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なぜ日本は法学部不動産学科が作れないのか?

日本って本当に法学教育が変で法学部法律学科つまり「司法」の事ばかり研究するんですよ。で、たまに法学部政治学科つまり立法ということを研究するのですが「行政」は法律通りに動けばいいとか下手すると「お上の言うことに間違いはない」という発想なのか「行政学科が無い」という話を去年か一昨年にしたと思います。行政学科は日大か神奈川大か東海大か山梨学院か福島大ぐらいしかないんですよ。警察行政、消防行政とかあるし行政指導という宝刀まで持ってるのに、ですよ。あろうことかそういう分野は最近「安全社会学部」という社会学に丸投げしてるのです。最高に変です。「刑事」って何だよって話でして。

つまりこの国は「司法」・「立法」・「行政」の意味すら理解してないんです。法律学科に行って公務員志望とか最強に変ですからね。法律学科というのは「=司法学」ですからね? 政治学科が少ないというのも地方行政とまり地方議員の成り手不足を考えると十分嘆かわしいのですが。早稲田・拓大にいたっては政治経済学部という形で経済学とミックスしてるわけですね。立法って何だよ? つまりこの国は入り口からして三権分立の意味を「心で」理解してないんです。

で、答えは法律学科出身の皆さんなら分かりますよね。ドイツ行政法・ドイツ刑法をこの国は導入したからであって東大・京大以下官僚制・天皇制に適したドイツ法が元になっているのです。戦後の民主主義社会的には最高に変で本来は「自由(リバティー)と博愛」を元に動かないといけない。ゆえに法学で大切なのは司法よりも政治と行政のはずなのにこの国は精神的に「お上」頼みなのです。令和の今でも。「お触書(法律)には絶対に従え」ってこれ封建主義の典型ですからね。

しかしこの国はもっと変なことがあるのです。宅地建物取引というのは法律知識の塊です。なのにこの分野の教育は資格学校に丸投げしてます。下手すると高卒が宅建士持ってます。最高に変ですよね。

そう、法学部不動産学科が無いんです


ちなみに不動産学部は日本にたった1つしかありません。明海大にあります。宅建士、昔は宅地建物取引主任者って言ってましたが法律の瑕疵があったら即アウトですよね。なのに建築学部にも置く気配はないしかといって司法書士の下位互換として宅建士が機能する気配もない。士業、ですよ?先生ですからね。なのに……。

この国は悪徳不動産業者だらけだし不動産営業職自体がブラックなのどうにかなりませんかね。宅建「士」の名前が泣いてるよ。

宅建士という専門職供給大学も土木閥がある日本大学が筆頭です。最高に変な国ですね。(※日大は理工学部・生産工学部・工学部にそれぞれ建築学科と土木学科を持ちさらに生物資源学部で林業学科を持ちそのうえで水道橋にマンモス法学部があるため巨大学科構成で宅建士を養成していることになる)。

そして土地・建物にはもう一つ法律の専門職が居ます。土地家屋調査士という法律の専門職ですよ。要は土地境界紛争の解決のプロです。なのにこの国は法学部に不動産学科を置かない。つまり、地震や水害で境界線が変わるのが頻繁なこの国でなんと境界紛争解決に関するプロ養成学科が存在しないのです(なお明海大は測量士どころか2級建築士も取れない不動産学部です。明海大は不動産学を「純粋な文系の学問」だとでも思ってるのですかねえ? 卒業生の約半数が宅建士を持って卒業するそうですが)。ゆえに土地家屋調査士は工学部土木工学科出身で測量士を取って2次試験免除する受験生ばかりです。最高にアホです。法学部に測量士課程を置けばそれで土地家屋調査のプロになるのに境界紛争を放置するという最高にアホな国なのです。

枝1つでも他人の境界に侵入したら紛争になるのにだよ?あほですかこの国。だから某中古車販売店が除草剤撒いたりするんだよ。

土地家屋調査士という法律専門職をもっとメジャーにしないといけない

なお測量士免許は文学部地理学科でも無試験で取れる文系のための免許でもあります。だったら法学部不動産学科に土地家屋調査士課程+宅建士養成課程+測量士課程を置いてもいいじゃないですか。

バカじゃないですかね、この国は。

結局ね「お上が決めた事には絶対に従え」というこの封建主義発想が法学部=法律学科という呪縛にとらわれるあほの世界なのです。

なお80年代後半から法学部国際関係法学科などというほぼ法学部英語学科に等しい英語コンプに染まった教授陣が法律知識も英語も叩き込むことが出来ず「卒業生が何者にもなれない」フリーター養成学科を多数作った事は我が国の法学という世界の最大の不祥事である。(なお国連法は国際連合自体が無力の上アメリカ・中国・ロシアが拒否権を持つので学んでも意味は無いし国際関係法学科がやっている事は法学ではなく英語学そのものです。航空業界にでも行かない限り学ぶ意味はありません)。

宅建免許所持者の約3分2は「ペーパー」です。そのくらい不動産業界に行くことを嫌っている人が多数居ます。いい加減にしてほしいですね。宅建士は「士業」である以上、先生としてまともな処遇をしてくれませんか。宅建免許は資格欄のアクセサリーじゃありません。仕事道具です。それは土地家屋調査士でも一緒ですよ?

「司法」・「立法」・「行政」・「ADR」が法学の真の基本形であって境界紛争や不動産取引などは紛争や訴訟を未然に防ぐ「ADR」に属する第4分野なんだ。日本人はこんな事すらも分からないわけ。


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