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『曲線とR』孔雀の羽、ライオンのたてがみのように生物界ではメスよりもオスのほうが色彩豊かですが、人間はなぜか女性が化粧をします。

孔雀の羽、ライオンのたてがみのように生物界ではメスよりもオスのほうが色彩豊かですが、人間はなぜか女性が化粧をします。

私が50年来好きな大正時代の画家、竹久夢二。彼は筆早で有名ですが、女性の描写が天才的で、私の店に20枚ほど飾っている木版画は何年経っても全く飽きることがありません。

私は常々、女性は曲線とRが重要なのだと思っています。顔の形と全体の体つきのRの発する存在感がその人を、その女性を表していると思っています。眉を書く。紅を引く。髷をなでる。その曲線的な所作。竹久夢二はその構図といい、女性の微妙な存在感をものの見事に表しています。女性の持つ、からだ全体から発している愛嬌や存在感。竹久夢二はそういった女性特有の雰囲気を把握する力がものすごいのです。

女性は子育てに忙殺されている時や心を患っている時には、花が萎むようにその存在感に陰りが見えます。曲線とRで彩られている女性は、曲線につながる化粧をする必要があるのだと常々思うのであります。


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