~延長線~

20歳になる2か月前から21歳になるまでの1年あまり、それは勝手にエントリーし続けてきた「ダメな子選手権」の延長線にすぎなかった。


ずっと19歳の間に死ぬと思ってました。
人生で1番楽しい時期に、死にたくない生きていたいと懇願している時に、反対車線を走る大型トラックが私を目掛けて突っ込んでくる夢を幼い頃から何度も見ていたから。
実際に多分人生イチ楽しいのが19歳でした。それが仮初だと気づいても尚のことでした。
それでも死ななかった。楽しいと無理やり思い込んだ
9ヶ月間が終わると、途端にフラフラグラグラしながら無事に20歳を迎えました。
20歳の誕生日は、薬と酒と辛いラーメンを食べてひとりで泣きながら吐きました。
その頃の記憶は何もありません。今の私には記憶どころか何も遺してくれませんでした。
強いて言えば、その頃の影響で少しばかり悪い肝臓と胃、9%の酒モドキの匂いで未だに吐くことくらいでしょう。

死ななかった。19歳で終わると思っていたから、その後のことなんか何も考えてなかった。拍子抜けです。
私にとってそこからは余生 本来のところでかいくぐった危機一髪を、次に実際に受けるまでの延長線


『ごめんね青春!』という好きなドラマの作中でナレーションされる言葉

青春 それは神様からレンタルしている貴重な時間
コメディでも シリアスでも ホラーでも いずれ返却しなくちゃいけません
いい歳して しがみついていると 高い延滞料金を払わされます

ごめんね青春!:10話

私が延長したのは青春では無いけれど、この延長線には、もう1回やらせて!も、サドンデスも何一つないのです。
ここで終わり 決着がつかなくてもそこまで もう時間は足りません。
そこに無いなら無いですね~

勝てたらいいね 負けたらあーあだね

あーあ

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