見出し画像

神は信者の霊的成長のために、タバコさえも与える

トライー・ブリンダーヴァンでのスワミ、バガヴァン・リュリ・サティヤ・サイババの臨席のもとで、SSSIHL(スワミの高度教育機関)のブリンダーヴァン・キャンパスの校長であるサンジャイ・サハニによって語られた驚愕すべき体験談です。この数年後、プラシャンティ・ニラヤムで、今度は別の講師であるルチール・デサイがこの出来事を語りました。

〈ベンガルールのブリンダーヴァンで、ディバイン・プレゼンス(神聖な神の臨席)の中で話すサンジャイ・サハニ〉


『プリトヴィラジ氏は、インドのオリッサ州出身の弁護士で、順調にキャリアを重ね、やがてインドの最高裁判所でも活躍するようになりました。その充実ぶりは、神であり師であるバガヴァン シュリ サティヤ サイ ババへの信愛と、プッタパルティのプラシャンティ ニラヤムでの毎年の礼拝からもたらされたものです。彼は、セヴァダル(シュリ・サティア・サイ・セヴァ・オーガニゼーションの奉仕団)の一員として最高の平和の住処(プラシャンティ・ニラヤムの訳語)を訪れた際に、彼の人生で最も素晴らしくスリリングな物語に直面することになったのです。

1989年のことです。いつものように、プリトヴィラジはプラシャンティ・ニラヤムのアシュラムの南インドの食堂で奉仕活動をしていました。彼は、白いシャツと白いズボンを着た男に親しげに声をかけられました。
「サイラム!旦那様、覚えてますか?」
スワミの話を引き出すために見知らぬ人とお茶を飲むことは、プリトヴィラジにとって何も新しいことではなかったので、この顔を思い出すことができませんでした。
「私はモハムマドです。覚えていますか?タバコのこと...。」 一瞬にして、彼は全てを思い出しました。記憶をたどりながら、モハムマドのこと、彼の驚くべき人生のこと、すべてが彼の脳裏に浮かんだのです。

〈舞台となったプラサンチ・ニラヤムのゴープラム門〉

時は5年ほど前、1984年のことです。アシュラムの規則を破ったモハムマドの事件です。 そのときも、プリトヴィラジは同じ場所でセヴァをしていました。 南インドの食堂で昼食をとり、出口を出たところで、ゴープラム門と呼ばれるアシュラムの北側の門で騒ぎを聞きました。彼はセヴァ・ダルのコーディネーター(奉仕団の世話人)の一人だったので、何事かと思いその場に駆けつけました。しかし、彼はその光景を目の当たりにしてショックを受けました。

イスラム教徒の紳士がタバコをくわえていたのです。もう片方の手で、セバダルのボランティアがタバコを取り上げようとしているのを防いでいるのです。プラシャンティ・ニラヤムのことを少しでも知っている人なら、喫煙、飲酒、肉食が厳禁であることはご存じでしょう。しかし、議論やケンカも同様に厳禁です。プリトヴィラジは、その男に愛情を込めてやさしく語りかけ、アシュラムの門から連れ出し事情をききました。
「この場所の唯一のボスは、あの巻き毛の人(サティヤ・サイババ)なんだ。スワミは私にこのタバコをくれたのに、なぜあなた方は私を理解してくれないのでしょうか?」 男は押し出されるようにして抗議しました。

〈プラシャンティ・ニラヤムだけでなく、全宇宙の責任者である「カーリーモップ(巻き髪)」〉

プリトヴィラジが言うように、このムスリンがアシュラムの外で好きなだけタバコを吸うことができました。プリトヴィラジは、彼がアシュラムの敷地内ではタバコを吸わないことを確認していました。しかし、そのイスラム教徒の男が、自分の主であるスワミに言及したことで、彼はその男の話に好奇心を刺激され、興味を持ちました。
「お茶を一緒に飲みませんか?」 プリヴィラジは、もう少し彼と一緒にいたいと思いました。そのムスリンの男の名はモハムマド、彼はこの提案に同意しました。二人はすぐに熱いお茶を飲みました。あんなに荒くれ者だった人が、今日は真面目な服装で、こんなにも優しく迎えてくれるなんて......。プリトヴィラジのノスタルジアの旅は続きます。

プリトヴィラジは尋ねました。
「スワミは本当にあなたにタバコをくれたのですか?信じられないんだけど...。」
「いや、一本だけじゃなくて、3本もくれたんだ。何と言えばいいのでしょう。タバコが一番信じがたいでしょう。私も呆然としています。時間はありますか?」
プリトヴィラジは「はい!」と答え、モハムマドに完全に耳を貸すことにしました。そして、話を始めました。
「私はカリカット(現在のコジコード)出身で、人生で最も素晴らしい瞬間は、ボンベイに麻薬を密輸する仕事を知らず知らずのうちに引き受けた時です。」 モハムマドはプリトヴィラジの顔を見ながら言いました。
「それは何気ないことだったんです。3人の男が近づいてきて、もし私がボンベイに荷物を運ぶ用意があるなら、その場で5万ルピーを支払うと言ったんです。そして、ボンベイで配達が終わったら、また5万ルピーを払うと約束したんです。モーターボートも持っていない私にとって、これは驚くべきことでした。カリカットからボンベイまで漕いで行くのは大変なことですが、既に5万ルピーの金があるのです。さらにお金になるしね。それで彼らの要求に同意したんです。さらに彼らは何人かで手伝ってあげると言ったんですが、それは断ったんです。
"Aapan Akele Kaam Karta Hain; Kisika Madad Nahi Leta."(私は1人で働き、他人の助けは借りない、と言って断ったんです。) 」

モハムマドは、ボンベイへの大旅行のためにボートに荷物を積み込み、準備をしました。彼は、渡された小包の中身が知りたくてたまらなくなったのです。彼は、その中の1つを切り開いて、中身が違法薬物であることに気がついたのです。しかし、お金の誘惑に負けて、彼は旅を終え、残りのお金を早く稼ぐことにしました。(1980年代、5万ルピーは、モハムマドのような普通の人間にとっては、本当に大金でした!)そのために、準備に時間がかかりました。これは、3人の「師匠」からのアドバイスに基づくものだったのです。彼はまず、船の中に砂を敷き詰め、その上に100個ほどのハシシの包みを置いて置きました。その上に、さらに砂を敷き詰め、薬物を覆いました。そして、クッションの役割を果たすココナッツの葉を敷き詰めました。さらに砂を敷き詰め、最後にココナッツを敷き詰めました。このココナッツの中には、爆弾が仕掛けられているものもあり、沿岸警備隊と険悪になったときに使えるようになっていました。もちろん、海上の食料も用意しました。一通りのことが終わったので、モハムマドは船に乗り込み、アッラーに祈りを捧げながら、出発しました。その時、アッラーが実際に彼に応え、彼の魂を救おうと決心したとは、彼は知る由もなかったのです。

モハムマドの船旅は順調で、数日後、全力で漕ぎながら、ゴアの海岸線に到着しました。ゴアはボンベイを首都とするマハラシュトラ州の小さな隣国だからです。それからが大変でした。ボートから少し離れた海岸線に、沿岸警備隊が数隻のパトロールボートを集結させているのに、彼は気づきました。捜索隊が上陸するのは、もう時間の問題です。モハムマドは、唯一の逃げ道であるココナツを選ぼうと急ぎました。その時、もう1隻の大きな船(モーターボート)が雷鳴を上げ、モハムマドは彼の人生で最も奇妙な光景を目にしました。船尾に背の高いファキア(僧侶)が立っていて、手招きしていたのです。モーターボートが彼のボートに近づくと、ファキアが言いました。 「あなたのボートの中に何があるのか知っていますよ。」
その声は穏やかでしたが、しっかりしていました。モハムマドの心を和ませ、集まってくるパトロールから一瞬でも遠ざける何かが彼にはあったのです。
「ボンベイにいるあなたの上司が全員、牢屋に入っていることを知っていますか?彼らはあなたを助けることはできないし、あなたはボンベイに到着しても何も得ることはできないでしょう!」
モハムマドは直感的に、この人物は絶対に警察とは何の関係もないと思いました。モハムマドはただ彼の言うことを聞き続け、彼の次の発言は実際にモハムマドを唖然とさせました。

「あなたは自分の持っているもので子供を殺している。だからあなたには自分の子供がいないのです。」

モハムマドは殻に閉じこもりました。この背の高い見知らぬ男が、どうしてそんなことを知っているのだろう?しかし、彼は質問でファキアに答えました。
「どうしたら私を救えるのか、教えてください。」
「そんな時間はない。私の船に乗りなさい。私はあなたの船に乗ります。すべてうまくいく、信じてなさい。」

ファキアはボートの船尾に立っていて、かなり厳しい表情をしていました。
人生には、一瞬で決断しなければならない瞬間があります。その決断が正しかったかどうかは、その後の人生の展開に現れてきます。モハムマドの決断は、純粋に直感で行ったもので、見知らぬ男のボートに飛び込み、大事な荷物を預かることを許可することでした。やがて海上保安庁が両船を取り囲みました。 モハムマドは、自分の船で起きているすべての出来事を、かなり深刻に見ていた。突然、ファキアがとんでもないことをしでかしたのです。

パトロール隊の数人が、襲撃警戒のためボートに入りました。ファキアはジャーラ(肩掛けバッグ)から生のマンゴーを取り出し、空中からナイフを取り出し、何枚もスライスした。そして、ココナッツと砂の層を掘り起こし、猛毒のハシシの包みを取り出した。それをナイフで破り、白い粉を取り出し、マンゴーの輪切りに塗ったのです。
「生のマンゴーに塩を振って食べませんか?マンゴーはケーララ州から特別に持ってきたんです。召し上がって。おいしいですよ。」
白い粉は塩でした。アラビア海が広がるボンベイに、なぜ塩を運んだのだろう。明らかに塩の入った "おとり "を入れている。そこで、パトロール隊員たちは、船に積んである塩の包みを1つ1つ調べ始めた。しかし、ファキアは、そんな彼らの困惑を微笑ましく見ているばかりでした。遠巻きに見ていたモハムマドは、パトロール隊員の誰よりも戸惑っていました。彼は、ハシシの梱包と積み込みを個人的に監督していたのです。彼は、沿岸警備隊の人たちがファキアと活発に会話した後、去っていくのを見ることができました。やがて、彼らはいなくなりました。

取りこぼしのないように、モハムマドは自分のボートに戻りました。僧侶の男は薬を塩に変えていたのです。最後の頼みの綱として、塩を貴重な荷物に戻してもらうこともできるかもしれない。それよりも、彼と何か長い取引をすることができれば、素晴らしいことではないだろうかと、ムハムマドは考えたのです 。
「私はあなたとビジネスをしたいです。私が全部やってあげるから、あなたは力を発揮してください。我々は大きな利益を得るでしょう。利益は半分ずつにしましょう、どうですか?」
ところがファキアはこう答えました。
「私はこの種のビジネスはしません。私のは心のビジネスです。その覚悟はありますか?」 モハムマドは愕然と考え始めました。
「この人は臓器を密輸しているのか!」と。 それははるかに危険な商売ですが、ファキアの持つ魔法のような能力があれば、どんな商売も成功するはずです。
「どんなビジネスにも対応できます。どうやるか教えてください。」彼は声に出して言いました。
「とても簡単なことです。あなたは私にあなたの心を与え、私はあなたに私の心を与えるでしょう。」と見知らぬ人は言いました。
「でも、それ(お互いに心臓の臓器移植)なら私たち二人とも死なないのでしょうか?」
"ハハハハ "と、ファキアは声を上げて笑いました。
「それはあなたの考えているようなことではありません。あなたは誰かを愛することによって、神を愛することによって、心を捧げるのです。その覚悟はありますか?」
その質問にモハムマドは沈黙しました。このファキアは、人生におけるある種の難解な英知も持っているようでした。


「さあ、私の言うことを聞きなさい...。」
モハムマドは舌打ちをしながらも、耳を傾けていました。見知らぬ僧侶の男はすべての荷物をアラビアの海に投棄し始め、それらは広大な海の中で溶解し始めました。
「今すぐ家に帰りなさい。ボンベイには誰もいない。私の船を持って、漁師になりなさい。こんな生活をしてはいけません。」
モハムマドは、この幸運を信じることができませんでした。前金の5万ルピーとは別に、新品の大型モーターボートも贈られたのです。そして、その恩人はもうすぐ船を漕ぎ出そうとしていました。
「待ってください、住所を教えてください。」
ファキアは一枚の紙をモハムマドに渡しました。それは、ボンベイにある「コングレスビル」の住所が書かれた訪問カードでした。そして、彼はあっという間に帰ってしまいました。どうしてあんなに速く船を漕ぐことができるのだろう。モハムマドには分かりませんでした。でも、この老人には分からないことがたくさんありました。彼は新しく手に入れたモーターボートに乗り込み、家路につく長い旅が始まりました。

その後の3ヵ月間、モハムマドはアラビアの海にいる恩人のことをしばしば考え続けていました。モハムマドは新しいモーターボートで魚を獲って、そこそこの暮らしができるようになったのですが、彼の内面はすっかり荒んでしまいまし。そのため、以前にも増してタバコを吸うようになり、俗世間からの脱出を図りました。しかし、何をやっても妙な不満が残る。しかし、何をやっても妙な不満がつのり、ファキアという友人を思い出すと、どうしても会いたくなるのです。そこで、もう一度ボンベイに行き、彼に会ってみることにしました。以前、ファキアが示した住所から、モハムマドはボンベイにある寺院にたどり着きます。

[注:その友人が示した建物は、ギルガウムのヴィサルバイ・パテル通りのコングレスハウス近くにあるシュリ・サイ・ダーム・マンディールというシルディ・サイババの寺院でした。あるクリスチャンの女性、ヴァレンティーネ夫人がその家をRs.50,000/-で、サイ・ダームの管理委員会に売りました。その後、この家はさらに2万ルピーで寺院として改築され、1960年のGudi Padwaの日に、当時のマハラシュトラ州首相 シュリ・イェシュワントラオ・チャーヴァンによって落成式が執り行われました。座っているシルディ・ババの像は、シュリ・バラジ・ワサント・タリムが彫ったものです。]

<シルディ・サイババの寺院の祭壇>

しかし、家も見つからず、彼はファキアの居場所を聞きに行きました。彼は、ファキアに名前を聞かなかったことを後悔していました。そのため、探すのが大変でした。そして、ある人の指示で寺院に入ることができました。(モハムマドがその驚くべき話をした語り手であり証人であるヴェンカテッシュ・プリトヴィラジ氏は、後年このシルディ・ババ寺院を個人的に訪れています)モハムマドは生まれてこの方、一度も寺院に入ったことがありませんでした。しかし、今日、彼がそうすることを止めるものは何もないでしょう。不思議なことに、ムスリムが寺院に入るのを見ても、誰も驚いていないようでした。まるでそれが普通であるかのように!中に入っていくと、モハムマドは大変な衝撃を受けました。彼は膝をつき、抑えきれずに泣き出しました。

<ファキア(僧侶)の姿をしたシルディ・サイババ>

モハムマドはこのように寺院に降り立ち、大切な友人は「有名人」であり、死んだのだと結論づけたのです。親切な紳士がモハムマドのところに歩いてきて、彼を慰めました。紳士は、どうしたのかとモハムマドに尋ねると、 「Yeh Admi Apan Ka Dost Hain(この人は私の友達です).数ヶ月前、私が海、正確にはアラビア海にいたとき、このファキアという友人に会いました。今日、私はもう二度と彼に会うことができないことに気づきました...。いつからこうなったんでしょうか。」
この時、慰める紳士の目には涙が浮かんでいました。1984年のことですが、モハムマドはシルディ・ババが1918年に肉体を離れたことを知らないようでした。

「あなたは本当に恵まれています。あなたの言う "友人 "とは、私達のサイババ、私達の神のことです。ババはシルディに住んでいて、1918年に肉体を捨てました。だから、もしあなたが数ヶ月前にババを見たのなら、もう一度彼に会える可能性は十分にあると断言したいのです。」

紳士がそう言うと、モハムマドの目は驚きで大きくなりました。彼はシルディ・ババとその素晴らしいリーラ(神聖遊戯)についてもっともっと知りたいと思うようになりました。彼は、何年も前に自分を救ってくれたファキアが、平凡な生活から自分を救い、人生の意味を見出す手助けをする可能性があることに気づきました。涙を拭きながら、彼はババの偶像に近づき、祈りの中に立ちました。祈りが終わると、彼は寺院を出て、船に乗り、ケーララ州へと帰っていきました。

オーナムはケーララ州の特別なお祭りで、人々はその3日間のお祭りの間に王と神が訪れると信じています。バガヴァン・シュリ・サティヤ・サイババの信者にとっては、毎年プッタパルティに巡礼する時期であり、神の国ケーララから神の故郷プラシャンティ・ニラヤムへと旅する時期なのです。モハムマドが道路で行列を見つけたのは、オーナム祭の2週間ほど前のことでした。

<シルディ・サイババとサティヤ・サイババの等身大の御写真の中央に立つサティヤ・サイババ>

モハムマドのファキアの友人であるシルディ・サイババが輿に乗ってパレードしている写真を見たのです。さらに、シルディ・ババの写真の隣にもう一枚の写真も見ました。その写真に写っている男は、カールした太い髪をしていて、シルディ・ババの白いローブとは違うサフラン色のローブを着ていました。好奇心旺盛な彼は、行列の方に移動し、誰かに尋ねました。
「Yeh Chotu Kaun Hain? (この小さな男は誰ですか?)」
その後、啓示があり、モハムマドは、スワミ、シュリ サティヤ サイババが、「サイババ シリーズ」の化身の第2部であると考えられていることについて教えられました。また、二人のサイババの一体性にも多くの重点が置かれました。モハムマドは間違いなく魅了され、いろいろと問い合わせをするようになりました。その努力の結果、彼はプッタパルティへのオーナム巡礼に参加するバスの一席を確保することになったのです。このとき、彼はアーシュラムの規則について教えを受けました。その時、彼はサティヤ サイとシルディ サイがあまりにも違って見えることに気づきました。プッタパルティでは、喫煙と肉食が厳しく禁じられていました。チェーンスモーカーであるモハムマドは、どうやって管理したらいいのだろうと思いました。彼は、タバコを全部捨てざるを得なかったのです。これから何が待っているのだろうと思いながら、モハムマドはプッタパルティに向かって歩き続けました。

<プッタバルティのプラシャンティ・ニラヤムでのサティヤ・サイババのダルシャン>

モハムマドは、気がつくとプラシャンティ・ニラヤムのダルシャン会場にいました。オレンジ色の衣をまとったスワミ、バガヴァン シュリ サティヤ サイババに対する、そこに集まった何千人もの人々の信愛と畏敬の念を前に、モハムマドは畏敬の念をもって見つめていました。ケーララ州のグループは、スワミが彼らを祝福し、彼らに話しかけるために個別に呼び出したので、特別な扱いを受けました。そして、ケーララ州の何千人もの敬虔な人々の中から、スワミはモハムマドにインタビュールームに入るように手招きしました。

それはまさに記憶に残るインタビューでした。 サティヤ・サイババのインタビュールームで、モハムマドは椅子に座ったスワミの近くに座りました。モハムマドの目を見て、スワミは彼に言いました。


「あなたはよくタバコを吸っている。だから、あなたには自分の子供がいないのです。」

その言葉はモハムマドの胸に突き刺さり、過去にも同じような言葉を聞いたことがあることを思い知りました。しかし、その時の理由は、彼が密輸している麻薬のせいだと思ったのです。
今、モハムマドは「タバコが子供を産まない原因だ」とスワミに言われているのです。
「タバコをやめれば、子供ができる」と。

「タバコをやめれば子供ができます。手伝ってあげるよ。」


そうスワミは言いました。
そして、スワミはモハムマドの顔に近づき、彼の目を深く見て、スワミは彼に尋ねました。

「私がわかりますか?」

モハムマドはスワミを無表情に見つめ返しました。彼は、このしわくちゃの髪のババに以前に会ったことを全く覚えていませんでした。スワミは微笑みながら、右手をモハムマドの頭、ちょうど眉間のあたりに置くと、彼は一瞬にして別の時空に移動したのです。
・ ・ ・ ・ ・
『彼は、失った雌馬を探して広大な土地を歩き回っている人の体になっていた。突然、彼を呼ぶ声がします。
「チャンド!親愛なるチャンドよ。雌馬をなくして、心配しているのだろう?」
「はい... 。」と答えました。
なぜ自分の名前を知っているのかと不思議がりました。
「今日の朝、雌馬がどこかに行ってしまって、まったく居場所がわからないんです 。」
その時、彼はそのファキアをどこかで見たことがあることに気づきます。しかし、それは別の人生ではなかったのか?
「彼女はこの小さな丘の向こうにいる。彼女は安全で、あなたを待っています。」とファキアは言いました。
チャンド・パティルはシルディ・ババに頭を下げ、ファキアは彼の雌馬を見つけるのを手伝いました。 急いで雌馬を見つけると、彼はファキアにお辞儀をして感謝しながら戻ってきました。
ファキアは「さあ、一緒に一服しよう」と言いました。金属の棒を持ち上げて地面に打ち付けました。すると、そこから水が滲み出てきて、チルム(煙管)を湿らせます。そして、もう1度、同じ棒で地面を叩くと、今度はその場所に明るく燃える燠火があって、それでチルムを点ける。ファキアと自分は一緒にタバコを吸い、その後、娘の結婚式にファキアを招待します。』
・ ・ ・ ・ ・
その光景は消え始め、シルディ・ババもまた消え始めます。そして今、モハムマドの場所には、このモジャモジャの髪のサティヤ・サイババがいるのです モハムマドがそのビジョンが完成したことを理解する前に、彼の目は開き、今スワミの目を見ています。そして、悟りの夜明けです。それは彼の上に奔流となって押し寄せてくるのです! モハムマドはシルディ・サイババと自分の関係を認識し、彼の主が何世代にもわたって自分を探し、導いてきたかを知ります。 彼が世俗の荒波にもまれ、道を踏み外したにもかかわらず、ババは彼を平和と静寂の岸辺に連れ戻してくれたのです。

モハムマドはスワミを見ました。モハムマドの目には涙が浮かんでいました。彼はもう一瞬も無駄にすることなく、スワミの足を掴んで叫びました。
「スワミ!スワミ!私はどんなにためらっていたことでしょう。私はなんとあなたから遠ざかってしまったのでしょう。どうか、これまでと同じように、私にしがみついていてください。私は改心したいのです。私は変わりたいのです。長い間、泥沼にはまり込んでいたくはないのです。どうか、私の親愛なる神、私のアッラーよ、私をあなたのもとにとどめてください。」
スワミは今、時代を超えてその関係を強固にするようなことをされました。シルディ・ババがチャンド(モハムマド)と結ばれたのはタバコのおかげでした。

そして今、スワミは手のひらを振って、モハムマドの驚きを誘うように、3本のタバコを物質化させました。それを彼に渡すと、スワミは彼を祝福しておっしゃいました。

「3本吸えば、すべてがうまくいくでしょう。この3本のタバコを通して、私はあなたにカルマ(行為)、ジュニャーナ(英知)、バクティ(信愛)という3つの最高の贈り物を授けます。」


地球上の人の数だけ、神への道があります。
「今吸い終わったのは、その3本目バクティのタバコで、最後のタバコです。この場所のトップであるサイババが、私にタバコを吸うことを許したのに、この人たちは私を止めることができるのでしょうか?」
呆然とするプリトヴィラジはお茶代を払い、二人はクマール・ヴィラス・ホテル(現在のプッタパルティにはもう存在しない)を出て行きました。神への道は人の数だけあると聞いていましたが、これはプリトヴィラジの想像をはるかに超えたものでした。』

この事件から5年経った今、あのモハムマドが食堂でプリトヴィラジを迎えています。モハムマドは間違いなく、新たな一歩を踏み出したのです。
「モハムマド、元気ですか?会えてうれしいです。」
「私は今、セヴァダルの常連です。あの日、タバコを吸わせてくれたのはあなただけだったことを、あなたを見たとき思い出しました。あなたと、あの日のお茶が忘れられません。」
モハムマドの会話に、熱心なプリトヴィラジはタバコについて尋ねました。
「タバコが減ったかですか?私はタバコのアレルギーなんです。あなたの前で吸ったバクティーのタバコが、私の人生の最後の一本となりました。その日から、タバコの匂いはもちろん、タバコを見ることすらできなくなったのです。それはスワミのリーラです。」
「4年間もタバコを吸わないなんて、すごい! それは本当にスワミの恩寵です。じゃあ、今は幸せなお父さんなんですね?」
「何と言ったらいいのでしょう。この4年間、毎年、子供を産んでいますよ。今度スワミのインタビューを受けたら、スワミに"もう子供はいりません"と言うつもりです。」
プリトヴィラジは今、喜びでいっぱいでした。
神はなんという物語を書かれたのでしょう。モハムマドが捨てたバクティのタバコの吸殻だけでも拾って、一服しておけばよかったと彼は思いました。しかし、まあ!?今は無理でしょう。

突然、騒然となりました。モハムマドの姿が見えなくなり、皆が引き裂かれるような慌ただしさに包まれたようです。
「スワミが食堂にいらっしゃるんです。」 そんな会話が飛び交っていました。数分後、その美しいスワミお姿が食堂にすっーと入ってきました。スワミがプリトヴィラジの近くに来ると、プリトヴィラジに話しかけました。

「タバコを吸いたいのか?帰依するためか?それは彼(モハムマド)のためだけのものだ。近道はない!」

そう言うと、スワミはすっーと立ち去りました。プリトヴィラジは、スワミがその愛と限りない恩寵の中で、帰依者がスワミに到達するための新しいユニークな方法、つまり3本のタバコを経由する方法を創り出したのだと理解しました。

参考 :        
https://aravindb1982.blogspot.com/2014/06/every-saint-has-past-and-every-sinner-a-future-sathya-sai-shirdi-sai.html?m=1                      

 https://aravindb1982.blogspot.com/2014/06/Mohammed-prithviraj-sathya-sai-shirdi-every-saint-has-past-and-every-sinner-future-rebirth.html?m=1    

愛と優しさをいっぱいありがとうございます!