愛知の聖火リレーの女人禁制の伝統、本当に伝統なのかね?

だってさ、土俵が代表格だけど明治期まで普通に女相撲やってたからね。土俵は女人禁制って大正時代からの似非伝統なんですよ。

この半田市の「ちんとろ祭」って寛政時代から始めたもので江戸後期のものなんですよ。まあ、江戸ですからギリギリ伝統と認めましょう。

ただし、それが本当の伝統ならば。

住吉神社(入水下神社)例祭なんですよね?

だったら息長帯姫命(神功皇后)が入りますよね?

ええ!?嘘!?本当!?

でしたら大阪の住吉大社本社に行けば分かります。それが現実です。

住吉大社って海の神様ですよね。そしてこの名前は「住吉区」の由来です。

そこまではいいですか?

住吉大社は、

第一本宮:底筒男命(そこつつのおのみこと)
第二本宮:中筒男命(なかつつのおのみこと)
第三本宮:表筒男命(うわつつのおのみこと)
第四本宮:神功皇后(じんぐうこうごう)

という柱で構成されます。柱って言うのは神様の事です。

この神功皇后は女性の神様ですよ。だから住吉大社の祭りで女人禁制とか絶対に嘘です。じゃなかったら神様を神功皇后を侮辱することになります。

だからね、人文系の知識ってこういう時に役に立つんですよ。それ、本当に伝統ですかと。この国は明治期に男尊女卑に変えられた似非伝統であふれてますよ。たぶん。

そもそも住吉大社の由来すら分かってないくせに「おらの村は昔からこうだっぺ」とか言ってる奴はだいたい怪しいです。文献を洗ったほうがいいです。

「『ちんとろ舟』は津島『天王祭』の『まきわら舟』を文化・文政の頃伝えたといわれる。」

ほお、天王ですか。要は牛頭天王なわけだ。住吉大社系の祭りなのに牛頭天王(祇園)と習合してしまったのです。

あなた牛頭天王の子供は「八王子」と言って女の子も居るんですよ。

ええ!?嘘!?本当???

だから東京都八王子市っていうんですって。武蔵野線には新八柱(しんやはしら)という駅名もありますよね。これ全部牛頭天王関連の地名です。

ということで、このちんとろ祭の女人禁制という伝統はますます怪しいです。

伝統って言うのなら江戸時代に戻せということになりますし、本来の神道の教義に従えということになります。祭りはイベントじゃねえ。都合のいい時だけ女人禁制とか言ってるんじゃねえよ。

文化・文政とかもう黒船来航一歩手前の時代ですよ。いよいよ怪しい。

勘違いするなよ。俺は「女人禁制の伝統を壊せ」と言ってるんじゃない。

「それが本当に女人禁制の伝統なのか怪しいぞ」と言ってるに過ぎない。

※愛知の聖火リレーでは女人禁制は解除されました。解除という時点でさらに怪しいです。そんなに簡単にコロコロ変えられるものですか。特別許可とか言って。伝統ならば何が何でも拒否するのでは。そもそも聖火の採火は女性の巫女が行うのです。男子禁制なんです。オリンピック精神が言うのならこの時点でダメです。

最も女人禁制だった京都の祇園祭の山車に300年の解禁を破って女児が山車の上でお囃子をやってます。ということは伝統って結局作って行くものってのがばれてるわけです。伝統、伝統って言ってる奴はみっともないわけですよ。

※中には女神さまを嫉妬させないために女人禁制とする場合があります。コノハナサクヤヒメの富士山が代表格です。ですが富士山の女人禁制なんて明治の初期にもう解除されてるんですよ。だから、女神さまを嫉妬させないためにと言ってきたらもっと怪しいです。結局彼らが言う「伝統」なんてのはそんなもんです。


「伝統」というのは作るものだということが今回の件でばれたわけです。

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