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現実逃避の為本を読み続けるねこ。 主にミステリ、少女趣味な小説を紹介しますが、デザイン、ビジネスの本もよく読みます。 書評ブログもやってます▼▼ https://planet-form.com/ noteはおすすめしたい本、ブログは読んだ本全ての書評です。

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【書評】『コンビニ人間』-"普通"とは何か

村田沙耶香・著 -------------------- 『コンビニ人間』とはどのような人間なのか、 書店でタイトルに目が留まり、すぐに手に取った。 ◆書評 主人公である古倉恵子は…

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5か月前
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【書評】『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』-生き抜けば大人になれたのに

桜庭一樹・著 -------------------- 『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』は、一生大切にし続ける本の1つだ。 この本と出会えたことが嬉しい。 ◆書評 物語冒頭で描かれ…

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4か月前
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【書評】『舟を編む』-辞書とは、言葉の海を渡る舟だ

三浦しをん・著 -------------------- 『舟を編む』は、中学か高校の頃に親に手渡され読んだ思い出がある。 そしてその先の現代まで、ずっと心に残っている本の一つだ。…

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5か月前
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【書評】『コンビニ人間』-"普通"とは何か

【書評】『コンビニ人間』-"普通"とは何か

村田沙耶香・著

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『コンビニ人間』とはどのような人間なのか、
書店でタイトルに目が留まり、すぐに手に取った。

◆書評

主人公である古倉恵子は、幼少期から他人とズレた子供だった。

自分の意志で判断した言動は間違いだと指摘され、
人のためにと思った行動は相手を困惑させる。

どうしたらそれが”治る”のか見当もつかないまま、成長してしまった。

そんな時

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【書評】『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』-生き抜けば大人になれたのに

【書評】『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』-生き抜けば大人になれたのに

桜庭一樹・著

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『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』は、一生大切にし続ける本の1つだ。

この本と出会えたことが嬉しい。

◆書評

物語冒頭で描かれる、少女のバラバラ遺体。

その残酷な事件に向かって、一筋に物語は進んでいく。

主要登場人物は2人。

2人の主人公は、貧困、虐待と、この世界を生きるには到底厳しい境遇をもつ。

しかし彼らは、そんな不幸な現

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【書評】『舟を編む』-辞書とは、言葉の海を渡る舟だ

【書評】『舟を編む』-辞書とは、言葉の海を渡る舟だ

三浦しをん・著

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『舟を編む』は、中学か高校の頃に親に手渡され読んだ思い出がある。

そしてその先の現代まで、ずっと心に残っている本の一つだ。

「読んでよかった」

そう思わせてくれる作品だ。

◆書評

「辞書は、言葉の海を渡る舟だ」

膨大な量の言葉の数々を大海原と例え、

言葉を選び取る為の“道しるべ”を舟で例える。

人は、思いを誰かに届けるた

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