ラジコンのサスペンション

という訳で(どういう訳?)ラジコンのサスペンションにはどんなものがあるのか、をざっと説明してみようかと思う。高度な自動車工学とかは解らないけど、ラジコンのサスの話をするのに困らない基礎教養くらいの軽い感じで。

まず、ラジコンでは最も一般的なダブルウィッシュボーン。実車の世界では高性能サスの代名詞みたいな印象だけど、ラジコンではハイエンドから入門車までなんでもこれ。ダブルウィッシュボーンじゃない=特殊な車、と言ってもいいくらい。主にストロークが確保しにくいって理由で昔はバギーにはあまり向いてない、なんて言われてた事もあったけど今は誰もそんなこと思ってない。

ダブルウィッシュボーン

車体に対して前後方向に配置された作動軸から横方向に伸びる、上下2組のアームで構成される。このアームの形状が鳥の鎖骨に似ているからウィッシュボーンと呼ぶ、らしい。アーム先端に2か所のボールジョイントで支持されたナックル(アップライト)にアクスル(車軸)が付く。ボールジョイントはサスの作動軸でもあり、ステアリングの作動軸(キングピン)でもある。
2組のアームで支持するので、サスのストロークに対してキングピンの角度を一定に保ったり、2組のアームの長さや角度を変えることでキングピンの角度を任意に可変させたりできる。このへんが微妙に簡単に調整できるのが最大の強み。ストロークを大きく取ると長いアームが車体のスペースを圧迫するので実車(特に実用車)では採用しにくい所もあるけど、走行性能に全振りできるレーシングカーやラジコンではあまり関係ない。

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