウェイをハナ差2着に追い詰めたりと、人気薄の健闘も目立つ。
 一方で単勝2.9倍以下の馬は複勝率100%だが1勝しかできていなかったり、距離が長くないレースだからこその紛れが起こりうると言えるだろう。


主観

 コース的には同じ関東中央の中山とは対極に位置しており、中山1600mがスピード色が強くやや1400m寄りの適性を求められるのに対し、東京芝1600mは道中のアップダウンが大きめなことや、高低差2mの坂を含む最終直線525mを擁する関係上、一時期東京競馬場を蝕んでいた極端な超高速馬場でなければやや1800m寄りの適性が求められる。1800mの重賞である毎日王冠でも好走しそうな馬はそのまま東京1600mでも好走する可能性が高い。代表例はシュネルマイスターダノンキングリーなど。

 ただこの距離に限らず東京競馬場のレース全般に言えることだが、極端な長距離レースでもない限り最終直線で全部をひっくり返せるタイプのコースなだけに、そもそもの最高速度をどれくらい持っているのかという部分には常に気を配っておきたい。

 安田記念というレースに関しては、上がり速度が極端なまでに重要視されるレースになるのか、或いは上がりを使えるだけでは差し届かないレースになるのかという部分がすごく微妙な塩梅で変化しうる。
 これに関しては当然当日の馬場状態・風・トラックバイアス・騎手心理・逃げ馬の状態等色々な要素が複雑に絡み合い変化していく部分でもあるので一概に言えないが、基本的にはマイルの一流~超一流馬が集結するレースであることから、比較的締まった流れになるレースの方が出現しやすいということだけは注意しておかなければならないだろう。


文責:もじゃ

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