自分なりの着地点を許してください

 いつもよりは短い文章にする予定です。
 自分はこれまでスプレッドシート大喜利の初心者会を開催してきましたが、それはどちらかというと今まで生大喜利やネット大喜利(常設サイトや大きな大会)経由では入っていただけなかったであろう新たな層の方を狙ってきたイベントでした。その試みに関してはかなり達成できたのではないかと思っています。
 最近はそのような会をあまり募集できていないのですが、それは学業・就活が忙しくなったという理由だけでは正直ありません。

 以前1時間だけツイートさせていただいたのですが、自分の親族が一人入院中であまり楽観視出来ない状況であるために、会を中止する可能性が少なからずあるということが理由の一つです。初心者の方は特に飛び込む敷居が高い中勇気を出して参加していただいているので、こちらの都合で中止にしてしまうとその気持ちをふいにしてしまうのではないかという懸念が拭えないんです。

 関連する形でこれが最も大きな理由なのですが、この時期に実際の生大喜利に参加される新規の方の人口を増やしたくないという思いがあります。折角大喜利が活発になっているのに何を言うんだと非難されてしまうかもしれませんが、本当に率直な気持ちです。

 私の親族が入院している街では、飲食店を中心にクラスタが発生してしまい、近隣に住む家族でさえ面会は基本的に禁止になりました。最期に関しては特別に許可してくれる可能性もありますが、遠く離れている自分は看取りは出来ないと考え、覚悟もしています。しかし、そういった方が今後も増えていくのだろうと考えるとただただ悲しいですし、純粋に増えて欲しくないです。また大勢で楽しそうにされている人々を街で見かけると、そこで集団感染が起きたら割を食う人が生まれるんだろうなと推測してしまい、やりきれない気持ちが心の中から湧き上がってきます。

 端的に申し上げると、この状況下において自分の働きかけが移動を伴う活動を活性化させることに今恐怖感を覚えています。これまで試供品検討会にご参加いただいた方の中で、感染が再拡大を始めた秋期・冬期に生大喜利に参加された方もいらっしゃいますが、自分がきっかけを作ってしまったのではないかという罪悪感が湧くようにもなりました。もしクラスタが発生して初心者の方が罹患された際には、界隈に引き込んだ自分も責任を取るべきではないのかと考えてしまい、特にこの数ヶ月手放しには喜ぶことが出来なかったというのが本音です。勿論大喜利が面白い方が認められるのが嬉しいという気持ちは多分にありましたが、会が開催される度誰も罹らないでくれと祈っていました。

 そして実際に会に参加された本人が大事に至らなかったとしても、その人を経由した形で感染する方や、親族のように結果として一人で闘病する方を増やしたくないという思いもあります。もし病に倒れる以前にコロナが蔓延していたら、搬送先がより遠方になりそのまま親族は命を落としていたかもしれないので、少し考えるだけで本当にゾッとするんです。

 ただその一方で、上にも書きました通り、大喜利にとってこの環境は非常にチャンスだとも考えています。リモートワークや通話アプリへの一般的な理解が深まっていく中で、これまでなら興味を持っていただけなかったであろう方にも、一度立ち止まって見て貰うまでは出来たという実感があります。
 これからも少なくとも数ヶ月間はその機会があり、自分も色々なことの整理が付いたら、再びスプレッドシートでの「試供品検討会」を再開したいとは考えています。

 そういった心情から、勝手ではあるのですが会の最後に一言だけ「生大喜利は必ずいつか出来るので、まずは健康や自分の周辺の方々のことを最優先で考えてください」と付け加えさせてもらえたら嬉しいです。
 きっと流行はこれからも続いてしまうので、自分自身がこういった働きかけをしたところで世の中全体での不本意な形の死や看取りは増えていくと思いますし、はっきり言ってこんな声がけは自己満足だとは思います。ですが、個人的にはそうでもしないと気持ちに折り合いが付かなくなってしまいました。これからも初心者の方とはどんどん交流していきたいですし、より多くの人に広まって欲しいと思っていることは確かですので、そこはどうか信じていただけると有り難いです。また、新規感染者の減少や治療方法の確立等、感染拡大に目処が立つようになりましたら、生大喜利の方も再度紹介させていただくことにします。

 ひとえに自分の趣味によって同様の思いをする人が生まれて欲しくないという理由による勝手な意識なので、完全に無視していただいても構いません。ただ自分の声かけが大喜利界隈を陥れようとしていると誤解されるのも辛いので、年が変わる前にひとつ文章の形にしてみました。水を差すような形になってしまって申し訳ありませんが、今後とも宜しくお願いいたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?