メンタルケアからはじまるXマッチの勝ち方

同志よ、気持ちで負けるな!

 正直、僕はメンタルが弱い方だと思います。Xマッチの負け、対抗戦の負け、大会での負け、プラベでの負け、たったひとつの対面の負けで凹んでいました。上手い人の視点を見るたびに「自分はこのゲームを上手くプレイできない」「かけている時間に対しての報酬が周りよりも少ない」と落ち込む日々が続いていました。
 そんなメンタルで潜るXマッチは、まあひどかったです。冷静さを失っている(取り戻しても失いやすい)ので当然上手くいかない、上手くいかなければ落ち込む、落ち込むとまた冷静になれない、という悪循環をつづけていました。


 ただ最近、負け越してXPが下がってもメンタルで負けることはほぼ無くなりました。もちろん、色んな方の支えあってこそのメンタルなのですが、ある程度自分で管理できるようにもなりました。
 今回のnoteでは、ここまでメンタルを安定させることができた要因をいくつかに分けて書いていこうと思います。

同志よ、気持ちで負けるな!

ルーティーン

 あなたはXマッチをやる前後で、何か意識していることはありますか?こちらの質問には、
・明確にある人
・なんとなくある人
・全然ない人
の3択くらいにはなるでしょうか。例に僕のルーティーンを書いておきます。

①15分前にステージ2つのさんぽを行う(初動はどこに行くとか、抑えはどこに向かう等を予め何パターンか考えておく)
②5分前に好きな曲を1曲通しで聴く
③コップ1杯の水を飲む
④Xマッチに潜る
⑤基本的には1時間潜りきったら終了
⑥もし調子の悪さを明らかに感じ取ったらその時点で終了
⑦気になる試合は潜りきったあとにフィードバックする

 こんな感じです。
 大事なのは「自分の暴走を止めること」と「努力による自信を持つこと」です。
 明らかな惰性で続けるXマッチは、負けたときの後悔が大きいです。「やめとけばよかった」と何回思っても減ったXPも削れたメンタルも戻ってきません。
 それから、「自分はこれだけやってきたから大丈夫」という自信を持つことも大事です。これは、①自分のしている努力を信じる②努力の質よりも量を大切にするということを意識すべきだと思います。

 それから、少しスプラの話とは離れますが、生活習慣のルーティーンも大事だと思います。速いゲームスピードについていくには。やはり正しい生活習慣も心がけるべきだとは思います。ちなみに僕はボロボロです(泣)。自戒も込めたメッセージとして残します。

勝つイメージを持つ

 あなたはXマッチに潜る直前、どんなことを考えていますか?こちらの質問は先ほどとは違い、いろいろなパターンがあると思います。
・リラックスするためのことを考えている
・試し打ちに集中している
・特に何も考えてない
などなどでしょうか。僕は「勝つイメージを常に頭の中で循環させる」ことに重きを置いています。「教室にテロリストが入って来た時に、どうやって対処するかを妄想する」という話があると思いますが、それに近いです(笑)。

具体的に何をやったほうがよいかというと、
①立ち回りの選択肢を増やす
②不安要素をひとつずつ無くす
③さんぽで初動打開抑え等再確認
④上手い人の視点を見る
⑤ギアと立ち回りが合っているか

というラインナップです。①②③は割と意識の中によくありそうなものだと思いますので、特に推したいものとして④⑤を挙げます。

④上手い人の視点を見る
 リアルでもネットでも、幼いのにゲームが上手い子をたまに見かけると思います。バイト先でそういう子がいたので、「なぜそんなに上手いのか?」という質問をしたことがあります。その中でもよく答えとして出てくるのが「○○さんの動画を見てる!」というものです。エイムは反射神経なので人それぞれですが、上手い人の立ち回りを真似することはみんな得意なようでした。
 かくいう自分も小学生のときにスプラの動画をたくさん見ていました。プレイ自体を始めたのは大学生になってからですが、そのときの「プレイを見る」という時間の使い方は今の自分にも役に立っていると改めて感じました。自分よりも幼い子からでも学ぶという姿勢はずっと持っておきたいですね。

⑤ギアと立ち回りが合っているか
 こちらは、①~④とは趣向がズレますが、大事だと思ったので紹介します。
 まず、自分の付けているギアの意図は説明できますか?説明できないということは、それを活かした立ち回りはできていないということです。誰かのギアをそのまま持ってきて使うこと自体はOKですが、そのギアの意図が分かってないのに使い続けるのは意味がありません。
 ギアは「自分の立ち回りを補助するもの」と教えていただいたことがあります。イカ速1つ、お守りギア1つでも、「なぜそれを付けるのか?」というところから考えると立ち回りの安定化に繋がりますし、自分に合ったギアを見つけられるかもしれません。

座学を欠かさない

 はっきり言います。座学が一番大事です。このnoteに書いてあることは、これがないと成り立ちません。絶対です。もう一度言います。座学が一番大事です。
 大一番の入試を控えている生徒から「入試に対しての自信がない」と言われました。この生徒は毎日、勉強をコツコツ頑張ってきました。この時に何と言ってあげれば生徒の自信に繋がるでしょうか?いろいろ元気を出す手段はありますが、結局「今まで積み重ねてきたものがあるから大丈夫」という安心感に勝るものはないと思います。
 これはXマッチでも同じです。逆に言えば、積み重ねてきたものが少ないと安心できません。どうしたらいいか分からない場面に出会ってしまった時に落ち着けますか?正直、無理だと思います。
 スプラの座学は、入試問題の過去問をたくさん解く感覚です。やるだけ自信になるし、必ず自分の力になります。

こちらも具体的に書くと、
①ルール理解
②ステージ理解
③ブキ理解
④編成理解
⑤立ち回りのリスク/リターン

の5つに分けられます。①②③はよく聞く単語だし何となく理解出来てる方も多いと思うので、④⑤について詳しく解説します。

④編成理解
 ためしに問題を出します。理由も合わせて考えてください。
 チョウザメ造船のガチエリアで試合を行います(Xマッチ想定)。自チームはスプラシューター(自分)、ロングブラスター、ボトルガイザー、R-PEN/5H。敵チームはボールドマーカー、クアッドホッパーブラック、クーゲルシュライバー、リッター4Kです。
問1 自チームは編成的に有利だと思いますか?不利だと思いますか?
問2 初動はどう動けば有利に働くと思いますか?
 これらの回答に最適解はありませんので、自由に考えていただければと思います。

僕の回答を載せておきます。こちらは100%正しいということではないということだけご理解いただければと思います。
答1
編成有利だと思います。最大射程は負けていますが、塗り力、キル力、スペシャルの強さは自チームが上回っていると感じます。

答2
編成が有利なため、こちらが大きなリスクを取らずに時間をかければかけるだけ有利になっていくと思います。
①ボールドマーカーかクアッドホッパーブラックが一方的に攻めて来て、味方がすぐに倒されてしまうことが不利に繋がるので、それを避けるために2人のうちのどちらかを自陣に引き付けて他3人のカバーをもらいながら倒します。そこからエリアを塗って抑えに入ります。
②時間をかけすぎているとクーゲルシュライバーのジェットパックで自チームが押される、もしくは倒されることが不利に繋がるので、先頭で前に出てくるであろう2人を無視して先にクーゲルシュライバーを倒しに行きます。倒しきれないと判断したら味方にスーパージャンプをして①の行動にすばやく切り替えます。
③最大射程のリッター4Kが味方に圧をかけ続ける、もしくは味方を倒されることが不利に繋がるので、先頭で前に出てくるであろう2人を無視して先にリッター4Kを倒しに行きます。倒しきれないと判断したら味方にスーパージャンプをして①の行動にすばやく切り替えます。

こんな感じでしょうか。これを編成が判明してから操作できるようになるまでの時間で考えなければいけません。ここまで丁寧じゃなくても、「編成は有利、ボールドとクアッドが突っ込んでくるだろうからそれを処理してから抑えだな」とか「先にクゲかリッターから落として手前処理は味方に任せよう」くらいで大丈夫だと思います。ただ、こちらは①~③を全て理解した人がたどり着くところだと思いますので、難しいと感じる人は①~③の座学が足りてない可能性が大きいです。

⑤立ち回りのリスク/リターン
 こちらも少しく応用編です。
 メインを撃つ、ボムを投げる、スペシャルを使う、イカ移動で敵に詰める、ルール関与をするなど、ある一つの行動には必ずリスクとリターンが存在します。「一見正しい行動に見えるけど実はやっちゃダメ」とよく言われる人は、ここの理解が少し浅い可能性があります。ダメと言われた行動のひとつひとつを振り返って、「なぜダメなのか」「良い時とダメな時の違いは何か」を明確にすると良いかもしれません。

自立したコーチング

 僕はスプラでメンタルが弱くなったとき、「誰でもいいから、助けてほしい」という気持ちになっていました。これをすれば勝てるようになるというものを求めて、いろんな人にすがっていました。これは結果論ではありますが、あまり良くなかったように感じました。いろいろ理由はありますが一番良くなかったと思うのは、「他人からアドバイスをもらわないと解決できないようになっていたこと」でした。自分が努力しなくても他人からアドバイスがもらえるというのは、一種の麻薬です。何もしなくても勝てるようになってしまうことが一番良くない状態だと思います。
 僕の考える一番いい状態というのは「自分のプレイを客観的に見れるようになって、その場で立ち回りを修正できること。そこまでたどり着ける手助けとして、他人のアドバイスを使うこと。」だと思います。

 もう一つ大事な考え方を共有しておきます。自分のプレイを必要以上に責めることを「プレイを客観的に見る」とは言いません。周りは出来ているのに自分は出来ない不能感に押しつぶされそうになるのは良く分かります。しかしこれを習慣づけてしまうと、自分のプレイを客観的に見れるように矯正するまでの時間が増えてしまいます。自立したコーチングをできるように自分の中で道筋を立てていくことをおすすめします。

モチベーションを下げない

 スプラトゥーンは結局、弾を相手に当てるのが上手な人が上に上がっていくシステムなのは間違いありません。つまり「エイムが上手くなればスプラトゥーンが上手くなる」ということになります。ただし、エイムを鍛える最適解が存在しているわけでもなく、人によって成長の度合も変わるので、上手くなるためのエイム至上主義はとても不安定なものだと思います。
 ただ、「プレイ時間を伸ばせばエイムは良くなる」という相関はあると思います。反復練習を積み重ねることでエイムもよくなっていくということには、みなさん納得していただけると思います。しかし「エイムのためにプレイしなきゃ」と考えてプレイするのは楽しくなくて続かないです。そうなると結局プレイ時間が減ってエイムは良くならない、という悪循環に陥ります。

 ではどうするべきか。僕のおすすめとしては、「自分がスプラの中で楽しいと思えることを続けていくだけ」でいいと思います。Xマッチ以外のバトル、仲の良い人とやるオープン、サーモンラン、ヒーローモード、サイドオーダー、対抗戦、大会。どれでもいいと思います。そこには義務感も苦しい努力も必要ではありません。ただ自分が好きなことを続けていけば、プレイ時間がのび、次第にエイムが良くなると考えています。努力に苦しみはつきものではありますが、ゲームでただただ苦しいだけのものを続けるのは色んな意味で良くないです!

 それともう一つ。サボることを恐れてはいけません。
 今日はスプラの気分じゃないから別のゲームを少しやる、雑談しながらいろんな武器を試してみる、などの息抜きも必要です。次のXマッチを勝つための戦略的休憩だと思って、存分にサボってください
 僕は前シーズンで『Core Keeper』と『Valheim』というゲームを仲間と息抜きに遊んでいました。そのおかげでXPが上がったと割と思っています。

最後に

 いままさに、スプラトゥーンで心への自傷行為を繰り返す人がたくさんいると思います。ただ、何回も言いますが、メンタルで負けてるときは試合も負けます。自分の自信をどう付けるか、に全力で投資しましょう。必ずあなたの成長につながります。
 それから、一時的に落ち込んでいる方もいらっしゃると思います。それは良くないことではないと思っています。ただ、そこから万全な状態まで持っていくまでの再現性のある道筋をつくることを忘れてはならないです。

 僕がここまで来れたのは本当に周りの支えがあったからこそでした。今まで関わらせていただいた全ての人、全ての界隈、全てのコンテンツに感謝します。

さあ、もう一度!

同志よ、気持ちで負けるな!

みずうみ

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