小説(漫画)感想:「雨の日も神様と相撲を」

マガジンポケットでふと漫画版を読んだのがきっかけで、最近まで漫画を追っていたのですが最近の展開にどうしても先が気になってしまったので小説版を読んでしまいました。基本的にはネタバレ的なものは書きませんのであしからず。

作者は城平京先生、「スパイラル~推理の絆~」や「絶園のテンペスト」、最近では「虚構推理」と漫画原作のイメージが強いんですが、考えてみれば小説版スパイラルは城平さんが自ら書いていたんだんだっけ。(かなりの余談ですが「鋼鉄番長の密室」は大変に面白いのでぜひ読んでみてください)

さて話は戻って「雨の日も神様と相撲を」、両親が亡くなったことをきっかけにとある村に引っ越しをしてきた少年とそこで出会う少女のお話。相撲やらカエルやら殺人事件やら色々と詰め込みすぎのような気もしますし、城平節ともいうべきその世界観は読んでいると混乱しそうではありますが不思議と読み進めていくと違和感なく受け入れられるのは流石です。

序盤の鳥獣戯画的なのほほんとした流れで行くのかと思いきやの展開。そして勝敗がついた後の流れとオマケみたいにくっついてきた事件の真相。解答の流れはきっと文季君に「見落としがある」という事を気が付かせるために必要だったとは思いますがあの流れで出るとちょっと不安になってしまったんですが最終的には平和に完結して何よりでした。

漫画版から先に入り、小説版は後から読んでいるので間の取り方や引きがどうしても漫画に引っ張られてしまっています。とりあえず先の展開はこれから絵になるので、真夏ちゃんの反応やらを文章から想像できるうちに想像し漫画版で答え合わせをしようと思っています。

それにしても文季君は中学生なのにこんなにロジカルに考えを巡らせられるのはどうなんだろうか。しかも終始落ち着いているし作中後半の歩君を彷彿とさせます。本人の事情を考えると大人にならざるを得なかったんだろうけれどちょっと大人すぎやしないかい。

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