日本の世帯平均年収が30年で約-200万円という驚愕の貧困状態になった件

という話をしていきたいと思います。

内閣府が1994年と2019年の世帯所得を年代別で比較した調査結果ですので、当然コロナ前ですから今はもっと酷いのです。

※ちなみに24~34歳と55~60歳の年収が増えるはずがありません。特に55歳以上なんて早期退職のターゲットにされる年齢ですし、役職定年もあります。定年は60歳なのに年金支給額は65歳以上と言うことで約5年間の屈辱的な高齢フリーター期間も待ってます。間違いなく日本人は世帯平均年収が30年間で約-200万円落ちたのです。

それどころかバブル期というのは専業主婦が70%居ました。つまり働いてる妻は約30%ということで女性は普通好況期に専業主婦となり、不況期にパート主婦になって夫の稼ぎの減少を補うということを行います。

なので、個人所得の平均は1991年がピークで世帯平均年収は1997年がピークです。

つまり妻の稼ぎではもう補えないほど夫の稼ぎは減少したということです。

普通の国は物価も所得も30年で約3倍ですから(インフレ率は年で約3%程度)、日本だけ30年ですさまじく貧乏になってるということです。1991年の平均給与額と2022年の平均給与額が一緒なんて国は世界広しと言えども日本だけです。大卒初任給が1991年に約20万円ですが2022年になっても20万円という国は日本だけです。よその国(先進国)は大卒初任給なんてもう日本円に直して40~60万円くらいですね。

バブル期(1991年)は

夫 600万円

妻 専業主婦で0円

息子 学生バイトで50万円

なんて感じで世帯平均年収は650万円ほどです。


金融危機(1997年)の時はこんな感じです。

夫 500万円

妻 パートで100万円

息子 学生バイトで50万円

なんて感じで世帯平均年収は650万円ほどです。1997年にピークを打ったのは妻がパートに出て団塊ジュニアが大学生になって学生バイトで稼ぐようになったからにすぎません。増えたのは非正規雇用だけで正社員はボーナスカットも含めて-100万円というすさまじい不景気です。世帯平均年収額はミリの差で1997年が1991年よりも上になっただけでほぼ同額だと思ってください。


それが2014年ごろにこうなりました

夫 400万円

妻 パートで100万円

息子 学生バイトで70万円

なんて感じで世帯平均年収は570万円ほどです。

何がアベノミクスなんでしょうか。しかもこれは額面です。年金負担率は倍増してるので手取り額は大幅減少です。


コロナ禍で妻の稼ぎが半減以上(下手するとゼロ)になります。

だから、2021年にはこうなってるはずです

夫 400万円

妻 30万円(下手するとゼロ)

息子 学生バイトで20万円(下手するとゼロ)

なんて感じで世帯平均年収は450万円ほどです。

いかがですか?就職氷河期世代がずっと非正規雇用に押しやられた。しかも厚生労働省定義のフリーターとは派遣や契約社員を含みません。男は約12人に1人がフリーターなわけがありません。子供を持つのはもはや金持ちのステータスなのです。「子供」とは父親の年収600万円以上に許された贅沢品なのです。

実は子持ち世代の世帯平均年収は750万円と30年間で横ばい。そして独身者が激増、離婚者も激増という目も当てられない状況になってます。

これが2020年の場合はパート労働者の失業保険もあったのでまだどうにかなってます。でも残念なことに失業給付なんて3か月間とか6か月間なんですよ。2020年末までは乗り切ると事が出来ても2021年にはご覧のあり様だと思いますよ。

私は1994→2019年のデータを出すこと自体に悪意を感じます。そうでしょう?出すのなら2021年で出さねば。

ついこないだGDPの偽装(水増し)が発覚した国です。どうせこれも印象操作でしょう。「実はもっと酷い」みたいな。


ちなみに氷河期40代の現実はこうでしょう

夫(70代) 年金250万円

妻(70代) 年金100万円

息子(40代) フリーター 150万円

なんて感じで世帯平均年収は500万円ほどです。逆に世帯平均年収額よりも上になってしまいます。でも父親が死んだら即死ですよ。

世帯平均年収ではその個人の危機がこうやって隠されてしまいます。なんでパラサイトフリーターやってるのか。年収150万円では結婚もできず、独立すらも出来ないからです。

世帯平均年収の中央値が400万円というのも気になります。つまり、こんなご家庭も多いのでは。

夫(70代) 年金250万円

妻(70代) 年金100万円+パート50万円

息子(40代) ニート 0万円

なんて感じで世帯平均年収は400万円ほどです。「良かった、全国の世帯平均年収で真ん中になってる」なんて言ってる場合じゃない。この場合親子ともども即死じゃねえか!父親が死んだら。こういうのを「ゾンビ家庭」と言います。

高齢者の労働参加率が60代で80%、70代でも40%という異常な数字を叩き出してるのが日本です。高齢者雇用で社会に貢献とか言ってますが現実は50~40代ニートの雇用を奪ってるだけのはずです。

我々社会学徒は経済学と違って数字だけでは見ません。社会病理を見なくては話にならないからです。

日本国の65歳以上の高齢率が約30%、この高齢率は65歳以上で計算してるので60歳以上にすると40%に達します。完璧に社会的に破綻してます。

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私ね「まとめサイト」でキ〇〇〇とやられたことあるんです。このノート記事まとめられてね。ネット右翼に言いたい。ふざけんなと。これ「白書」だよ。国の白書での数字だからね。いい加減に日本が先進国と言う幻想を捨ててほしいと思います。

日本は明らかに少子化推進政策を国策で進めているとしか思えません。でなければ緊縮財政や公務員削減、民営化、派遣の事務解禁→一般解禁なんてことをしません。

バブル期にも少子化は進んでたって?そりゃそうでしょう。増えた雇用はサービス業という不安定な雇用なんですから。実態に即してない好景気をバブルと言うのですよ。もうバブル期にはかなりフリーターは居ましたよ。もう足元は崩壊し始めていたのです。で、崩壊して気が付いたけど何も手を打たなかったのです。

お願いです、もっと大人になって。

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