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『SYNDUALITY Noir』がYouTubeで期間限定無料視聴できるらしいので勧める

 テレビアニメ『SYNDUALITY Noir』1話が7/18から無料で視聴できるらしい。ちなみに『シンデュアリティノワール』と読む。まこと直感的でないタイトルである。

 ↑公式Twitter↑の言葉を信じるならば、「期間限定で第4話まで 毎週1話ずつ配信決定!」とのこと。となると週替わりで観れる話が替わるのだろうか? それは蓋を開けねば分からない。今は待とう。

 待つしかない今のうちに、『SYNDUALITY Noir』はそう悪いもんでもないからとりあえず観てみるのもいいんでないかい? という話をする。今のうちにいっぱい言っておいたほうがいいんでないかい、という予感もある。

 このアニメが面白いかどうかも、蓋を開けねば分からない故……。



『SYNDUALITY Noir』ってなに?

 ざっくり言うと「荒廃した世界で荒唐無稽な夢を見る少年が謎めいた少女と出会い、ともにロボットに乗って活躍する話」である。

 こういう文言を見ると「あぁ、あるよね。具体的にタイトルは浮かばないけど」となる。それくらいありふれた外郭の作品で、その中身も相違ないものになっている。

 じゃあ観る必要ないのでは? と言ってしまうのは早計だ。そう捨てたもんでもないという話をこれからするのだ。

 なので、まずはネタバレにならないかもしれない程度に『SYNDUALITY Noir』でよかったな~と思うところの話をする。その後、ネタバレになりそうな話もする。

 二層構造である。ネタバレミルフィーユ。各々のタイミングで中座から完食まで、心行くままに味わってほしい。

たぶんネタバレにならない『SYNDUALITY Noir』の感想

 これはもうひとつだ。たったひとつだ。

〇ヒロインのノワールがかわいい

 いきなりそれかい。でも仕方がないのだ。これを外すと、このアニメにおいて語るべきところがグッと減りかねない。ほかに語るべきところが無いのではない、ここが霜降りなだけである。

 話を戻そう。ノワールがかわいいという話である。この一節ですべてを語り尽くしている気もするが、もう少し関連したことを言おう。

 上記にもあるが、『SYNDUALITY Noir』というアニメは他作品と比べて特別代わり映えのするアニメという感じでもない。これは非常に個人の感性に依るので、筆者の意見をあまり鵜呑みにすべきではないのだが、筆者はこう思ったのでこういうことも言う。

 かみ砕いて言うと、「明確にパクったな~という感じでもないけどなんか既存作品を連想することができてしまう」という感じ。いま話題に挙げているノワールに関して言うと、『新世紀エヴァンゲリオン』より綾波レイだ。

 筆者は『エヴァ』を全然観てないので下手なことは言えないのだが、「パブリックイメージの綾波レイ」という感じがすごくした。少し悪い言い方をするとエアプ綾波、ミリしら綾波といったところか。エアプやミリしらではなくほんとうに綾波ってこういうキャラかもしれないけど、知らないのでこれ以上踏み込めない。筆者はエアプやミリしらにすら到達していない。

 そんな綾波……いやノワールなのだが、8月にプラモデルが発売される

 ↑こいつ↑だ。

 知ってる人もいれば知らない人もいるであろう。今現在のプラモデル界隈において、「女性キャラプラモ」は一大ブランドへと成長した。ロボットアニメどころの話ではない。商品として売られるプラモはもはやロボットだけではないのだ。

 あとはもう簡単だ。最悪アニメにハマれなくても、キャラにハマることができればプラモを買って楽しめるのだから、とりあえず1話だけ観て、話はあんまりだけどノワールはかわいいな~と思ったらプラモを買おう。それもまた道である。

 だが、この勧めかたは正道ではない気がする。でもこういう楽しみ方もあるのだということも承知してもらいたくなってしまった。申し訳ない。


 ここから先は作中の展開やキャラのセリフなどに触れるので、割とネタバレの雰囲気が濃い。気を付けられたし。

ネタバレになるかもしれない『SYNDUALITY Noir』の感想

 再三になるが、『SYNDUALITY Noir』が飛び抜けて素晴らしい作品であるとは言わない。だが脚本やなんやらが悪かったとは言わない。むしろけっこうよかった。

 だが肝心なのは、どう良かったのかである。これも明快だ。三つに分けて話そう。どれも似通った話だが、分けないと少し読みづらいので分けた。

 と、いうことでよろしくお願いします。

〇感想その1

 冒頭の入りがナレーションじゃなかった。これだ。かなりマジだ。

 『SYNDUALITY Noir』はアニメ以外にもプラモデルやゲームでの展開を重視している作品である。それ即ち、設定に凝っている作品なのである。

 設定に凝ったアニメとは、えてして説明をしたがるもの。それをどう消化するのか? という問いに対して冒頭で一通りナレーションで流しちまおうやっちまおう、という解法はよくあるのではないだろうか。

 SFやファンタジーは特にこれが多い、気がする。前提として「違う世界」なのだから、それをキチンと説明しておかねばならぬ! というのは分かる話ではある。

 でも、それは作品の中に混ぜ込んでほしいのだ。野菜をハンバーグの横に添えるのではなく、細かく刻んでハンバーグに練り込んでほしいのだ。

 『SYNDUALITY Noir』は少なくとも、練り込もうとしてくれている。それだけで、このアニメに対して警戒心も薄れた。安易なものである。

〇感想その2

 脚本の話で行けば、話の進みはスムーズだった。

 何の因果か、友人と「今期のヤバそうなアニメを観よう」という生産性のない遊びをすることがあり、そういう時に観るアニメはだいたい「これは一話丸々使ってまでやるような話か?」という展開のオンパレードなのである。だから、そうでないだけで少し嬉しくなってしまう。

 それ以外の理由もある。設定を凝る、その説明をせねばならぬ、とくればどこかに歪みやしわ寄せが浮かぶ。『SYNDUALITY Noir』はそういうのをさほど感じさせない。

 それって普通じゃない? と書きながら思う。しかし、そういう普通をやれて初めて面白さは跳ねるものかもしれない。土台がちゃんとしている感じがするのである。

 あともう一つある、良かったところ。

〇感想その3

 これも脚本絡みだが、セリフがそんなにくどくどしてなかった。具体性には欠けまくっているが、本当にこう感じたのだ。ありのままを言葉にしている。信じてほしい。

 ナレーションの話と同じ理屈で、「わざとらしいセリフ」というのもあるものだ。これには仕方ない部分もあるだろうが、やはり受け手としてはそういうのも気にならないくらいにしてほしい。受け手は常に当然を求める。それはとても贅沢なのだ。

 『SYNDUALITY Noir』はその辺が結構よかった。トキオという主人公の師匠兼兄貴分みたいなキャラが居るのだが、そいつは結構口数が多い。軽口も叩く。ともすればクラスでは面白かったけど他所で同じノリやったらスベっちゃったみたいになりかねないところだが、あまりそういう感じでもなかった。塩梅が良い。

 全体的にセリフの空気感チョイスが古めなのは気になったところだが、それでも聞いてて不快みたいなところまでは到底届かない快適さだったのでかなり安心して観ることができた。

〇余談

 ……全然関係ない話なのだが、ノワールのプラモデルは『SYNDUALITY Noir』が一山当たったら第一話の姿を再現!と言って別バージョンを出すと思う。これに期待しているところもある。がんばれバンダイ!


 ネタバレになりそうな区域はこの辺りまで。大した話はしてないが、ちょっとでも情報が入ると予測しちゃう人もいることだろう。避けられるリスクは避けるものである。

 ならばこの記事も避けるべきでは? と思わないでもない。読んでいただきましてありがとうございます……。

おつかれさまでした

 そんなところである。ほかにも登場するロボットのプラモデルがコクピット造形まで再現しててけっこう手が込んでる、なんかもいい点だと思う。

 なんにせよ、まだたったの1話。たかだか20分程度である。

 『SYNDUALITY Noir』最大の欠点はネット配信がディズニープラス独占であることだと確信しているので、話数と期間が限定されているとはいえYouTubeで観られるのはまたとないチャンス。

 ふと『SYNDUALITY Noir』のことを思い出したとき、タイミングよく気が向いたら観てみると、もしかしたらちょっとは面白いかもしれない。

 それでは失礼いたします。

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