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感動に”死”の概念は必要か否か的な考察

友人から薦められてある作品を見ました。名前は聞いたことある作品だったし、良いっていう人も何人か見たので良い作品なんだとは思てましたがなかなか見る機会もなかったわけです。そしたら、たまたまアマゾンプライムで見れるようになってたので見ることにしました。

おはラッキー!

ハッピーエンドの境界線

どうも僕です!

言ってしまえば『四月は君の嘘』です。ノイタミナ枠はもうほとんど見てないからなぁってことでしたが。Goose houseの光るならってOPも一時期流行ったなぁなんて思い出しましたね。

簡単に言えば、主人公はピアニストで小さいころから弾いてたんだけど最愛の母親の死をきっかけにピアノをやめてしまった彼が、中学生になり一人の少女と出会いうんぬんかんぬん、みたいな感じね。びっくりなのが中学生の話。にしては、環境下がすごくダークすぎるし最後まで話がダークすぎる。アマゾンプライムで見れるので気になる方は見てくださいね。

割とこれを語るのにほとんどがネタバレなので、どうしようかと思うけどしょうがないので無視して話をします。じゃないと考察出来ひん( ^ω^)・・・ネタバレ無理!って人は回れ右してウインドウの×ボタンをクリック!



というわけで、彼を取り巻く環境で人が二人も死にます。一人目はさっき言った母親。もう一人は、物語のヒロインの少女。この少女と出会い、彼は再びピアノに向き合うことになるのだが、このヒロインは病に侵され中学生でその生涯を閉じることになるわけです。

一人、母親の死について。主人公は子供のころからピアニストの母親にスパルタで指導をされ続け、ミスをすると叩かれ怒られ、完璧を常に叩き込まれていました。その中でも、彼は母親が好きなので一生懸命に練習していました。母親が徐々に病魔に侵され心身共に弱る中、母親のためにと頑張って弾いても母親には褒められることもない主人公はある時その感情が壊れてしまう。それからまもなく母親は死に、彼はピアノを弾けない体になってしまう。

話が進むうち、母親のスパルタの意味が語られるわけですが、いつの間にか彼もピアノを通してその母親の感情を少し理解していくようになる。そこはもうピアニストの世界なのかな?って感じはしましたね。

まぁ、そこに関しては良いとしましょう。あくまでも、彼の母親の死はこの作品の起承転結で言えば『起』の部分。ここがあって彼の自己紹介みたいなものですからね。

問題は二人目、ヒロインの死。バイオリニストの彼女は彼の前にふっと現れ、ピアノが弾けないことを知りながらもピアノを弾かせようとする。天真爛漫な彼女に振り回されながらもピアノに再び向き合う主人公との、中学生的思春期ストーリーって感じですが。

彼女がバイオリンを弾いたのは最初のバイオリンコンクールの一回だけっていう、それはどうなのかというのは置いといて。結果的に主人公がまたピアノを弾けるようになり、演奏者として生きていくことを決定付けた出会いになったわけですけど。

少し最後に残るノスタルジックな感じは、時をかける少女によく似てる気はする。主人公がいて、それを好きな子がいて、主人公を魅了してしまう子が出てきては消えていく。

恋は、人の人生をカラフルにする。いろんな人に支えられて生きている、決して一人で生きてはいけない。

最終的にはそういった感じの締め方になってたような気がするわけだけど、いや待てよ。


ヒロイン死なせなくても良かった説?


ふむ。最後、彼女は病魔に抗うために手術を決意するわけなんだけど、主人公のコンクールの日と偶然にも同じ日。彼はピアノの演奏中、助からないことに気付いてしまう。

あれ?これは完全に死ぬフラグですね?待って、一緒にまた演奏しようねって言ったよね?

最後、彼女からの手紙を読み上げて物語は終わります。PONさん、うかつにも最後ボロボロに泣いてました。しかし、この涙はなんの涙なんだろうか?感動した涙が悲しいのか切ないのか。

仮に、手術が成功して元気になり、また一緒に演奏できるようになってハッピーエンド!ってのも、たぶんうれし泣きものになると思うんだけど、と。しかしながら、彼女は死ななければならなかった理由は、主人公を好きな女の子がいるからでしょう。生き延びてしまった場合、主人公・ヒロインは良かったね!ってなるでしょうが、その幼馴染の女の子は?不幸ではありませんか?あっ、きっとこの二人は…ってなるでしょう、そんな描写は作中に山ほど出てきました。


つまり、物語をハッピーエンドにするためには、必然的に死ななければならない人がいる。それって非常に悲しいのではないかと思うわけです。そこまで死を神格化しなくても良いのでは?と思いました。感動が生まれる、そこに死を入れこまなきゃならないのはなんとも腑に落ちないなと思ってしまった。

人によって幸せの概念が違う、にしても、それのダシに使われてしまうのは非常に残念というか悲しみでしかない。

僕の大好きな作品としてCLANNADという作品がありますが、これもまた人の死があります。人の死を乗り越えることは、あまりにも難しくつらく悲しいことなんだと。

そんなことを言ってしまっては、人が死ぬ作品はどれもいかがなものか?ということに発展してしまうので、ある程度は作品の流れを鑑みる必要はあるんでしょうけど。今回、この四月は君の嘘を見て、この作品はヒロイン死ななくてもいいんじゃね?って思ってしまったので、なんとなく考察しているところです。

音楽的に言うと、これやっておけば大丈夫っていうコード進行があって、売れてる曲はほとんど使われている。ってことにたぶん重ね合わせてるんだと思いました。これ、感動するよね?で使われるパターンとして、誰かが死ぬ展開。実際その通りだから確かに、なんだけど、もっと他にないんだろうかって考えてしまうよね。自分でも曲作りでそのパターンの進行入れる時もあるけど。

て考えたら、作品の意図がどこにあって、そのためにそれを使うことが必要なんだ、ってところまでしっかりと作品の理解をしないといけない。人の死を入れることが、この作品には必要である。実際、幼馴染のことを考えたらそっちのほうがいいものね。

ストーリー物のエロゲにエロ要素は必要なのか?ってことも考えたけど、同じことですよね。必要だから書いてあるわけで。この作品も一緒だね。

ってくらいには結構楽しくというか、物語としてはかなり面白い作品だなぁと思いました。四月は君の嘘、ってタイトルも最後意味がわかるところに、なるほどなと思わせてくれたので良かったですね。個人的にはヒロインには生きている世界で、この先の主人公の生き様を見ていきたいと思いました。22話では少ないんだよなーって感じで、ぜひ文庫本にして読みたい気持ちがわきましたのでぜひオナシャス。


という感じですね。五等分の花嫁は1クールあっというまに見れるのに、四月は君の嘘の22話はダークすぎて数日に分けて見ました。しかし、佐倉綾音がしっかり出てる作品初めて見たな…お、佐倉綾音の声がする!って思ったしな。終始。これは自分も誰かに薦めても良いなと感じました。薦められて正解でした、彼には後程お礼を言っておきましょう。

少し落ち着いたらラブライブ創刊号届いたから読むぜ!

Bye-byeヾ(°∀°)ノシ

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