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フラメンコのーと💃 〜ブレリアBulería④:合図〜 (2024年6月28日)


前回は

ブレリアの構成

についてのお話で


もっともオーソドックスなパターンとして

 1. サリーダ(出てくる)
 2. ジャマーダ(歌を呼ぶ)
 3. レトラ(歌)
 4. ジャマーダ(引っ込むための歌を呼ぶ)
 5. フィナル(引っ込む)


を紹介しましたね

それぞれの詳しい解説は

前回の記事を見てもらうとして🙂


今回は

バックのミュージシャンたちに

合図として何をしているか

を解説します


1. サリーダ(出てくる)は

音に乗って出て来れば良いので

特に合図はありません


そして踊り始める為に

「カンテさん歌ってー」という

2. ジャマーダを行います(↓こんな感じ)


出て来た踊り手が

このタイミングで

こんな感じのちょっと派手目のことをやったら

カンテさんが歌い始めます



そして3.のレトラ(歌)の間は

マルカールやら何やら踊っています


ちなみにレトラの2行目に入れる

ピリッとさせる足技レマーテというのは

こんな感じのものです



4のジャマーダについては

「もう終わるよ〜」という

引っ込むための歌を歌ってもらう合図です(↓こんな感じ)


そして

舞台の端っこに寄って

引っ込んでいきます



ここで専門的なことを言うと

ジャマーダでも

コンパスの始まりと12始まり(↓参照)で

微妙に違いがあるんです


12始まりはレマーテと呼んだ方が

しっくり来るのかもしれないけど


”ジャマーダ”は

スペイン語のllamar(呼ぶ)が名詞化しているもので

「歌って!」と呼んでるので


ここではジャマーダで統一しておきます🙂



さてここでフラメンコの羅針盤

コンパスの登場です😎


<ブレリアのコンパス>--------------------------------------
1 2  4 5 6 7 8 9 10 11 12
◯ ◯ ● ◯ ◯ ◯ ● ● ◯ ● ◯ ●

◯:弱い音  ●:強い音


ブレリアは

 と 10 と 12

が強いというのはにお話しましたが


実はフラメンコ人にとっては

12 1 2  4 5 6 7 8 9 10 11
● ◯ ◯ ● ◯ ◯ ◯ ● ● ◯ ● ◯ 

この並びの方がしっくりきます


12の強い音から始まり

10の強い音でフレーズが締まり

11が字余りみたいな

そんな音節でみんな動いています


なので

上で書いた1始まりのジャマーダは

12をお休み拍にして

1から動くことになって


周囲の人が「ん?」となるので

「これから違うことやるよ〜」

という一つの合図になります


何せ

阿吽の呼吸で進行するフラメンコ


実はこういう細かい技術が

あちこちに散りばめられているんです



スペインの子供たちは

こういう阿吽の御作法を

小さい頃のお遊びブレリアから

学んでいくんですね🙂


さて次回はいよいよ

「ブレリアを踊ってみよう」

です
(映像編集が間に合えば😅・・)

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