LangDicLab

language, dictionary, application software(Javascript HTML5 SVG), Japan (言語と辞書の研究所)(2020.04-) 音声辞書アプリ開発 音節と言語 広島県廿日市市 約20年間SE 現在は個人活動中

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最近の記事

日本移住への道・多様なパターン

本記事では、日本人の祖先が日本に来た道程のパターンを考えてみたい。 時期的なパターン 参考資料 (*1) クリックで拡大 ✔ 3万年前~ 1万年前 寒冷な時代に列島に来た人(旧石器人・早期縄文人) この時代に日本列島に来た人は、ほとんどが大型動物を狩猟する生活スタイルの延長上の移動により日本列島に来たと思われる。海面は現在よりかなり低いので、海を渡る距離は、短かったと思われる。 ✔ 1万年前から約5000年間 気温上昇期にあたる。黒潮に乗って日本列島に辿り着いた人

    • 読書予定・記録・メモ

      個人的な読書予定・記録・メモを公開する。 (誰かの参考になれば良い。) 出版社名順(50音 あいうえお順) ◼ : 読了 (6ヶ月以内に読了)(再読を含む) ◻ : 6ヶ月以内に読書予定  ◼ 読了分は ハッシュタグ #読了 にて X (旧 Twitter)に投稿したものと同じ 本記事は不定期更新 あIBCパブリッシング ◻ 韓国語 日本紹介事典 JAPAPEDIA(2023)   [著]IBC,, キム・ヒョンデ 明石書店 ◼ 現代インドネシアを知るための60章(2

      • 電子図書館 状況2023

        本記事では、日本国内の自治体が運営する電子図書館の状況について記載する。 現在、電子図書館の知名度は「誰でも知っている」レベルには到達していない。よって、全国的に利用者もまだ少ないと言える。 筆者(LangDicLab)は図書館関係者ではない。 よって、部外者・利用者目線でネット上の情報や利用して感じたことを記載する。 電子図書館システム2023年12月はじめごろにX (旧Twitter) にて以下のようなツイートをした。 上記を補足する。 書籍の貸し借りを管理する

        • 世界の言語は根っこの部分ですごく似ている

          この記事では世界の言語が根底で驚くほど似ている件について、その一例を記載する。 先日、次のテレビ番組で興味深いことが紹介された 2023 1109 NHKE 幸せ気分のスペイン語 #05 ガリシア語教育 番組で次のフレーズが紹介された ¿Cómo se dice "mariposa" en gallego? 「🦋(ちょうちょ)」はガリシア語で何と言いますか? ー Bolboreta. 「ボルボレータ」(と言います) ちょうちょ(🦋)を示す語ここでは、スペイン北西部で話

          百低山の山の名前

          テレビ番組 NHKG 『吉田類のにっぽん百低山』 はとても興味深い。 個人的には 山のチョイスがすごく役立つ。 それほど有名な山ではないが「地元民に愛されている山」「古くから信仰される山」が選ばれているように思う。 「山の名前」は古い日本語を知る手がかりの宝庫である。 登場した山の名前知る限りこれまで62の山が登場した。これら名前を正確に読めたら、あなたは山に詳しい人でしょう。 #01-#10 鋸山・大山・川苔山・藻岩山・岩櫃山・猫魔ヶ岳・鍋割山・再度山・龍王山・飯道山

          百低山の山の名前

          日本語の「わ」とは何か?

          日本語の1音節のうちいくつか特別な意味を持っていると思われる。たとえば、「ち」「つ」「ま」「み」「わ」などである。それらのうち「わ」について記載する。 「わ」という音はどこから来たのか?意味の源泉は主に2通りあるように思われる。 1.wa, wo (= 水・湧水・海水) のイメージ 2.ipa (岩・祝) > ifa > iwa > wa と変化(子音弱化) よって、意味として以下の機能を持つと思われる。 1. 水に関する様々の概念・語彙を作る 2. 岩から派生した祝い

          日本語の「わ」とは何か?

          和語のしくみ

          本記事は日本語の和語(倭語)について以下を記載する。 ✔ 全体を見通すための見出し(インデックス) ✔ 和語に関するメモ、その他の情報 和語の世界はとても広大かつ複雑であるため、本記事では、 ✔ 全体像を把握するための手がかりを提示する ✔ 本質に近づくために何が重要かを明確化する を狙いとしている。 基本的に、記事の前半に概要を記載し、後半に向かってより個別の話題を扱うようにする。 インデックス和語の仕組み・由来・全体像を捉えるための見出し項目を列挙する。(随時更新中

          和語のしくみ

          日本語に窮屈さを感じませんか?

          本記事では、日本語にとらわれる(囚われる)という事象について説明し、筆者なりの打開策を記載したい。 窮屈の背景例えばテレビや映画などで海外の人々の映像が目に触れた時、日本人より海外の人々のほうが「伸び伸びと自由に人生を過ごしている」ように感じることはないでしょうか? 海外の文化や言語に目を向けず、日々日本語でしか考えることしかできないということは一定のリスクを伴うと思われる。 「日本語でしか考えることができない」ことは、「日本的なやり方」や「日本的な慣習」に追従するしか

          日本語に窮屈さを感じませんか?

          日本語 カニ 🦀 の由来からヨーロッパの言語を眺める

          🦀 のことをどうして「カニ」と呼ぶのかは十分解明されていない。本記事では、日本語のカニ (蟹) の由来とそれがどのように広まったかについて記載する。 縄文時代の言語を想定するカニ (蟹)の由来を考えるには、おそらく縄文時代まで遡る必要があるだろう。縄文時代に日本列島でどのような言語が話されていたかはよく分からない。しかし、可能性としては、アイヌ語に違い言語が日本列島で広く使用されていた可能性は高い。 本記事では、縄文時代前期頃に日本列島で広くアイヌ語に近い言語が流通してい

          日本語 カニ 🦀 の由来からヨーロッパの言語を眺める

          アイヌ語を知るための素材と資料

          アイヌ語を学習する際の参考資料として役立つものをまとめます。(音声、動画、その他資料など) (※)ネットで閲覧できる資料も多く存在する。リンク切れ発生を防止するため、本記事から直接リンクは貼らない。必要に応じてGoogleなど検索サイトを利用して探していただきたい。 口承文芸に関するもの以下、ネットで参照できるアイヌ語音声の動画を抜粋 アイヌ民族文化財団  oruspe suwop (= 話・箱) (アイヌ語ポータル ➔ お話を読む・聞く ➔ オルシペスウォプ)

          アイヌ語を知るための素材と資料

          アイヌ神謡集と日本の原風景

          本記事は NHKE 100分de名著 「アイヌ神謡集」知里幸恵  第2回 (初回放送日 2022年 9月12日) の内容がとても充実していたことを受けて、放送内容の概要と各々の点に関する感想や考えられることを記載する。 (※)本記事でのアイヌ語表記は主にローマ字表記(*1)とし、カタカナ表記は補助的なものとする。 アイヌ神謡集とは「アイヌ神謡集」とは 知里幸恵 がkamuyyukar(= 神謡) をローマ字と日本語訳で記載した作品 1923年(大正12年) 郷土研究社

          アイヌ神謡集と日本の原風景

          可視化された神=はしら(柱)

          本記事は日本の神の代名詞でもあるはしら(柱)という語のイメージと由来について記す。 なぜ、日本の神ははしら(柱)と数えるのか? という問いに対して、はしら(柱) という語の発音がどのようにできたか? を想定できていなければ、まともに答えることができない。 本記事では、今まで誰もうまく説明できていない以下の点をできるだけ合理的に説明することを目指す。 ✔ なぜ、日本の神ははしら(柱)と数えるのか? ✔ はしら(柱) という語の発音はどのようにできたか? はしら(柱)の起源

          可視化された神=はしら(柱)

          言語進化について

          言語進化は結果的に「音韻の変化と音韻パターンの増加」によって観測できると考える。音韻パターンの増加は「意味の分節化・細分化」と連動して進行すると思われる。本記事中の「言語進化」とは「音韻パターンの増加」とほぼ同等である。 また、本記事はLangDicLab の言語関連のnote記事を俯瞰するような観点で記載する。個別詳細については他記事も参照いただきたい。 音韻変化を促す要因音韻(発音)が変化する事象は、主として、 ✔ 生活様式・文化様式の変化(= 人的要因・内的要因)

          言語進化について

          日本語 やま(山) の語層と由来

          本記事では日本語の やま(山)と関連する語について、その歴史的な経緯や由来について記す。 語層とは、「特定の意味・概念(イメージ)を指す音節の歴史的変化を層(Layer)として捉えて視覚的に示すもの」であり、主として関連図や地図のような図で表現するものとする。 語層(Word Layer) この図では3層構造を白点線で示し、下から1層、2層、3層とする。 図中の言語名称は以下を示す。   JMC : 縄文共通語   Uralic : ウラル語族    OJP : Old

          日本語 やま(山) の語層と由来

          日本語の基層音節を探る

          本記事では、日本語の基層に存在すると思われる語(主に単音節)を抽出し、現在の日本語とどのように関連しているのかに注目する。 縄文時代に存在したと想定する単音節は、以下のような音節が想定可能だと考える。 pas,wak,wat,wad,nup,… なお、上記の音節は、ほとんどが4万年前~3万年前のユーラシア大陸の広い範囲で、ある程度共有されたイメージと紐づくと想定している。 今回はその中でも日本語を形成する過程で重要な素材として働いたと思われる*nup/nop(ヌプ また

          日本語の基層音節を探る

          アイヌ語の発音に関するメモ

          アイヌ語の発音に関する覚書を記す。 本記事のアイヌ語の発音は『国立アイヌ民族博物館アイヌ語アーカイブ 辞典』で聴くことができる沙流方言を参照している。 単語のアクセントの傾向単語のイントネーション、アクセントは日本語と似ていると感じる。 例) cise (家) 単独の場合、後ろの "se"が強い。 しかし、korcise(フキの葉の家)のように前に名詞や形容詞が付く場合は、前半の"ko"が強く発音され、最後の"se"は弱く発音される。 合成語の発音の傾向以下の2音節語

          アイヌ語の発音に関するメモ