道重の卒コンでの挨拶の話 その2
前回に引き続き道重の話。
(前回分は道重のコンサートでの挨拶の話)
2014年11月26日。
書きたいことが無限にありすぎて本題に入れなさそうなので、卒業挨拶以外の部分はURL貼って省略させていただきます。
▼Billboard様による卒コンレポート
モーニング娘。道重さゆみ 4329daysの最後に壮絶なる愛示す“永遠の愛の形
▼道重伝説
ネットで話題の【道重さゆみ伝説】を見たら、もう嫌いとか言えなくなる
というわけで、卒コンの挨拶の話を。
道重は会場の空気を引きつけるのが上手い人だけど、卒コン挨拶はそれが際立った8分半でした。
URL続きで申し訳ないのですが、まずは挨拶の全文を。
【コメント全文】道重さゆみ、「さゆみのファンの人たちが、ほかの誰でもない、みんなでよかった。」 動画もYouTubeに落ちてるんですが、せっかくなので円盤買ってください。
さて、スピーチトレーナーの方も絶賛したという道重の挨拶について、私が気づいたテクニックを挙げてみます。
・手紙を持たず、マイク一本でファンと向き合った
・想定する聞き手が完全に「ファン」に絞られていた
・ゆっくり話しながら視線を全方向に動かし、会場の一人ひとりに語りかけていた
・「ここまでの娘。への想い」「ファンへの感謝」「後輩達への想い」という三部で構成されていた
・不遇の時代や失敗談を上手く取り入れていた
・単調にならないよう、途中で笑いを取った
・響いてほしい言葉の前に間をとって話していた
・ところどころファンの反応を待ってから話を進めていた
多分他にも色々あるんだろうな…
とは思うものの、すごすぎて震えた部分を2つピックアップしてご紹介します。
まずはファンについて言及し始める部分。
そんな私を、ファンのみなさんが大きな愛で支えてくれましたね。そんなさゆみのファンの人たちは……変な人が多いです。うふふふふ。
これ!!!
可愛いのはそりゃもちろんなんですが、褒めた後にけなすところ最高に引き込まれる。アイドルって基本的に自分のオタクをけなさない(当たり前)から尚更…!
けなす表現もマイルドだから全然不快じゃないし、タイミングも「あー俺たちの愛情さゆに届いてたんだな」って思ったところだから丁度いいんですよね。
しかもこの後、さゆオタを変な人だと思う理由を3つ(歌やダンスが上手いメンバーが他にいる/自分より魅力的な芸能人はいっぱいいる/大して何もできないのの口だけは一人前、なのに自分を応援している)挙げて説得力を出すところまで完璧。伊達に毒舌キャラやってないな…なんて思いました。
余談ですが、最後に「変な人たち、サンキュー」で話をまとめるところもチャーミングで素敵です。さすがアイドル。
もうひとつは、後輩への恩返しの部分。
「後輩たちに見せたい景色がある」って、今までいろんなインタビューやテレビでも言ってきたんですけど、
私は、この景色を見せてあげたかったんです──。
キャパ12000人の横浜アリーナが即完売して、道重カラーのピンク色に染まる景色。そのセンターでひとりスポットライトを浴びる道重。
道重加入当初、モー娘。最盛期を思わせるような、熱いコンサート。
改行部分の溜めがすごく長く感じたのと、彼女の言う「この景色」の意味が深すぎて、感情が一気に湧き上がってきた瞬間でした。
入ってから長らく不遇だった道重が、それでもコツコツと地道にストイックにアイドルとしての力を磨いて、その果てに得た12000のピンクのペンライトを後輩に見せたかったのだとしたら。
単に「大きなハコを埋めたい」以上の、「一生懸命努力していれば、ファンはついてきてくれるんだよ」というメッセージでもあるんじゃないかと思いました。
約12年も同じグループでやってきたんだから卒業挨拶で話したいことがたくさんあるのは当然といえば当然なんですが、アイドルによくある全方位感謝系じゃなく、情熱もプライドも感じさせるスピーチだったのが最高でした。
そして、話したいことが山ほどあるだろうに、とてもまとまっていて聴きやすいストーリーに落とし込まれていたのも、この挨拶が絶賛される所以なのだと思います。
最後にひとつだけ。
道重さゆみさん、30歳になってもアイドルでいてくれてありがとうございます。
道重さゆみ パーソナルブック 『SAYU~LOVE30~』、発売中。
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