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【あまやかな足音|クラウドファンディング】

らまのだの新作「あまやかな足音」は、2020年3月、本当だったら劇作家南出謙吾の故郷石川で、公演をする予定だった公演(今も続く新型コロナの為上演を断念せざるを得なくなった)の延期公演として、上演の準備をしてきた作品でした。

演劇界だけじゃなく、世界中が大きな不安とストレスにつつまれ先が見えなくなりました。私と南出もそうでした。圧倒的な現実が目の前に立ちはだかっているのに、演劇で何を語れるんだろう。どんなお話もチープに思えて演劇なんてできない…そんな風にすら思っていたこともありました。

そんな状況でも、お互いに衝動はあったのだと思います。今何を思うのか、どんな作品を作りたいのか、気がつけばそんな話をしていて、そして、こんなリスクのある中で、それでも公演をするのなら、今、私たちが心から、表現したいことを精一杯作品に詰めようと、そんな思いで、二人で大切に紡いできたのが「あまやかな足音」でした。

そして、らまのだにとって、二つの初めて挑戦をしました。

一つは、一人芝居の創作。もう一つは、地方公演。それも、南出の故郷・石川。関東で生まれ育った私にとって北陸の地は、なにもかもが魅力的で、刺激に満ちていて、この土地と繋がれることがとてもとても嬉しかった。このご縁を、一度きりの上演で終わってしまうようなものではなく、末永く続く関係を築けたらいいなと、できる限り時間をかけて、初夏から金沢と東京を行き来しながら、創作を続けてきました。

こんな私たちの挑戦の成果を、最後は劇場で、お世話になった金沢の皆さんに、そして、3年ぶりの東京のお客様に、一緒に立ち会って観ていただきたかった。

残念ながら、金沢公演はプレビュー公演以外は、代役、上演形態を変えての上演となり、東京公演は上演することすら叶いませんでした。様々な思いを込めて大切に積み上げてきた作品はいとも簡単に消え去りました。残念で、悔しくて、そして打つ手もないまま、無情に時が流れ、情けないと思いました。申し訳ないと思います。

それでも、思い返すと、この半年間、多くの人に支えていただき、応援してもらい、培ったものが私たちの中にたくさんありました。これをこの先、未来、これからも創作を続けるとこで恩返しをしていきたいと思っています。

幻のように消えてしまったらまのだの新作「あまやかな足音」を幻で終わらせないために、

今回の経験を糧に、歩み続けるために、どうかご支援をいただきたいのです。

綺麗な言葉を並べましたが、今回の活動にかかった経費を回収できずに困っています。

どうか、プロジェクトへのご支援をいただけたら嬉しいです。

                            2022.12.25
                       らまのだ主宰 森田あや


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