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中期国債ファンドという国のためにもなった商品

本当に惜しい企業を失ったもんですね。もちろん総会屋とつながった事は許されませんし損失補填したのは許されません。でも法人の山一の名の通り本当はIPOつまり新規上場を得意としこのように国債・公債・社債を得意とした証券会社でありました。なお中期国債ファンドというのは電力債などの非常に公益性の高い社債も含まれており非常に低リスク(というかほぼリスクゼロ)という非常に優れた商品でした。それでいて出し入れ自由。今のNISAのような「今だけ・金だけ・自分だけ」というゴミのような商品ではなく「世のため・未来のため・自分のため」という金融商品でした。それをもっとも得意としたのが山一だったのです。

1989年 中期国債ファンド 山一證券

この山一の商品を各中小の証券会社が扱っていました。もし今もちゃんと金利が2%ぐらい付いていたら……NISAなどよりもみんな国債や公債や電力債などを買うでしょうね。

この山一という企業が潰れたときに当時の野沢社長の事を悪く言う社員は誰も居なかったそうです。本当に人望があったのですね。そしてごくごく一部の上層部がこのような優良会社を潰したのです。本当なら中小企業同士の合併とかで新規上場を次々誕生させ生産性の悪い企業を無くさせることができたり「グリーン電力債」などで原発をゼロにすることも出来たでしょう。

CMには「会社の品格」が出ます。

貯蓄というのは単に自分のためだけにするのではなくそのお金を社会のために使ってその利益を金利として返すものです。でも残念ながらゼロ金利で長らく日本人は「貯蓄」という本当の意味すらも失ってしまいました。ちなみに0.0002%から0.02%(100倍)に上がってもそれゼロ金利と変わりませんかね。

世界の証券会社のなかでもトップ10位内に入ったこの会社が……この頂点に立った時のCMから10年も持たずに破綻した……。それを忘れないでほしいです。証券って賭博する場じゃなくて成長を促す場なんで。本来は株式だけでなく、というか国債を売る方が重要だった時代があったのです。

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