ぼくちんのRPG日記 85日目 RPGの教科書 ドラゴンクエスト1

とうとうここまで来れましたね。そう、日本人にとってのRPGの教科書と言ったらこれ。というよりもRPGとは何かと言うものを日本人に教えてくれたのはTRPGをすっ飛ばしてCRPGつまりコンピューターRPGなわけだよ。

「そんなことは無いぞ。『ウルティマ』や『ウイザードリイ』があるぞ」という人も中には居ますがそれはPCゲームであって当時のPCって100万円以上する高級品ですから、一般人には手が届かないわけだよ。よって一般的な日本人はいきなりCRPG=RPGになりしかも和製RPGがRPGと思うことになったんだね。

まず遠出の敵は危険でコツコツと経験値を貯めて進めていく。貯金をしながら少しずつ強い武器を買って進めていく。各地で困ってる人を助けるというRPGの原点なわけだよ。

DQ1はスーパーマリオと同様に日本人のコンピューターゲームの故郷なわけだよ。

そんな偉大なゲームにリメイクではなくカニ歩き時代のDQ1をやったということ自体が名誉なわけ。

ただ1つだけ残念なのは竜王の配下になることをバッドエンドにしないでほしかった。DQシリーズ唯一のバッドエンドなんだよね。派生作品では狂った勇者は竜王城の地下に「セカイノハンブン」と書かれた看板の家に住んでるということになって闇の勇者となるわけだが普通に人間族と魔族の融和を目指すのもそれはそれで勇者だしそのタイプの勇者もDQ10で登場するので俺は「竜王の騎士」というタイトルでの派生作品を出してほしかったなあと。

DQが無かったら「なにくそ!」と頑張って対抗したFFシリーズも無かったしDQを模倣した数々のRPG作品は無かったわけだよ。

そう、RPGの母なんだね、DQ1というのは。もう機械産業遺産に認定すればいいのに。ROMカセットだって機械でしょう?そのくらいの存在ですよ。ゲーム産業の機械遺産でしょう?DQ1って。

またDQ1を『文学』としてみればこれも画期的で主人公が一切しゃべらない物語というものを成立させたということで文学的にも画期的で近代文学の根底を覆したという意味でもDQ1は金字塔なわけ。なおぼくちんは「RPG」というものをゲームとしてはもはやとらえてはおらず「動く文学」として認識してることを2日目に書いたわけだけど何でそういう事を書いたかと言うとそれはDQ1が新しい形の文学を1980年代に成立させたからだ。

これに対しFFというのは横から戦闘画面を見るタイプなのでこれは映画でもあり文学もあるというタイプだ。

なおモンスターたちは主人公の目線の前に登場するので完璧に自分=勇者ということでRPGなわけだ。

ということであまりにも革命的な作品と言うことがこれでもかとお分かりいただけると。

でも助けた姫とともに新天地に行くというのは本当に主人公の本意なのか?実は姫ごと厄介払いされたというのが本質では?

そうでしょう?魔王を倒すほどの勇者なんて魔王に匹敵する力を持ってるということで王族にとっては脅威なわけだよ。だから開拓地に自分で行くように「お願い」と言う名の強制を強いたのでは。

DQ1は全部ひらがなですが漢字に直すと結構難しい言葉が多く決して小学生に媚びていないことが分かります。この作品はなんと512kbしかなく漢字の表記が出来なかったのです。だから幼稚に見えるようで実は大人向けの動く文学なんですね。

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さて次回作のDQ2も『ぼくちんのRPG日記』では「RPGの教科書」と付けます。なぜかと言うとDQ1は1人での戦いだからです。パーティー戦闘と言った仲間での助けあいというRPGの基本がDQ1では構築出来なかったのです。

DQ3は『文字通り伝説となったRPG』と付けようと思う。売り上げ的な意味じゃない。これだけの社会現象を起こしたRPGを日本人は以後作っていない。つまり俺たちは昭和63年のゲームをついに超えることがRPGジャンルでは出来なかったという意味にもなるんだよ。残念なことに。まあDQシリーズの最高峰は3だ、5だという「きのこ・たけのこ」論にもなるけど社会現象的には3で物語の最高峰は5なんだろうなと思ってます。

ということはもう昭和末期の時点で日本人はRPGを究極まで完成させたわけであとはスペックの変化でしかなかったという意味にもなり絶望感を覚えるわけだよ。

念のために言うけど機械産業遺産候補のDQ1を「萌え」で汚したら俺はRPGファンとして絶対に許さない。これはスーパーマリオやロックマンなどの他ジャンルの偉大なゲームでも一緒だよ?金字塔を汚す権利なんてないんだ。でも今の日本人はそれすらやりかねないので僕は恐怖してる。

ということでこの文章量を分割しようか迷ったけど1日分でどうにかまとめたよ。それではDQ2に行くか!

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