平成名文学考 第7章 『火怨 北の燿星アテルイ』

朝廷に歯向かったアテルイが蝦夷のために戦った勇者として復権がなされたきっかけの文学で後に「快速アテルイ」が運行されましたよね。それまでアテルイは鬼扱いつまり妖怪と同等だったのです。

じゃあ鬼って何よ?って事ですが土蜘蛛なら特に熊襲を鬼は特に蝦夷を指していましたよね。つまり朝廷に歯向かう奴は人間じゃなかったのです。でも攻め込んだのは大和の側ですよ。アテルイは間違いなく史実に存在した勇者なのです。

「北天の雄 阿弖流為 母禮之碑」が平安遷都1200年を記念して1994年に清水寺で作られたのは間違いなくこの作品の影響です。文学で人物の歴史的評価は変わるんだということが証明できたわけですよね。

平成12年(2000年)に吉川英治文学賞を受賞。

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