ぼくちんのRPG日記 86日目 RPGの教科書 ドラゴンクエスト2(1)

まずサマルトリアの王子を無能とか言ってる人はこの作品の意味を全然理解してないんですね。

だって、テーマは「兄弟愛」ですよ。よって1980年代には理解出来ていた「兄弟愛」という友愛の意味すらも日本人は理解出来なくなっていたのです。劣ってる人であろうが兄弟なんだよ。

余談枠で「DQは人間の成長に沿ってナンバリングしてる」と書きましたが日本人はもう幼稚園や小学校で学ぶべき重要な精神が抜けたまま受験勉強してる証拠なのです。兄弟が危機的な状況になったら助けるのが当たり前です。

ちなみに小説版はサマルトリアの王子はもっとびくびくしておりスライム一匹すら倒せません。それを乗り越えて冒険者になって行くんです。

妹が犬になってようが助けて当たり前。

今のオタクだとムーンブルクの王女も萌えキャラにされそうで怖いです。妹萌えって奴ね。

DQ2はDQ1の4倍の広さになっており、進んでいくとかつての勇者の故郷、アレフガルドがあり、竜王城もあります。竜王のひ孫はリメイク版でここで世界地図を渡すのです。自分は前作であれだけもがき苦しんでいた世界がこんなにも狭かったなんて!!

それが幼児期の世界から少年期の世界の移行を意味します。もう小学校高学年ともなると社会的な意味もだんだんと分かっていくのです。もうこのころになると3人は一人前の装備をしており「はがねのつるぎ」を装備してるはずです。それが「ロトのつるぎ」になるわけで前作勇者の意思を竜王城で見つけるわけです。きっと前作勇者は竜王の子孫に託したに違いありません。だからこそDQ1の「世界の半分バッドエンド」がもったいないと言ったのはここなのです。

竜王のひ孫は別の魔族が世界制覇しそうだからハーゴンを憎んでいるのではありません。だから勇者たちに友好的なのです。本来ならば先祖の敵!!ってお互いがなるはずですが。DQ3をやれば分かりますが本来は竜神なのです。なお小説版ではご先祖の悪行のためにひ孫の代まで幽閉されており刑期が終わると元の天界に戻ることが許される身分となっています。

なおドラゴンクエストとは文字通り「竜の探求」であり「竜退治」と言う意味じゃありません。そして破壊神シドーも実は竜族です。

DQ2の前半は文字通り「少年時代で何が一番大事なのか」を教えてくれる文学なのです。憎しみを与え続けるだけでは争いは終わらない。許す心が必要なのだと。そして最初は弱いと思っていた存在も強くできる。強くなれると。本当の強さとは「団結」なのだと。

ということで前半はここまでです。

後半はいよいよRPG史上特筆に値する難関なロンダルキアの洞窟を紹介して、ラスボスも紹介します。なんで当時の少年にあれほどの鬼畜なダンジョンをあえて国民的RPGで出したのかそれには理由があります。

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