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妊娠と発症そして。

妊娠を機に仕事を退職した頃から、始まった不眠が23年間、今なお続く長い精神疾患の始まりでした。


20歳で結21歳になった私は、仕事では新店舗立ち上げのオープニングメンバーに抜擢されるなど、充実した日々を過ごしていた。
ベイエリアで恋人達相手の某℃の販売員だったそんなある時、順調にお腹の中に赤ちゃんが来てくれて、お腹が目立つ7ヶ月を機に退職。
産休という選択肢がまだない時代でした。

今まで人に囲まれて賑やかに過ごしていた私は、突然2部屋しかない小さな小さなアパートにひとりぼっちになった。
近所付き合いもない、地元からも離れた場所。
金銭的にも、私の方が稼ぎが良かったのに、収入は半分以下。
友達の中でも子供ができたり結婚している人はまだおらず。

突然。孤独と未知の生活が始まった。
と、同時期に不眠が始まったのだ。

産婦人科でも、相談した。
家事など適度に身体を動かすように
妊娠後期お腹が、苦しかったり寝姿に制限が出て眠りにくいと、感じることがある事などの、指導があった。

家中毎日磨いた。
拭くところはもう残っていなかったので。壁も天井も全て拭き掃除した。
毎日クタクタだった。
それでも眠気は来なかった。
眠らないと1日は果てしなく長かった。

更に。収入面をカバーするために元旦那は夜間のバイトを始めた。
家にひとりぼっちの時間が更に増えた。
何日も声を出さない日もあった。

何も買えないから。宅急便も来なかった。
セールスマンや、郵便屋さんが、チャイムを鳴らしてくれるのだけが楽しみだった。
1ヶ月に何回もあることではない。
散歩もした。身重の身体で一駅分晴れば毎日でも歩いた。何もせず行って帰るだけの散歩。歩きスマホもカメラもない買い物もない。

私は妊娠期間を、楽しめないことが辛くて
毎日絵日記を書いた。
絵日記を見て褒めてもらうそれくらいしか、楽しみななかった。
妊娠期間後期は不安と不眠と孤独で
これ以上の、苦痛を伴う出産って、どんなだろうと。

妊娠って大変なんだなー。
みんな。こうして苦労して出産するんだな。
命って重たいな。

実母に話したが
「そう。みんな経験する。そうやって子育てして来た」
との。ことだった。

出産。二人目の妊娠。。。出産。。。。
その頃には。完全に私は壊れた。

母乳は、もう出なかった。
子供は大好きだし、子育てはもっと幸せだと思ったが。
不眠でやっと自分が寝ても子供に起こされ、
体調が悪くても公園に行ってぐったりするまで遊んで。
それでも寝られなくて。やっと寝ても起こされる。

下の子の、3ヶ月検診。
保健婦さんが。家庭訪問を提案して来た。
理由は息子の発育のことではない。
弱りきった私が理由だった。

そこで初めて精神疾患なのかも、と。
受診を勧められ。実家に戻された。
元旦那は、私に、手を焼いていた。
だから。実家によく、子供ごと送り届けられていたのを覚えている。

話しかけても、疲れているからいい加減にしたてほしい。他で済ませておいての一手張りになった。

他に話し相手を作り。離婚に至った。
詳しい内容は精神状態があまりに悪かった為何も覚えていない。
そんな、乳飲み子と精神疾患を、患った私を完全に実家に送還して。
息子一歳を前にシングルマザーになった。

今思えば、妊娠中からシングルマザーだった。

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