「#採用やめよう」 に込めた、ランサーズと私の逆転の発想と覚悟

はじめまして。ランサーズ株式会社で執行役員CFOコーポレート部長を務めている小沼志緒です。

本日、6月1日付の日経済新聞の朝刊に「#採用やめよう」のメッセージとともにランサーズの全面広告をあえて上下逆さにして掲載しました。正社員という働き方や日本社会を否定している訳ではなく、「個人が時間にも場所にもとらわれずに働ける現代に、正社員として働くことだけが選択肢であるべきではない」という、逆転の発想で世の中を変えるという覚悟を伝えたかったのです。

世の中の常識をガラッと変えるために本気の覚悟で臨む。このスタンスは、私自身の人生や仕事に対する向き合い方とも重なります。普段はSNSなどもほとんど使わない私ですが、これを機会に、自分自身の覚悟についてあえて書いてみたいと思います。

「日本を代表する女性CFOになり、世の中の女性の新たな道を切り拓くパイオニアになる」

これが、私自身が高校生の頃から掲げている、パーソナルミッションです。このパーソナルミッションを実現するために、私はいまランサーズで働いています。

私は、二卵性双生児の姉として産まれ、中学・高校と女子校に通い、大学では体育会の女子ラクロス部に所属する等、女性に囲まれて育ちました。その中で、多くの、優秀だけれども謙虚で控えめな女性たちを沢山見てきました。自分もそういうタイプの一人で、先生に頼まれたら学級委員長などをやりつつも、人前で目立つのは嫌いだったし、大勢の前で話すのは未だに緊張する程、小心者です。ただ、中高で所属していたバスケ部の仲間が大学受験勉強を理由に部活を途中でやめていく姿とか、大学で所属していた女子ラクロス部の仲間が就職準備を理由にやめていく姿を見ていて、「折角ここまで練習してきたのに途中でやめるなんて勿体ない。他にやりたいことがあれば全部両立できる方法を考えて、日々それをやりきるために努力すれば、両立できるはず(何故なら優秀だから)」と感じ、それを伝えきれない自分の力のなさに忸怩たる思いを抱いていました。

自分が口下手だと分かっているからこそ、結果を背中で見せるしかない、と思い、大学受験や就職活動を部活動と両立させて必死でやり遂げ、結果的に希望する大学に入学し、希望する企業に就職することができました。そして、その背中をみた後輩たちの一部が両立する選択肢を取ってくれました。その経験を経て、優秀だけれども謙虚で控えめな女性たちを勇気づけるためには、誰もが納得するような結果を出すしかない、しかも、これまで誰も実現してこなかったような結果を実現するパイオニアになることが自分のライフミッションだと想うようになりました。

CFOになりたいと思ったのは大学で商学部に入って企業価値分析を選択したという偶然からでしたが、日本にはCFOが少ない、ということ、それが女性なら猶更少ない、という事実を知って、パイオニアの一翼は決まりました。もう一翼は自分の人生を充実させるということ。つまり、家庭において妻という役割を担い、幸運にも子供に恵まれたため、母という責任も負うということを諦めずに追求し、家族の幸せにもコミットすることを決めました。

高い目標を掲げると今までなかったような勇気が湧いてきますし、周りの人も沢山応援してくれます。もちろん山あり谷ありで体力的にもきついことも多いですが、最大限の努力をしながら両立を諦めないこと、それを最大限サポートしてくれる家族に対する圧倒的な感謝を日々忘れないこと、そして、毎日が勝負だという覚悟をもって生きています。

きっと私の生き方や考え方を否定する人もいると思います。でも、パイオニアになって世の中を変えるためには、そうした声に屈する訳にはいきません。優秀な女性たちの道を切り拓きたいという私の想いは、どんな批判を受けても忘れ去ることのできない私自身の心からの願いだからです。

ランサーズも私も、逆転の発想と覚悟を持って、これからも世の中を変えるべく努力し続けていきたいと思います。

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