but with YOU

欅坂46の配信ライブを見終わった。

これはその備忘録。

ライブの内容も、今の固まりきらないふにゃふにゃの感情もここに記す。

もちろん自分のために。



全く冷静なんかじゃなくて、今も心臓のあたりが重苦しい。

だけど配信が切れてから、どうすればいいか分からなかったから。

どうしようもなかったから。

だけど欅ちゃんに触れると、触れた後、どうしても自分の中にある気持ちを大切にしたくなる。

きっと今も色んなところで騒がれている。

そんな場所にはとてもじゃないけど行けなくなる。

行きたくなくなる。



そういう感じなのかなぁ、『誰がその鐘を鳴らすのか?』。

冷静になろうって、合図をくれればいいのに…。



欅ちゃんのこと大好きだったな。

ずっと在宅でマイペースに好きだった私が、勝手な応援してた私が、今日になってチケット買って。

全員分のブログ呼んで、色んな憶測が飛び交ってるのを見て、慌ててライブを見る決断をした。

大好きな一期生が、大好きな21人が、大好きな欅坂46が、

卒業していって、21人じゃなくなって、大好きじゃなくなりそうになって。

嫌だったから遠ざけたかったし避けてたし興味を持たなくなった。

好きになった瞬間が全てだよ。

あの形の時に好きになったんだから形が変わればそりゃあ好きも変わる。

でも、形が変わるんじゃなくて、無くなるんじゃないか。

形を変えながらもそこにあったものが、その存在が何も無くなって消えてしまうんじゃないか。

もしそうだとしたら、せめてその瞬間は、他人からじゃなくて自分で知りたいと思った。



以下、記憶力の乏しいにわかの記録。



Overtureが流れる。

全員の後ろ姿。

始まるまでずっと不安だったから、感動か何かで心が震えた。


『太陽は見上げる人を選ばない』。

大好きな曲だ。

暖かくて凛とした希望、ステージ上から。

ひらがなけやきと一緒に歌っていたところを思い出しながら。

いのりちゃんが髪を切っていることに気付く。

めっちゃくちゃ可愛い。


『エキセントリック』。

挨拶が終わり、トラックが走り出して、るんちゃんが逃げるように走る、その先で披露。

土生ちゃんが真ん中にいる。

テレビ初披露の時、サビでセンターに立った土生ちゃんのカッコよさが凄くて、てちが不在の時のエキセンも土生ちゃんがセンターで、何か安心できて。

今はもう、すっかりエキセントリックのセンターにハマっている。

「もう、そういうのうんざりなんだよ」「もう、そういうの勘弁してよ」で素晴らしく震えた。

靴もちゃんと投げるし、髪を縛ってほどいてたし、最高。


『東京タワーはどこから見える?』。

プロジェクションマッピング的な映像から、風吹かのMVで出てきたような鉄骨造りの、三段になっているステージで、一人ずつ枠にはまるようにしてメンバーが立つ。

一人ずつスポットの当たる振りに相応しいセット。

しーちゃんの動きが本当に美しい。

りこぴの表情とても良かった。

一人一人交代していくバトンタッチ的な振り付けが本当に好き。


『Student Dance』。

東京タワーが終わると、メンバーたちが懐中電灯を持って暗闇の中を照らしながらどこかへ走っていく。

その先には、校舎の中みたいなセット。

机の上に一輪挿しの花瓶、椅子には白いリュック、黒板がありロッカーがあり。

夜の校舎に侵入していく、制服を着た女の子たち。

曲が始まるとその世界観に圧倒される。

大きな茶色の封筒を開けて、中にある書類を少し取り出すと、それを封筒ごと破り捨てるるんちゃん。

耳元で何かを囁く土生ちゃん。

ピアノの椅子に座って、楽譜を破るぽんさん。

俯いてスマホをいじる天ちゃん。

うろ覚えで一人ずつ誰が何をしたか思い出せないのが悔しい。

黒板に数式を書いたり、並んだ席に座ったり、夜中の校舎に忍び込んで悪いことをして楽しむ少女たち。

このダークな雰囲気と独特の曲調と色気の混じった何かを隠してるような振り付けが全部マッチしていく。

最後、メンバーが踊っているところをスマホで動画撮影しながら周りを歩くるんちゃん。

途中、スマホを向けられたりさがカメラ部分を手で塞いだ。

るんちゃんがスマホを構えたままセンター位置に来て、暗転する中スマホのライトの光だけが残される。


『Nobody』。

冒頭の英語の台詞部分、ぽんさんの声で始まる。

複数の額縁のような枠の中で、数人ずつ踊る。

黒い布?みたいなのがスライドして、枠の中からメンバーがいなくなったり急に現れたり。

「ショーウィンドウの中にいる自分」の部分、かりんちゃんがショーウィンドウの向こう側で踊る。

枠の中を斜めに歩くぽんさん、みいちゃん、にじかの三人。(多分)

にじかが丸い透明な器を真っ直ぐ持っているはずなのに、中にある青色の液体は斜めに入っている。

ぽんさんがカラーボールの入った箱を真っ直ぐ持っても、斜めになって次々零れ落ちてしまう。

全体を映しても地面に足を付けて立っているみいちゃんの身体は斜め。

最後には枠の中から全員出て来て、全体が映され、一つ斜めに置かれた枠も映った。

ラスサビ、ぽんさんの繊細で綺麗な歌声が聞こえる。


『アンビバレント』。

みいちゃんが映された時、遂に、と思った。

てちがセンターで発売されて、その後もんちゃんがやったり土生ちゃんがやったりりさがやったりぽんさんがやったり。

色んなメンバーがセンターをやる中で、そのメンバーの元々いたポジションをかわるがわる埋めていたのがみいちゃんだ。

同じ曲でも披露するごとに違うポジションで異なる振り付けを踊っていたみいちゃんが、今回センターに立った。

ポニーテールのみいちゃんが、真ん中に立ち、次々に強気な表情を向けてカメラを煽る。

凄い、こんなみいちゃん見たことない。

最後の「Ambivalent about…」のところ、最初はみいちゃんの声だけ、後から他のメンバーの声が重なる。



ここで換気タイムに入り、前半が終了。

庄司アナの声と共に、メンバーのリハのオフショット。(可愛い)

ここまでの六曲、同じ人達がパフォーマンスしていたとは思えない。

曲が変わるごとにテンションも表情も変わっていって、本当に彼女たちはどうなっているんだろう?

そしてMCでは素の笑顔でお喋りしている。

新二期生の自己紹介は、みんな緊張しているのが伝わってきて初々しかった。



後半に入る。

『大人は信じてくれない』。

炎が映り、イントロが流れ出す。

メンバーが横一列に腕を組んで並ぶ中、センターにいたのは天ちゃん。

正直、前半でも天ちゃんの表現力には惹かれまくっていて、そこからのセンター。

しかもオトシン。

この曲で最年少の天ちゃんをセンターに持ってきたのは本当に素晴らしい。

そしてかっこいいのなんのって。

多分こういうこと言うの良くないんだろうなってか自分自身良くないと思ってるんだけど、てちが重なる何かを感じてしまって。

ほのすの「虚しい」も、ねるちゃんが重なって。

いや、それぞれがそれぞれに良くて、それが重なって最強でって話で。

私全く知らなったし、知ろうともしてなかったけど、二期生ってもうこんなにも育ってて凄い人材ばかりなんだなって。

一期生にこだわってたけど、ちゃんとそれを受け継いで自分たちのものにしていける二期生がそこにいたんだなと気付かされた。


『避雷針』。

ザーッと降る雨、雷の音。

一人で離れたところにいたのは、りさだった。

りさに向かって列車のようにメンバーたちがやって来て連れていかれた先に、雨のように降り続く水の幕に覆われたステージ。

水の幕が液晶のように、歌詞の文字を映し出す。

てちを受け止めていたもな。

もなの代わりにてちを受け止めるようになったりさ。

そんなりさが走って行って、ゆっかーに受け止められる。

「君は感動のない眼差しで僕を見ていた」のりさの声がぴったり合っていた。

「ここにあるのは愛の避雷針」で画面は光に覆われる。


『風に吹かれても』。

広い場所に、ぽんさんが一人で立つ。

オトシン、避雷針と来て、まさか?と思った。

流れてきたイントロが風吹か。

ぽんさんが枯葉を持ち上げてふっと吹き飛ばす。

本当に凄い。

何がって見てるこっちですら一番が終わる頃になってようやく風吹かのテンションになってきたのに、その切り替えを瞬時にやってのけている。

そして衣装はよく見たらレインコートらしき素材。

水に対応していて凄いし、ちゃんとフードもついててかっこいいデザイン。

風吹かといえば、一期生21人でパフォーマンスをした最後の曲。

21人じゃなくなった後も何度も披露する機会があったけど、その度に空いた位置に違うメンバーが入っていたのがずっと切なかった。

最後に、MVみたいなセットで、全員が踊る。

やっぱりこの曲は笑顔だよな。


『ガラスを割れ!』。

レインコートの衣装を脱いで、白い服と黒スキニーになったメンバーたちが並ぶ。

この衣装といえばもう、ガラス。

この上にMA-1を着るはずだ。

メンバーたちが歩いてきて、スタンドマイクの間を通り過ぎながら、MA-1を片手で肩にかけるようにして持つ。

立ち止まると、順番に羽織っていく。

ぽんさんがセンターで、全体が映る。

2018の紅白を思い出さずにいられなかった。

そして曲が始まる。

なんてったってこの曲は絶対にメンバーの気迫が凄くて、必ずカッコいい。

いつだって気合の入れ所で持ってくる曲だ。

終わるのかな、と思った。

ライブが?

それとも、

サビで、だだっ広い空間をひたすらに前へ突き進む。

紅白のあの舞台上で、ステージギリギリまで突き進んでいた光景、MVで前進していく光景、それがよぎった。

とてつもなくカッコいい。

欅は、いつもとてつもなくカッコよかったのだ。

そう、いつだって。

二番が終わって間奏に入ると、ぽんさんが叫ぶ。

また、紅白が蘇る。

だけど、ぽんさんを囲んでいたメンバーは離れていく。

いつもは間奏終わりに、ぽんさんのことをゆっかーがしっかりと抱き止めて背中を押すはずなのに。

その間に、他のメンバーが全力で踊るはずなのに。

だけど違った。

四方八方に散らばったメンバーたちは、次々にこれまでの曲を振り返らせる。

エキセントリックで脱いだ片方だけの靴が映り、東京タワーの三段階のセットが映り、スチュダンで黒板に書かれた数式を消し、Nobodyで映ったショーウィンドウのロールカーテンを閉め、風吹かのセットには『真っ白なものは汚したくなる』ツアーの時のように絵の具をぶちまけた。

そして、曲が終わる。



息も絶え絶えな様子が伝わる中、ゆっかーが話し始める。

そして、備えていた心構えを最大にして、耳を傾ける。

ゆっかーが話している間、声を震わせながら発表を伝える間、他のメンバーたちは、ただ静かに涙をこらえていた。

ここで崩れるもんかと、覚悟を決めているみたいだった。

真っ直ぐ前を見つめていた。



そうか、やっぱり、そうなんだな。

私が目にした憶測のような、感じ、なのか。

五年の歴史に幕を下ろします、と。

そうなるかもしれないと分かった上で、むしろそれを気に留めていたからこのライブを視聴していたはずだったのに、いざ事実となると、どういう気持ちになれば良いのか分からなくて。

それは悲しむべきことなんだろうか、喜ぶべきことなんだろうか、惜しむのか悔やむのか希望を持つのか黙るのか。

その瞬間に率直に何を感じたのかも、分からない。

今だってまだまだ分かっていない。

戸惑っていた。



サイレントマジョリティー、

出会い、

世界には愛しかない、

惹かれ、

二人セゾン、

心を掴まれ、

不協和音、

好きになり、

真っ白なものは汚したくなる、

確信し、

風に吹かれても、

楽しさを知って、

ガラスを割れ!、

勇気を貰って、

アンビバレント、

愛に溢れて、

黒い羊、

ずっと、目が離せなかった。

どんなことがあっても、地続きで、見てきた。

新しい衣装を着たメンバー達が登場する。

今までで初めて見た、ノースリーブの衣装。

「耳を澄ますと聞こえてくる」…ぽんさんの声から始まる。



『誰がその鐘を鳴らすのか?』。

ずっと待っていたその曲は、タイアップCMで公開された一部分を何度も何度も聞き返していた曲だった。

欅坂46、ラストシングル。

それならば、これで良かった、と思えるほどに素敵な曲だと思う。

世界が拓けてくるようなイントロから、希望を持った、だけど、現実のシビアな点にしっかり目を向けた歌詞。

いかにも欅らしくて、だけど新鮮味のある、欅の新曲。

「信じるものが たとえ違っていても そう平等に」。

この曲を聴く度に思っていた、『太陽は見上げる人を選ばない』に雰囲気が似てるなって。

だけどあれはアルバムに収録されていた曲で、ファンを前に歌うことはあっても表題としてテレビとかアウェーで歌うことは無かった。

その空気感を、この良い気持ちを、これまでの表題のイメージと混ぜ合わせて、出てきたのが誰鐘、そんな感じがする。



曲が終わると、カメラはスーッと離れていき、欅坂46のロゴマークが書かれた幕が下りていく。

そして、完全に閉まった。



欅坂46というアイドルグループが存在した。

だから、今の自分が存在できてる。

私だけじゃなくて、そんな人が、この世界中に何人いることだろう。



終わることは良いことなのか、悪いことなのか。

どちらでもないのか。

多分、しばらくは不明なままだろう。



だけどこうなったからこそ、今、はっきりと言えることがある。

欅坂46というグループが、最後まで大好きだった。



謙虚

優しさ

キラキラ輝け!欅坂46!



あなた達と一緒に生きた5年を、私は一生大切にするだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?