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Space war of Idiots(無印)制作記


2022年の秋ごろからSF舞台のシミュレーションゲームを作った話。

以前作った「ふぐすまの野望」のパワーアップ版を作ろうとして始まる。
以前作った「ふぐすまの野望」では戦闘シーンがほぼ無く、アッサリしていた。
なので今回は戦闘が凝ったものを作ろうとしてみた。

宇宙を舞台にした理由

これは背景を書く手間が減るため。宇宙物だと背景を書かず黒一色にしてもそれなりに見栄えがするので。

三すくみ

とりあえず艦の種類を三つ考え、AはBに弱く、BはCに弱く、CはAに弱いを考えた。
Aは通常砲弾艦。質量と火薬の力の砲弾を敵に撃ち込む一般的な武器を使う艦。
Bはビーム砲艦。通常砲弾より強力なビームが使える。
Cは対ビームシールド艦。ビームを防ぐシールドを持ち、ビームに対してだけは強い。
ちなみに初期の案では航空母艦があった。
この場合は爆撃機搭載した空母は戦艦に強く、戦闘機を装備した空母は爆撃機搭載空母に強いなど。
空母にどの航空機を積むかが複雑になってしまうために不採用。
代わりにビーム艦と対ビームシールド艦を採用。


とりあえず作ってみたが

宇宙に二つの派閥が存在して戦ってるという物語にしてみた。
派閥は犬派と猫派。
犬派の国の船の名前は犬種の名前「ポメラニアン級」とか「サモエド級」とか。
猫派の船も猫の種類の名前で「マンチカン級」とか「スコティッシュフォールド級」とかを予定していた。
三つ巴にする場合はウサギ派も予定していた。
今の小マップに近いマップを作り、艦船の移動と戦闘でが切るようにしてみた。
国は現在のグンマー国の首都と、イヴァラキ国の首都。
で、プレイしてみたが・・・

とてつもなくつまらない

やってみると、これがまたつまらない。
二国しかないので、単純に相手より早く戦力を増強して攻めるだけのゲームになってしまった。戦略性はほぼ無し。

国を6つに増やしてみた

あまりに戦略性が無く面白くもないので国を6つに増やしてみた。
これが現在の小マップに近い物。
動物の種類が6つも思いつかないので、国の名前はとりあえずグンマー国、トッツィーギ国、イヴァラキ国、サイタマ国、チーヴァ国とした。これで5つ。北の方にさらに一つ必要だったので関東圏ではないがフグスマ国とした。
ちなみに本来の福島県の首都である福島市は福島県の中でもかなり北寄りにあり、関東圏からは全然離れていた。しかたなしにフグスマ国の首都をコリャマーにしておいた。
これでプレイしたところ、中央付近に行けばいくほど敵の総攻撃を受ける。自首都に近い星だけを確保していれば戦闘は避けられるが、いつまでもそうしていると敵勢力で勝ち残った国が巨大勢力として脅威になってしまうという展開になり、面白くなってきた。


艦の名前変更とデザイン

わんわん国、にゃんにゃん国の案はなくなったので、艦の名前も変更。
デザインも決めた。

通常砲弾艦

犬系の名前。デザインはいかにもな戦艦。

ポメラニアン級通常砲弾艦

ビーム砲艦

ネコ系の名前。前方が細く鋭い感じで全体が三角形。
戦闘機っぽいデザインに仕上げた。

マンチカン級ビーム砲艦

対ビームシールド艦

ウサギ系の名前。デザインは前が対ビームシールドに船体が隠れやすいように、それと対ビームシールドの発生装置が前方にあるはずなので、前方が太く後方が細いデザインにしようとしたが、絵を描くときに四角形の組み合わせが短時間で描けたので四角の組み合わせのデザインとなった。なんとく電車っぽい。
なおデザイン上の特徴として先端にプロペラのような板を6枚か8枚程度持っていて、そこで対ビームシールドを発生させる。(ゲーム中は横から見ているので2枚にしか見えない)
この対ビームシールド発生板は使わない時には折りたたんでいる。戦闘時に広げて黄色いモヤモヤ(?)を発生させて有効化。
裏設定では初期のビームシールド試作艦では対ビームシールド発生板が2枚(板と板の間にシールドを発生させるので、最低必要枚数が2枚)で、斜め上方に展開する。この形がウサギの耳に似ている事で以後ウサギ系の名前が付いたということになっている。

ミニロップ級対ビームシールド艦

ゲームタイトル

元々は犬派と猫派の戦いなので「わんわんにゃんにゃん大戦争」を予定していたが、物語が変わったのでこれは使えなくなってしまった。
「群馬英雄伝説」が良いかなと思ったが、ナゴヤ周辺のマップを作っていったりで将来的にはグンマーから離れていきそうなのでやめてしまった。
オープニングの文章を書いていて、戦争に至る理由がいまいちアホっぽいので、「Space war of Idiots」に決定。


unityroomでとりあえず公開開始

作り始めて2か月ぐらいでunityroomで公開開始。2022/11/27の事。
この時点では操作性や見栄えが酷かった。

公開開始当時のスクリーンショット。マップ上の星や艦隊の情報が乏しい。

星や艦隊情報がマップ上に出ていない

星の名前や収入が出ておらず、どの星を取れば収入アップに効果的なのか分からない。星の名前も覚えづらい。
また艦隊の情報がよくわからず、分かるのは艦隊番号と艦隻数のみ。艦隻数が多いほど艦隊マークが大きく表示される。ただしメニューから敵艦隊を見れば構成している艦船が分かる。

艦隊を移動させる時に、マップ上の星を直接選べない

移動先は画面右側の縦に並んでいるメニューに移動可能な星が表示されていて、そちらからしか選べない状態。
unityroomでのSpace war of Idiots(無印)の操作性評価が低めなのは、この時の影響。


マップづくり

小マップ

小マップは初期のテスト版のマップがそのまま。

大マップ

次に作ったのは小マップでは物足りない人向けの大マップ。これは本格的なシミュレーション的なサイズになった。
シミュレーションゲームづくりで何気に気を付けなければならない事はマップが広すぎない事だと思うので、ほどほどにしておいた。
シミュレーションゲームは後半にプレイヤーが強すぎるようになった場合、敵勢力が弱すぎる退屈な消化試合になってしまい、マップが広すぎるとその時間が長くなってしまうため。
小マップの国々に加えて、新たにヤマガタ、センダイ、ニーガタ、ナーガノ、ヒッダ、シズォーカを追加。

・実装が見送られた勢力
制作中では左下にビーチパインがいたが、シズォーカが近すぎて削除された。今でもマップの左下が妙に空いているのはその時の名残り。
ちなみに現実の県庁所在地で甲府と富山はマップ内に存在していながら勢力としては使えない状態になってしまった。
そのわりに現実では県庁所在地ではないヒッダが入っている。
メァツモト(松本市)も1勢力として使えるようにしようとしたが、周辺国との距離が近すぎたのでやめてしまった。

・実装が見送られてしまった星々の特産兵器
いちおう将来の予定としてその国に応じた艦船が生産できる想定があり、ヒッダは人型戦闘兵器のサルボボを発艦させる航空母艦と、カミオカンデというコロニーレーザーが想定されていた。
他にもヤマガタは天童の技術力で将棋の駒型の戦闘艇。センダイはコケシ型特攻自爆艦が予定されていた。
この時はセンダイとティェンドーの間の北側にナルコという星があったがセンダイが有利過ぎたで削除された。
残念ながらこれらは今となっても(Advancedでも)、実装されていない。

グレーターナゴヤの野望

しばらくして、グレーターナゴヤの野望となる中央の一つの強い敵に対して周辺国が戦うマップを導入。といっても同盟システムが無いので、弱い国々も敵同士ではある。
グレーターナゴヤは強すぎるのでプレイヤーは選べない。
ナゴヤ以外はフックイ、ストーンリバー、ヒッダ、イガ、エスパーニャ、ビーチパイン国としたが、実際に県庁所在地なのはフックイとストーンリバー国だけであった。
このマップはナゴヤが強すぎるためにマップ作りが難しかった。ナゴヤに少しでも近いだけでかなり不利になってしまうため、ナゴヤを中心に各国ほぼ同じ距離を保つようにした。

なかなか難しいエンディングづくり

国ごとによってエンディングが違うが、これを作るのがなかなか難しい。
特に元となっている県や都市が地味だったり個性に乏しかったりすると難しい。
初期マップだとサイタマ、チーヴァあたりは比較的難易度が高かった所。


いろいろと問題発生

戦略性に乏しい

想定では通常砲弾艦、ビーム砲艦、対ビームシールド艦の相性を生かして戦うようなゲームを想定していたが、そうはならず。
敵より大量に艦を集めて集団で叩くのが強い。
特に今回、複数の艦隊が同時に戦闘に参加でき、艦隊の数(艦隊長の数)が多ければ多いほど強い。安い艦でも大量に集めて戦えば大体勝てる状態。

あまり相性は大きくない

艦のタイプごとの性能は以下
・砲弾艦ポメラニアン級 攻撃力100
・ビーム砲艦マンチカン級 攻撃力125。(ビームシールド艦に対しては64)
・対ビームシールド艦ミニロップ級 攻撃力80
同じ値段の物でも相性により性能(攻撃力)は1.25倍変わるが、これだけだとあまり効果がない事が判明。
相性効果を1.25倍にとどめた理由としては初期状態だと艦隊の情報がマップ上に表示されておらず、敵艦隊の構成が分かりづらかったため。戦闘前に敵艦隊構成を確認するのが手間で、事前確認必須なゲームバランスにすることができなかった。ただしこれではせっかくの三すくみを生かせないという大問題。

複数艦隊同時戦闘参加可能がバランスを壊してしまう

1艦隊vs1艦隊ではなく、最大6艦隊まで戦闘に参加できるのが今回の特徴。
元はと言えばターン終了時にまとめて戦闘を行ったために、複数の同軍の艦隊が同じ位置にいたらどうするかという解決策から生まれたもの。
これが艦タイプごとの相性を壊してしまい、相性を考えるぐらいなら敵より多くの艦隊と艦船を一か所に集めて戦闘に参加したほうが有利となってしまった。
まあ、爽快感はあったと思う。

AIの問題山積み

コンピューターの思考にいろいろ問題があって何度も修正。
弱いというか、艦隊ごとの連携が取れてなかったので取れるようにしたり。


現状のシステムだと問題ありすぎて大幅に変える必要ありと判断

大幅にシステム変更が必要になってしまい、ゲーム性も変わってしまうため、別ゲームとして「Space war of Advanced Idiots」に続くことになった。




unityroomでのプレイ

↓コチラこら
https://unityroom.com/games/spacewarslg



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